今すぐでは、それほど問題は出ません。しかし、フロアマットは腐ってくる可能性があり ます。電装系の錆も後から出て くることもあります。そして、ここが重要。エンジンのクランクシャフトが傷んでる可能性があります。その場では症状は出ません。しかし、エンジンが温まっ た状態に急激に水が燃焼室あるいは外部のエンジンブロックを冷やすと、ほぼ確実にクラック、つまり亀裂が生じます。走行中に冠水したのなら、この可能性は 非常に高いでしょう。このクラックの程度がわずかでも、クラックから冷却水が流れてくる可能性が高いです。そして冷却水が少しづつ燃焼室内に入り込み、わ ずかながらもウオーターハンマーを起こすようになります。ゆまり冷却水が常にエンジンを痛め続けるわけです。そのためクラックが車を利用する都度、起こる ようになります。数年するとクラックが非常に多くなり、燃焼室やコンロッドなどにクラックが無数にできるようになり、冷却水が蒸発するためマフラーから白 煙が出るようになります。この段階ではクランクシャフト、カムシャフトなどが、すのこ状になってます。しかし、この段階でも走りには基本的には支障はあり ません。やがて冷却水が急激に減るようになりオーバーヒートを起こしやすくなります。そして、最終的には少し走っただけでオーバーヒートを起こすようにな ります。結局一回だけの冠水で、走りに影響がなくても、ほぼ確実にエンジンにダメージが与えられ、まずエンジンの寿命を全うできない致命的な障害が起こる と考えて良いでしょう。廃車にする必要はありませんが、できれば下取り価格のある今のうちに車を買い替えた方が結果的に良いと思います。早くて3年後には 兆候が現れてくるかもしれません。冠水の事実を伝えるのは任意ですが、その事実だけで安く買い叩かれる可能性はあります。