生活ひっ迫⁈
自動車税にかかる
税金が増額⁈
環境に優しい自動車を購入すると、自動車にかかる税金の減税制度が適用される一方で、自動車にかかる税金が増額されるケースもあります。
環境に配慮した自動車の普及を進めるために導入されたグリーン化特例やエコカー減税は、環境に優しい自動車の税率を軽減する制度ですが、反対に環境負荷の大きい自動車の税率は重くなります。
自動車にかかる税金が増額になるケースには、どのようなものがあるのでしょうか。
旧車は税金増⁈
グリーン化特例やエコカー減税の狙いは、環境に配慮した自動車への買い替えを促すことです。そのため、環境負荷が大きいとされる旧車には、反対に重税が課されるようになりました。
重課の対象となるのは、下記のような自動車です。
- 重課対象の自動車
-
- 新規登録から13年以上経過したハイブリッド車以外のガソリン車・LPG車
- 新規登録から11年以上経過したディーゼル車
- 新規登録から13年以上経過した軽自動車
旧車とされるこれらの自動車には、具体的にどのような重税が課されるのかご説明します。
自動車税の重課
グリーン化特例により、新規登録から13年以上経過したハイブリッド車以外のガソリン車、LPG車と、新規登録から11年以上経過したディーゼル車は、排気量に関係なく自動車税の税率に約15%上乗せされ、新規登録から13年以上経過した軽自動車は、軽自動車税の税率に約20%上乗せされます。
グリーン化特例の税率は燃費基準によって変動しますが、上乗せされる税率は一定です。
また、グリーン化特例によって自動車税が減税されるのは初回の1年のみですが、この重課分は自動車税に毎年反映されます。
重課対象車の自動車税額は下記の表の通りです。
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区分 | 排気量 | 新規登録から13年未満 | 新規登録から13年以上 |
---|---|---|---|
自家用車 ・ガソリン車(ハイブリッド車除く) ・LPガス車 |
1,000cc以下 | 29,500円 | 約33,900円 |
1,000超~1,500cc以下 | 34,500円 | 約39,600円 | |
1,500超~2,000cc以下 | 39,500円 | 約45,400円 | |
2,000超~2,500cc以下 | 45,000円 | 約51,700円 | |
2,500超~3,000cc以下 | 51,000円 | 約58,600円 | |
3,000超~3,500cc以下 | 58,000円 | 約66,700円 | |
3,500超~4,000cc以下 | 66,500円 | 約76,400円 | |
4,000超~4,500cc以下 | 76,500円 | 約87,900円 | |
4,500超~6,000cc以下 | 88,000円 | 約101,200円 | |
6,000cc超 | 111,000円 | 約127,600円 |
※平成31年4月1日現在。 ※新規登録から13年を経過した車の税額は13年未満の税額に15%プラスした概算。
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初度検査年月 | 13年未満 | 13年以上 |
---|---|---|
平成27年3月31日以前 | 7,200円 | 12,900円 |
平成27年4月1日以降 | 10,800円 | 12,900円 |
※平成31年4月1日現在。
自動車重量税の重課
旧車を所有していると、自動車税だけでなく自動車重量税の税負担も大きくなります。
新規登録から13年以上経過したエコカー対象外車の場合は自動車重量税の税率に約39%、軽自動車場合は約20%上乗せされ、新規登録から18年以上経過したエコカー対象外車に対しては、さらに重税が課されることとなります。
重課対象車の自動車税額は下記の表の通りです。
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車両重量 | エコカー | エコカー以外 | ||
---|---|---|---|---|
新規登録から13年未満 | 新規登録から13~18年未満 | 新規登録から18年以上 | ||
0.5トン以下 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
~1トン | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
~1.5トン | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
~2トン | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
~2.5トン | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
~3トン | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
※平成31年5月1日現在。
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エコカー | エコカー以外 | ||
---|---|---|---|
新規登録から13年未満 | 新規登録から13~18年未満 | 新規登録から18年以上 | |
5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
※平成31年4月1日現在。
重課の対象となる旧車を所持している場合は、なるべく早めに買い替えを行うことで、買い替えにかかる総額を抑えることができます。
ロータリーエンジン搭載車はご注意⁈
一般的に使用されているレシプロエンジンと構造が異なるロータリーエンジンは、構造上の部品数が少ないため、コンパクトで軽量です。また、エンジンの回転運動が低振動であるため、騒音も少ないというメリットもあります。
しかし、ロータリーエンジンは燃焼質の面積が大きく、熱エネルギーを無駄に放射してしまうため、燃費が悪いというデメリットもあります。加速時のロータリーエンジン特有の感覚に魅了されるファンも多いですが、ロータリーエンジン搭載車はレシプロエンジン車に比べ、税負担が大きくなってしまいます。具体的にはどのような負担が増えるのかご説明します。
自動車税の計算方法が異なる?
ロータリーエンジンはレシプロエンジンに比べ、エンジン出力が高いため、設定されている数字よりも、実質的な吸気量や排気量が多くなります。
そのため、排気量に応じて課税される自動車税は、排気量×1.5で計算され、算出された数字が含まれる排気量区分の自動車税を納税することになります。
つまり、1,300ccの排気量を持つロータリーエンジン搭載車の場合、自動車税の排気量区分は1.5を掛けた1,950ccとして計算されるため、「排気量1,501~2,000ccの自家用の普通乗用車」の区分で定められた自動車税を納付することになります。
例排気量1,300ccの場合にかかる自動車税
重課とは異なる
新規登録から13年以上経過したエコカー対象外車の場合は、環境負荷が大きいという理由で重税が課せれていました。
しかし、ロータリーエンジン搭載車に関しては、環境負荷が大きいという理由で重課の対象となるわけではなく、実質的な排気量を考慮した上で1.5が掛けられています。
そのため、実質的な排気量に見合った分の自動車税が課せられていると考えていいでしょう。
しかし、重課の対象となる旧車がロータリーエンジン搭載車であった場合、自動車税の負担は大きくなります。