●どうして白煙がでるのか? 白煙の原因は、下記の2つです。 (1) 燃料中に混入したオイル (2) マフラ内にたまった水分による水蒸気●水蒸気かどうか? エンジン暖機後に、エンジンを再始動します。この時、白煙が発生しないと、水蒸気が原因の可能性があります。暖気時のように排気出口の排気温度が50℃以 下であれば、水蒸気により白煙のようにみえます。 そうでないときは、下記のようなオイルの可能性があります。●オイルはどこから燃焼室に入るのか? 下記2つの原因です。 (1) ピストン・リング隙間からクランク室のオイルが燃焼室に侵入 ~ オイル上がり (2) 吸入バルブ(こっちが主)や排気バルブのシャフト(ステム)の隙間から潤滑用オイルが燃焼室に侵入 ~ オイル下がり●オイル上がりとオイル下がりの見分け方は? ・アイドル中に白煙 → オイル下がりです ・加速中に白煙 → オイル上がりです ・いつも白煙 → オイル下がりとオイル上がりの両方●対策は? オイル上がり = 粘度の高いオイル(例:0W-20 → 10W-40)へ交換。これでダメならピストンリング交換へ オイル下がり = 粘度の高いオイル(例:0W-20 → 10W-40)へ交換。これでダメならバルブ交換(まずは吸気バルブ)●デポジットの可能性は? アイドルが長時間になったり、頻繁に繰り返し、エンジンが十分暖機状態にならないと、下記のようになります。・燃焼室への吸入空気速度が低い・燃焼室内の 気流(スワール)速度が低く、燃焼時間が長くなる + 燃料と空気の混合(霧化)が不良・未燃分が増えたり、インジェクタから噴いた燃料が吸入バルブなどに付着し、デポジットが増える~ この場合には「白煙」というより「黒煙」になるとおもいます。●最初にやるべきこと? まずいい加減なディーラ・修理屋さんでは、さらにムダな金が発生します。このため信頼の置けるディーラや整備屋さんを探しましょう。そこで一緒に原因を考 えましょう。ディーラにまかせっきりが一番危ないです。 ちょっと気になるのは、今回の修理後、すぐには白煙がなかったのですね。もしそうなら、パッキン交換時に、変なモノが入ったか、変成したオイルが入ってい る可能性があります。このため最初にやるとすれば、オイル交換がよいとおもいます(数千円)。これで状態をみて、上記の「オイル上がり」と「オイル下が り」の判定をおこなってください。たぶん信頼の置けるディーラなら、すぐに判断できるとおもいます。簡単ですが、ご参考になれば幸いです。