2015/02/24
広大な面積を誇るアフリカ大陸ですが、今いくつかの国において経済の発展が勢いを増しています。 その一つである東アフリカに位置する「ケニア」では、バスや電車といった公共交通機関の発達が遅れているため、移動の頼りとなる自動車の販売が猛烈な勢いで伸びています。 人々の所得が増加している証拠ではありますが、同時に様々な問題も発生していきます。
それは自動車の台数が、「道路や交通網」の能力や容量を超えてしまうことです。 そのため、ケニアでは朝晩激しい交通渋滞が発生し、わずか10キロを2時間かけて進むことが出来るほどです。 また、道路の整備が追いつかないため、未舗装の悪路が随所にあり、4WDの車でもぬかるみにハマってしまうこともしばしば。 悪路が多いケニアでは、4WDの車種が必然的に需要が増し、さらにはなるべく壊れにくい車が求められています。 例えば、日本車でいえばトヨタのランドクルーザーやいすゞのビッグホーンなどの中古車が、非常に多く販売されているようです。 国民の所得が増えたとはいえ、新車はなかなか手が出せないもの。また買っても長く乗れるように、安心の日本メーカーの中古車が特に人気を集めているようです。
ケニア首都ナイロビの空港近くに、アフリカ最大規模となる大型ショールーム店舗を2012年にオープンしたトヨタ。 しかしながら、オープン当初は約3,000台とその数は決して大きいものではありませんでした。 それでも道路は自動車が溢れかえっているのは、国外から大量に中古車が輸入されているためです。トヨタはそこに目をつけました。 ケニアでは、悪質な販売業者によって中古車は不正に改造された状態で販売されるケースが多発しているのです。 つまり、別メーカーのエンジンなどに載せ替えた「見た目はトヨタ、中身はノーブランド」というトラブルが後を絶たず、そこでトヨタは日本では馴染み深い「ディーラー認定中古車制度」をケニア国内に浸透させることが最優先だと言います。 このように、メーカーのブランド認知も向上させ、シェアを獲得することが目的となっています。
私たちが普段乗っている車は、10年や10万キロ以上走ると様々な箇所が不良を起こしてしまい、修理やパーツの取り替えが必要となります。 また、走行時も異音や振動で乗り心地が悪くなったり、車検を通す際にも高いお金を支払う必要があります。 そのような車を業者にお願いするなどして廃棄することを「廃車」と言いますが、アフリカやロシアでは日本で廃車となった車両を輸入して、販売しているケースが多い様です。 物を大切にする姿勢は素晴らしいのですが、アフリカ国内ではこの廃車同然の整備不良の車によって、事故やトラブルが後を絶たないことも社会問題のひとつとなっています。
まさに、人々の生活やビジネスに欠かせない足となっている自動車。 特に発展途上国においては、急速な経済発展に伴い多くの需要が見込める一方で、あらゆる社会問題も多発する要因となっています。 世界的にも自動車といえば日本、という風潮の中、日本企業がその国の発展に貢献できることを願っています。
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