2016/09/09
マフラーは、「包み込む・音を消す(鈍くする)」という意味をもつ英語の「muffle(マッフル)」に、接尾辞の「er」を加えた言葉で、その名前の通り、車(エンジン)から発生する騒音を減らすためについています。
排気装置全体のことを指して「マフラー」と呼ぶ場合もありますが、正確には排気装置の先端に付いている消音装置がマフラーです。
車のエンジンは、吸い込んだ空気とガソリンを混合して連続的に燃焼(=爆発)させて動力を生み出しています。
その連続した爆発は副次的に排気ガスを出しますが、高温・高圧の排気ガスが大気中に一気に開放されてしまうと急激に膨張して非常に大きな音(騒音)を発生させますので、排気ガスの通り道(出口)に消音装置であるマフラーを取り付けて、最終的に周りに聞こえる音量を小さくしています。
マフラーでできるだけ音を小さくしたい所ですが、排気ガスが出る通り道は必要なので、完全に密閉することはできません。そのため細長い空気の通り道を迷路のように作り、ガスや音が遠回りする(その間に音が小さくなっていく)ようになっています。
ただし、消音性を高めようとすれば同時に排気の効率が下がるため、エンジンの回転速度(加速)に悪影響がでてしまうというデメリットもあります。
マフラーは車に初めからついていますが、カスタマイズ・ドレスアップ目的でマフラー単品での販売(社外品マフラーなど)もあります。
消音性能と走行性能を両立するのは難しく、走行性能が高いマフラーは非常に大きな音を出してしまいます。特に競技用マフラーは走行性能を重視して作られているため、騒音が酷くて公道では違反になって使えない製品もあります。
近年、車の騒音は問題視されており、あまりに騒音が酷いものについては、車検を通れず、街頭調査での取り締まりも受けてしまいます。
現在の車検の基準は、「新車時の純正マフラーの音量から+5dBまで(純正マフラーの経年劣化を考慮してのこと)は許容範囲とする」となっています。
また、車検の基準の改正前は新車時の純正マフラーは関係なく、音量の絶対値を基準とする「絶対値規制」でしたが、改正前から所有する車を継続使用する場合は「絶対値規制」が継続されます。
なお、このように騒音対策として車検の規制や取り締まりが行われていますが、車検の時だけ純正のマフラーに戻して、車検が通った後に違法な社外品マフラーに付け替えるという悪質なドライバーもいるそうです。
あまり音量が大きすぎると、周囲に迷惑をかけてしまうだけでなく、安全運転のために必要な「音の情報」も聞き逃してしまう可能性が高まります。
純正品のマフラーを使用する場合は特に気にすることはありませんが、もしマフラーをカスタマイズする場合は、車検を問題なく通り、警察のパトロールや街頭調査にあっても胸を張っていられる適正なマフラーを装着しましょう。
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