2017/01/30
フォルクスワーゲンと言えば、単一モデルでの世界一の生産台数を誇る「フォルクスワーゲン・タイプ1(通称:ビートル)」が有名ですが、一風変わった装備があることはご存知でしょうか? ビートルのダッシュボードには「一輪挿し(フラワーベース)」があります。 それもオプションなどではなく、標準装備です。 どういった意図で一輪挿しが標準装備になったのかは資料が残っていないため定かではありませんが、敗戦によって経済的にも精神的にも大きな傷跡を残したドイツ国民を慰撫する為、心のゆとりを感じさせる「一輪挿し」を標準装備としたのかもしれません。 また、この一輪挿しは初代ビートルのみならず、初代ビートルをモチーフとして1998年に販売された「フォルクスワーゲン・ニュービートル」のステアリングの脇に標準装備として設置されています。 その後に2011年に販売された後継車種の「ザ・ビートル」には標準装備ではなくなったものの、後付のオプションとして「一輪挿し」を販売しており、更に2015年に特別限定車として販売された「ザ・ビートル Blossom」には「一輪挿し」は標準装備として復活していました。 一輪挿しは車には絶対必要というものではないため普通に考えればオプションで十分なはずですが、「ビートルには一輪挿し」という伝統があったため、「ザ・ビートル」で標準装備でなくなった際に惜しむ声もあったようで、「ザ・ビートル Blossom」では標準装備として復活したのだと思われます。
「ビートルの一輪挿し」の他にもフォルクスワーゲンの独特な装備は存在します。 フォルクスワーゲンの有名な車種と言えばビートルの他にも、世界の車種別歴代総生産台数でトヨタ・カローラに次ぐ2位の生産台数を誇る「フォルクスワーゲン・ゴルフ」がありますが、2003年から販売している5代目モデル「ゴルフⅤ」、及び2008年から販売している6代目モデル「ゴルフⅥ」では、サイドブレーキ横にあるコンソールボックス内のドリンクホルダーの仕切りを外すことができ、その仕切が「栓抜き」になっています。 「ビートルの一輪挿し」と同じく、このゴルフの「栓抜き」も標準装備です。 日本に住んでいると「栓抜き」と言われても特に普段から必要性を感じることがあまりなく、ピンと来ないかと思いますが、フォルクスワーゲンのお膝元であるドイツでは、瓶に入っている飲み物が主流であるため、意外にも栓抜きは利用する機会が多いのです。 ドイツには、ワンウェイ容器(使い捨て容器)を規制し、リターナブル容器(回収後再利用可能な容器)に誘導するため、飲料容器のデポジット制度があります。 ドイツの飲み物の代金には容器代が保証金として含まれており、ビンやペットボトルなどのリターナブル容器を、スーパーなどにある回収用の機械に入れるとレシートが発行され、それをレジに持っていくとデポジット分の料金を受け取る事ができます。 このデポジット制度のおかげでドイツはワンウェイ容器が激減し、飲み物の容器のほとんどがリターナブル容器になっています。 ドイツの飲料容器は60%以上がリターナブル瓶と言われており、日本では普段から「栓抜き」の必要性を感じることはあまりありませんが、ドイツではあると便利なグッズであることは間違いないようです。 本国ドイツでの利便性を考えて栓抜きを標準装備にしているようですが、日本だけあえて標準装備から外すこともないという事で、日本で販売されているゴルフにも「栓抜き」が標準装備されているのだと考えられます。
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