2017/06/06
最近の車では装備されていないことがないほどに普及しているため、昔の車を知らない若い世代は「パワステ」という単語そのものを知らないかもしれません。 パワステは「パワーステアリング」の略で、ステアリングホイール(=ハンドル)を回す力をサポートする装備です。 これがなかった頃は車軸とハンドルが直結しており、車体と乗員の重量全てがかかるタイヤを人力のみで動かす必要があり、タイヤが転がっている走行中はともかく、停車時は走行時の10倍以上の力が必要になるためタイヤの角度を変える(=据え切り)のも一苦労でした。 特に車両(+荷物)が非常に重いトラックなどは、ハンドルの重さは尋常ではなく、女性は疎か成人男性でさえ苦労するほどでした。 ハンドルは前輪の車軸に繋がっているため、トラックは荷物を荷台の後方に寄せて重心を車両の後ろ側に寄せ、前輪を軽くする=ハンドルが軽くなる、という工夫もされていたそうです。 パワステがなかった頃はハンドルを切る際はタイヤを動かす(走らせる)必要がありましたが、パワステが当たり前の今の車は、停車時でも楽々ハンドルを切ることができます。 狭い道路や駐車場では、停車時にもハンドルが楽に切れる方が助かりますよね。 昔はパワステなしが当たり前だったので特に何と呼ばれることもなかったのですが、パワステが普及してからはパワステなしの車は「重ステ」と呼ばれるようになりました。
「集中ドアロック(またはセンタードアロック)」は、運転席のドア外側のキーシリンダーや運転席にあるドアロックレバー(ボタン)を操作するだけで、全てのドアのロックが同時に施錠される(あるいは解除される)機能です。 昔は全てのドアロックが個別だったため、助手席や後部座席にも人を乗せる場合は、ドアロックの解除・施錠は少々面倒でした。 しかし、集中ドアロックのおかげで、何度もドアロック操作をする必要はなくなり、また子供がドアロックを忘れて、走行中にうっかり開けてしまうような事故や、停車してから車から離れる際に運転席以外のどこかのドアロックを忘れてしまう事が防げるようになりました。 集中ドアロックとは別ですが、一定速度以上になると自動的に全てのドアロックがかかる機能も最近の車では標準的になっています。
「エレクトロニックフューエルインジェクション(単にインジェクションとも呼びます)」は、電子制御式の燃料噴射装置のことです。 エンジンは熱が十分にある状態(=暖気状態)に比べ、冷えている状態では始動し辛い(始動直後もエンストしやすい)ため、エンジンを切ってからしばらくして冷えた状態(常温も含む)からエンジンを始動する際は、燃料を多めに使って始動します。 インジェクションは温度管理と燃料消費量を電子制御する仕組みで、温度センサーでエンジンの暖気状態を判定し、暖気が完了するまで燃料を増加させることで、エンジンが正常に動作するように管理しています。 「インジェクション」が存在しなかった頃は、「チョーク(あるいはチョーク弁)」というものを使って、手動で燃料消費量・燃料混合比率を調整していました。 「チョーク」とはエンジンにガソリンと空気を送り込む管に設置された弁のことで、昔の運転席にはチョークを制御するためのノブやレバーが設置されていました。 エンジンが冷え切った状態からは、チョークを絞って吸入する空気量を減らすことで、燃料混合比率を高めることで、エンジンを始動させます。 その後エンジンが暖まるまではチョークを緩めて空気の流入量を少し増やし、完全な暖気状態になったらチョークを完全に戻していました。 面倒な操作ですが、ずっとチョークを絞っていると燃料消費が増えて燃費が悪化しますし、マフラーから黒い排気ガスが出るため、環境にも悪いため、始動時はチョークの操作をしていました。(寒い地域においては特に重要な操作でした) 最近の車はほぼ全てインジェクションにより電子制御されているため、面倒な操作をする必要がなくなりました。
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