2016/10/28
平成12年4月の道路交通法改正から、生まれてすぐの新生児から6歳まではチャイルドシートの着用が義務化されています。
後部座席のシートベルト着用と同じく、義務化されているにも関わらず守っていないドライバーも多いようです。
チャイルドシートの着用義務違反(幼児用補助装置使用義務違反)については、罰金・反則金などはありませんが、違反点が1点つきます。
チャイルドシートの着用義務は、特定の条件を満たす場合は免除されますが、基本的にはチャイルドシートを利用するようにしましょう。
●チャイルドシート着用義務を免除されるケース
・自動車の座席の構造上、チャイルドシートを固定することができない場合(シートベルトが無い車、4点~5点式シートベルトの車など)
・乗車定員数の分だけチャイルドシートの設置が困難な場合(後部座席に3人乗せるがチャイルドシートを3つ設置する幅がないなど)
・病気や怪我などが原因で、チャイルドシートの着用が難しい場合(皮膚疾患や、骨折、脱臼など)
・極端な肥満など、身体の状態によって、チャイルドシートを着用させることができない場合
・運転者以外の者が授乳やおむつ替えなど日常生活上必要な世話をする際(世話が終わったら再度チャイルドシートを着用する必要がある)
・バスやタクシーなどの一般旅客自動車運送事業の車に乗車する場合
・急な怪我、病気などの緊急性がある幼児を搬送する場合
・迷子の幼児を保護して、交番等に搬送するなどの突発的な場合
なお、知人の車を借りる場合や、レンタカーを借りる場合などは、チャイルドシート着用義務がありますのでご注意ください。
レンタカーはチャイルドシートも一緒にレンタルすることが可能になっていることが多いです。
チャイルドシートをレンタルせず、自分で用意することもなかった場合はレンタカーの利用を断られることになります。
産院から退院するときにはもうチャイルドシートを付けなければなりませんが、子供の月齢・体格に合わせて色々な種類のチャイルドシートの中から適性なものを着用する必要があります。
ここからは、チャイルドシートの種類と、それぞれの使用時期について説明します。
幼児用カーシート(幼児用補助装置)全般を指して「チャイルドシート」と呼んでいますが、細かく分類すると「ベビーシート」「チャイルドシート」「ジュニアシート」という3種類のシートがあります。
また、商品によっては「ベビーシート」から「チャイルドシート」に切り替えできるものや、「チャイルドシート」から「ジュニアシート」に切り替えできるものもありますので、そういったものを利用すれば3種類のシートを全て別々で購入する必要はありません。
新生児・乳児用のカーシートを「ベビーシート」と呼びます。
生後すぐから1歳程度まで使用しますが、身体の成長が早い子供の場合は、早めに幼児用のチャイルドシートに切り替える必要があります。
乳児用のベビーシートの利用時期の目安としては、「体重13kg未満」「身長70cm以下」です。
乳児期は首が座っていないので、座らせるというよりは寝かせるような角度になっています。
安全のために後ろ向きに設置する必要があり、後ろ向きになることで衝突の際や急ブレーキの際に背中全体で衝撃を分散することができます。
ベビーシートの中には、リクライニング角度を調整し、前向き設置にして、ベルトの高さや長さを調整することで、幼児用のチャイルドシートにすることができるものがあります。
幼児用のカーシートを「チャイルドシート」と呼びます。
1歳~4歳頃まで使用しますが、年齢よりも身体の成長具合を見て、シートを切り替える方が良いでしょう。
首が据わって自分で座れる幼児で、「体重9kg~18kg」「身長65cm~100cm」が利用時期の目安です。
新生児・乳幼児用のベビーシートとは違い、前向きに設置します。
チャイルドシートの中には、背もたれ(クッション)や5点式のベルトを外すことで、学童用のジュニアシートにすることができるものがあります。
学童用のカーシートを「ジュニアシート」と呼びます。
4歳~11歳頃まで使用しますが、身長などを基準にして利用の目安とするのが良いでしょう。
利用時期の目安としては、「体重15kg~36kg」「身長100cm~140cm」です。
ベビーシートやチャイルドシートでは、座席ベルトをシートの固定のために使用していましたが、ジュニアシートは座高の高さや腰ベルトの位置を調整して座席ベルトを身体の固定に使用できるようにするものです。
ジュニアシートには背もたれのあるタイプと、背もたれがなく座面のみのタイプがあり、座面のみのジュニアシートはブースターシートとも呼ばれます。
背もたれがあるジュニアシートは肩ベルトの高さの調整が可能になり、ヘッドレストが頭を支えてくれるので安全面は良いですが、座面のみのブースターシートと比べると重くてかさばり、価格も高くなります。
チャイルドシート(ジュニアシート)の着用義務は6歳までですが、座席ベルトは成人の体格(身長140cm以上)に合わせて作られたものであるため、ジュニアシート無しでは適切に着用できません。
身長が足りない状態で座席ベルトを使用した場合、着座位置が浅く腰ベルトでうまく固定できないため、衝突や急ブレーキの際に「サブマリン現象」が生じやすくなり、下半身が腰ベルトから前方に滑り出て前座席で足を強打し、肩ベルトや腰ベルトで首や腹部を強く絞めてしまうことになります。
6歳を超えるとジュニアシートの使用率は30%程度になるそうですが、着用義務の期間が過ぎても身長が140cmを超えるまではジュニアシートを利用することを強くオススメします。
急ブレーキや事故が起きなければジュニアシートを着用していなくても問題ありませんが、事故の際の死亡率はジュニアシートの有無により4倍~5倍もの差があります。
自動車保険と同じで、もしもの時のために備えておくべきでしょう。
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