2015/08/05
事故現状車をオーナーから引き取った業者が、どのような対応をするかは、事故の状況や、その自動車の市場価値などによってケースバイケースといえます。但し、一般的に多くみられるのは、中古車オークションに出品するケースです。中古車オークションとは、全国に約100箇所ほど運営されている中古車専門の卸売市場のことです。多くの中古車オークションでは、通常の無事故の自動車や修理済みの自動車のコーナーとは別に、事故現状車に特化した専門のコーナーを設け、出品を受け付けています。中古車オークションの下見ヤード(展示スペース)の一角には、業者が出品した事故現状車が置かれ、来場した業者が実車を下見することができます。下見の際に、業者は事故の状態をチェックし、どのような修理が必要なのか、どのぐらいの費用が掛かるのか、あるいは修理後にはどのぐらいの価格で売却できるのかといった点を吟味し、これぐらいまでなら買えると判断した金額まで応札(入札)します。また、応札する業者は、国内の小売向け業者のほか、海外向け輸出を手掛ける業者も積極的に応札する傾向があります。海外では日本製中古車の人気が非常に高く、事故現状車を低価格で落札し、輸出先の国で安く修理し再販売するというニーズも確実に存在するためです。
事故現状車を引き取った業者が、その自動車を自社で販売するのに適していると判断したような場合には、自前で修理する場合があります。その判断の過程においては、修理にかかるコストや販売価格などを予想したうえで、どの程度の修理をおこなうのか、中古部品をどの程度用いるのかといった点も判断します。また、事故現状車の修理には、一般的な自動車整備技術だけでなく、ボディやフレームの切断、修正作業などを含めた、高度な車体修理技術が必要となります。そのため、自社の整備工場で対応できない場合は、近隣の車体修理工場と連携して修理をおこなう場合もあります。
業者によっては、事故現状車をすぐに解体業者に引き渡す場合があります。これは、中古車オークションへの出品や工場での修理をおこなうのでは、手間に見合うだけの採算を取るのが難しいと考えられる場合などに、解体業者に事故現状車を販売する形で、迅速に処分するケースがみられます。引き取った解体業者は、事故現状車から再利用可能な部品を取り外し、中古パーツとして販売します。これは事故の程度にもよりますが、原形をとどめないほど大破している場合は、再利用可能なパーツは少なめですが、部分的なクラッシュにとどまっている場合には、使えるパーツは意外に多いものです。パーツとして再利用をしないその他の部位については解体処理をおこない、鉄やアルミなどの金属を取り出し、資源として再利用します。
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