車のシートに関することなんですが、昨日、取引先のネッツトヨタからアルファードのシート クッションの交換の依頼がありました。どうやら、座面のクッションがヘタって腰のサポート位置が悪くなったようです。うちの会社でも、シートに穴が開いた のでカバーを交換して欲しいと言う依頼は何度も受けていますが、中身のクッションを交換して欲しいと言う依頼は初めてだったので驚きました。で、新品を手 配して、古いクッションと新しいクッションを見比べてびっくりしました。本当にヘタっていました。厚みが全然違いましたので・・・。時々トヨタのシートは あまり良くないという話を聞くので、何が違うのか、水没した廃車のエルグランドから外したシートと見比べて見ました。中のスポンジはパッと見の違いは分か りませんでしたが、スポンジ自体を外して持ち比べるとエルのスポンジは重い。と言う感じです。ついでに二つに切ってみると、エルは目(発砲の穴)を細かく て硬さをだしているという感じで、アルは目は粗いんですが素材自体を硬くして弾力を持たせていると言う感じです。この二つのシートのように素材の造りの違 いで、出来の良し悪しっていうのが関係してくるものなのでしょうか??出来の良いシートってどんなシートなんでしょうか??とりあえず、お客さんからシー トの件で問い合わせがあった場合には交換を勧めてみようかとは思いますが・・・・
まず、よいシートの条件は3つです。1)座り心地がよい2)長時間でも疲れない3)目 的の姿勢に最適化されている(ここでは運転)そして素材に関していえば1)適度なかたさ(またはやわらかさ)2)耐久性3)吸湿・速乾性といったところで す。これらを高次元で実現しているのがレカロシートです。脊椎の姿勢保持という医学的なレベルで自動車のシートを作っているところはほかに知りません。市 販のシートはコストの制約下で、新素材を開発・吟味しながら表面素材や内部クッションの最適化を行っているので、決して安かろう悪かろうではないのです が、それ以外にそのクルマの設計思想や、設計者の座位知識によって、シートの出来はかわってきます。新品のクッションがそのクルマのベストコンディション であることはまちがいありません。だいたい5年以上経過しているクルマあたりからシート交換の効果が実感できるのではないでしょうか。