2015/10/06
かつて、「安全はカネにならない」と言う言葉をよく耳にしました。これは、多くの自動車メーカーの取り組み方を象徴する言葉です。目につきやすい装備や快適な装備はどんどん豪華になっていく一方、目に見えにくい安全面については、後回しにされがちだったのです。しかし、ボルボは、愚直なまでに自動車の安全性を徹底追求し、安全装備を惜しげもなく実装してきました。これにより、優れた安全性を求めるユーザーから絶大な支持を集めています。そして、ボルボ自身がそれを望んでいたわけではありませんが、結果として「安全はカネに換えられる」ことを十二分に証明したことになります。
一方、ボルボが「カネに換えなかった」という歴史的事実にも触れておかなければなりません。それは3点式シートベルトに関する特許の無償公開です。従来の2点式シートベルトは、事故時に上半身を支えきれないばかりか、内臓破裂を引き起こす危険性もありました。そんな中、1958年にボルボは3点式シートベルトを発明し特許を申請しました。しかしボルボは、この特許技術を世界の自動車メーカーに無償提供することにしました。通常、自社で開発した特許技術は他社に使わせないか、あるいは有償で提供するのが一般的ですが、ボルボは交通事故による死者を減らすという道義性を優先し、無償公開という道を選んだのです。これにより、3点式シートベルトは世界中を席巻し、発明から55年以上も経った今日に至るまで、自動車における最重要装備のひとつとして愛用され続けています。
ボルボは、2008年に「ビジョン2020」というスローガンを発表しました。これは、「2020年までに、新型ボルボ車が関わる交通事故による死亡者や重傷者をゼロにする」という、非常にスケールの大きな目標です。これは、ボルボ車に乗車中のドライバーや同乗者だけを対象としたものではなく、ボルボ車が関わるすべての交通事故を想定しています。そのため、乗員だけでなく歩行者も死亡事故や重傷事故に至らないような、傷害軽減策の実用化に本気で取り組んでいます。その切り札となるのが、世界初の歩行者用エアバッグです。歩行者との衝突事故をセンサーが検知すると、ボンネットの後部が瞬時にせりあがり、内部に格納された歩行者用エアバッグを瞬時に膨らませます。この装備のおかげで、ワイパー付け根の突起物やフロントピラーなどに、頭部などを強打する傷害発生を防止します。このように、ボルボほど壮大な安全目標を掲げ、それを具体的させるべく着実に歩みを進めている自動車メーカーは、ほかに見当たりません。ボルボは、これからも世界の自動車メーカーの中にあって、安全面での強烈なリーダーシップを発揮し続けることでしょう。
SSL暗号化通信
当サイトではプライバシー保護のため、「SSL暗号化通信」を実現しています。お客様の情報が一般に公開されることは一切ございませんので、ご安心ください。
✕
メーカーを選択してください必須
国産車
輸入車
車種を選択してください必須
年式を選択してください
走行距離を選択してください