2016/10/31
日本(特に近畿地方・太平洋側)にお住いの多くの人が、「南海トラフ巨大地震」のことを聞いたことがあるかと思います。
南海トラフでは100~150年に一度の間隔で巨大地震が発生しており、2013年からの30年以内にマグニチュード8~9クラスの大地震が60~70%の確率で発生すると言われています。
最悪のケース(M9クラス)の場合の被害想定は、予想死者33万人という驚愕のデータを政府が発表しています。2011年の東日本大震災でさえ判明している死者数は15,894人(約91%が水死)とされており、その20倍以上の被害が発生するという予測は「最悪のケース」を想定しているとは言え、現実味が感じられなくなるほどです。
最近では2016/10/21に鳥取県で震度6弱(マグニチュード6.6)の地震が起きました。
幸いにも今のところ死者は発生していないようですが、これまでの南海トラフ地震はその数十年前から西日本・近畿の辺りで地震が多くなっていたというデータがあるため、この鳥取県の地震は次の南海トラフ地震の予兆であると見ている人もいます。
巨大地震が発生した場合、例え建物の倒壊や津波の被害を受けなかったとしても、防災グッズがなければ生き抜くことは難しいでしょう。
このコラムでは何回かに分けて、いざという時のために車に乗せておきたい防災グッズについて紹介します。
防災グッズといえば家に備えておくものとお考えの人も多いかと思いますが、「家が倒壊するなどで防災グッズを保管している部屋がグチャグチャになり、せっかく用意した防災グッズを全て回収できなくなる」という可能性も十分にありえるため、家と車など2箇所以上に分けて保管しておくことでリスクを分散でき、より安全になります。あまり複数箇所に分散させすぎると回収の手間が増えてしまいますので、分散させるのは2~3箇所程度に留めておきましょう。
車内で防災グッズを保管することの注意点として、車内は夏場には高温になるので温度変化に弱い物を常備しておくのには向かず、また車内の見えるところに物を置きすぎると車上荒らしにあってしまう可能性が高まるということがあります。
必要最小限のものだけにとどめ、できるだけ見えない場所で、直射日光が当たらない(暗くて涼しい)ところに保管するようにしましょう。
また、これまでの大地震では、地震発生から被災者が避難所などに保護されるまで3日程度かかることが多かったようですので、防災グッズの消耗品は出来るだけ3日以上の分量を目安に揃えましょう。
普段は当たり前のように使える水は、生命維持に絶対に必要なものです。
被災後の生活は不便なことも多く、トイレにあまり行かなくても済むようにと水分の摂取を控えた結果、心筋梗塞などの循環器系疾患で命を落とす人も多数いました。
人体の65%程度は水分でできており、どんな状況であっても水分の補給はかかせません。
水は重量があるため車内に多くストックしておくのは難しいですが、ある程度は積んでおきたい所です。
ひとつ注意しなければならないポイントとして、「直射日光が当たる所に設置しない」という事があります。
水を入れる容器は透明であることが多いですが、透明な容器がレンズのように作用して、日光を一点に集中させてしまい、日差しが強いときには車内で発火するおそれがあります。
夏場には生暖かくなるというだけでなく、火災になる可能性がありますので、設置場所には十分注意しましょう。
長期保存可能な飲料水は、水分補給のために直接的に飲むだけでなく、非常食であるアルファ米や即席麺を作るためにも必要です。1人につき1日あたり3L必要とされていますが、人数×3L×3日分の水を全て車内に保存しておくのは、かさばる上に重い(燃費が悪化する)ので、ある程度で妥協して、残りは家に保管しておくと良いかと思います。 また、車に積む保存水は2Lの大きなペットボトルよりも、できるだけ500mLのペットボトルが良いでしょう。少量の容器であれば普段のドライブ中に飲むこともできるため、賞味期限が切れる前に使い切ることができます。 夏場は特に車内が暑くなりやすいので、内側がアルミ蒸着された保冷バッグや発泡スチロールの容器などに入れて、日光が直接当たらないできるだけ涼しい場所に設置しておきましょう。
ペットボトルで水を保存しておくとかさばりますが、携帯型の非常用浄水器(ろ過・殺菌装置)を常備しておけば、震災発生後でも飲料水を確保できるようになります。
持ち運びできるサイズでより多くの飲料水を得られるので、保存水よりも浄水器の方が車内での保管に向いていると言えます。
普段は飲水として利用できる綺麗な川であっても、地震・津波などによって汚泥や汚水が流れ込み、雑菌・細菌が多くなってしまいます。
水道水も普段は殺菌されていて飲めますが、例え断水されなかったとしても地震や洪水が原因で水道水すら汚染されて飲めなくなることもあります。
そういった汚れてしまった川の水や水道水、浴槽にためておいた水などを飲めるようにすることができる非常用浄水器があれば、保存しておく飲料水を減らすことができます。
ただし、製品によって浄化能力が異なりますので、購入前によく確認しておきましょう。
災害発生後に各自治体の応急給水拠点が稼働したり、給水車が来たとしても、水を入れる容器がなければ意味がありません。 通常のポリタンクを普段から積んでおくのは邪魔になってしまいますが、水を入れていないときには小さく収納できる折りたたみ式のタンクが便利です。 また、保存水とは違ってタンクは20Lなどの大容量の水が入るため、手洗いに使ったり簡易シャワーなどと合わせ身体を洗い流すのに使ったりもできます。
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