2015/12/25
世界で初めて救急搬送専用の車両が登場したのは、19世紀初めのナポレオン戦争だと言われています。戦場にあっても傷病者がいち早く野戦病院へ搬送されるシステムを構築しました。この時の救急車は現代の担架のようなものに車輪が二つつけられた簡単な構造のものでした。1861年に始まったアメリカの南北戦争で、“救急車”と呼ばれるようになりました。当時は馬車が救急車として使用されていたので、そのまま“馬車救急車”と呼ばれていたそうです。どちらも戦場で負傷した戦士を急いで病院へ運び治療を行う為であり、救急車は戦士の為に活躍するものでした。負傷者を運ぶという点では、始まった当初も現代も変わりません。自動車が普及し始めた1920年代以降、自動車をベースとして救急車が作られるようになりました。現代では自動車だけでなく、救急ヘリや救急船も普及しています。日本でもドラマ等で救急ヘリをよく見かけるようになりました。ちなみに日本で初めて救急車が配備されたのは大阪府大阪市、1931年のことでした。救急車が全国へ普及したのは、1963年に消防法が改正されてからのことです。救急車が日本で普及してからまだ50年と少ししか経っていないというのは、意外に思えるかもしれません。
日本の救急車には、高規格救急車・2B型救急車・3B型救急車・大型救急車・軽救急車といった種類が存在し、その他にも特殊な車両の救急車が配備されている消防局があります。日本で主力となっているのは高規格救急車であり、救急救命士が乗務し運用されています。この高規格救急車を販売しているのは、日本でたった3社だけです。車内の寸法や装備等が細かく定められており、それらをクリアし総務省から認定を受けないといけないといった厳しい道のりがあるからです。私たちが街中でよく見かける救急車の色は、白がベースに赤いラインといったものが多いと思います。ですが、陸上自衛隊の救急車はオリーブドラブ色といって、深い緑色に近い色をしています。航空自衛隊の救急車は紺色と現在では白色も導入されています。見慣れない白色以外の救急車も存在しているのです。
救急車の色が白色なのは、「道路運送車両の保安基準」で「消防自動車にあっては朱色とし、その他の緊急自動車にあっては白色とする」と決まっているからです。救急業務が開始された当時、外国から輸入したものが白色だったことによるという一説もあります。はっきりとはしていませんが、白色が清潔なイメージであるからという理由によるとも言われています。白色に赤いラインが入っているものをよく目にするかと思いますが、赤いラインに関しては規定がありません。赤いラインが入っていない救急車は、大阪でよく見かけられるそうです。
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