●状況・H18年にLLCをホンダのスーパーLLCに変更した・その際、元のLLCは ドレンから抜いた・その際、水道水で洗浄した・その際、希釈不要のスーパーLLCを4L入れた・その際、濃度計で比重が適正であることを確認した・最近、 ベルト駆動部分から異音がある・スーパーLLCの耐用年数は6年と表示されている・クレあるいはホンダのいずれかのLLCを入れて、2年間でラジエータか ら水漏れを起こした●原因推定異音の直接的な原因としては、下記が考えられます。(1) ポリVベルト … たわみがあったり、必要トルクが大きいときにすべりを生じて鳴きます(2) ウォータポンプのメカニカルシール … このシール材が痛んでいたり、シール部に異物があると、鳴きます(3) ウォータポンプのベアリング … ベアリング中に異物があると鳴きますエンジン回転数に比例して高音になるのは、(1)と(3)です。エアコンのコンプレッサ負荷のON-OFFで状況が変 化すれば、(1)の可能性が大きいです。エンジン回転数によらず、「キーン」という高音であれば、(2)の可能性が大きいです●ポンプのシール部の異音の 場合 LLCの不良(変成)で起きる可能性はありますが、非常にまれです。一般にシール材の材料あるいはシール部周囲の変形(最初からある形状異常も含めて)で おきるのが一般的です。●ポンプのベアリングの異音の場合 LLC不良はほとんど関係ありません。LLC中にあるかなり大きな異物(エンジン内部の鋳砂や水道水中のゴミなど)が原因です。●対処方法 信頼の置けるディーラで原因を調べましょう。Vベルトであれば、修理は簡単です。ポンプの場合、メカシールのみの交換は一般にむずかしく、ポンプ全体の交 換になるでしょう。●LLCについて LLCは純正のものを使いましょう。放熱特性の良いLLCなどという宣伝文句は、技術的根拠がありません。また純正LLCと純正熱交換器の組み合わせで耐 食試験をやっていますので、耐用年数にラジエータなどから水漏れが起きるとすれば、ラジエータの製造不良です。一般にラジエータの素材の不良です(専門的 にいうと、犠牲腐食材料の不良)。 純正でないものを使用したときの、いろいろなトラブルについては、メーカで保証しないのが一般的です。LLC中の添加剤と冷却系内部の部品で反応するもの がある可能性があるからです。簡単ですが、ご参考になれば幸いです。