営業車の入れ替えや事業所の統廃合などにより、複数台の社用車を一度に売却することがあります。
1台だけであれば、査定や必要書類、引取日の調整などを個別に進めても大きな負担にはなりません。しかし、5台、10台と台数が増えると、車両ごとの情報確認や査定依頼、社内承認、書類準備など、担当者が管理しなければならない項目も増えていきます。
複数の営業所に車両が分かれていたり、車種や年式が異なっていたりする場合は、さらに管理が複雑になります。
複数台の社用車を売却するときは、単に査定額だけを比較するのではなく、売却する車両を一覧化し、査定から引取、社内での帳簿処理まで管理できる状態にしておくことが重要です。
この記事では、複数台の社用車をまとめて売却するときの準備や進め方、買取先を選ぶ際に確認しておきたいポイントについて解説します。
社用車は複数台まとめて売却できる
複数台の社用車を売却する場合でも、必ず1台ずつ別々の買取先へ依頼する必要はありません。複数台の法人車両に対応している買取業者であれば、まとめて査定を依頼できる場合があります。
たとえば、営業車10台のうち普通車が6台、軽自動車が4台といったように車種が混在していても、それぞれの車両情報を伝えたうえでまとめて相談することができます。
また、本社だけでなく東京・大阪・名古屋など複数の拠点に車両が分かれている場合でも、広い地域で引取に対応している買取業者であれば、窓口をまとめられることがあります。
複数台を一度に売る場合は、「何台あるか」だけでなく、車種や車両状態、保管場所、売却希望時期などを最初に整理して伝えると、その後の査定や引取の調整を進めやすくなります。

複数台の社用車をまとめて売却するメリット
複数台の売却では、売却価格だけでなく、担当者の事務負担をどこまで減らせるかも重要なポイントです。
査定・引取の窓口をまとめられる
車両ごとに異なる買取業者へ査定を依頼すると、それぞれの業者との連絡や日程調整が必要になります。
10台の車を3社へ査定依頼する場合、車両情報の共有や査定結果の確認、引取日の調整などを何度も行わなければならないこともあります。
一方、複数台をまとめて対応できる買取業者であれば、担当者との窓口を一本化しやすくなります。
特に複数拠点から車両を引き取ってもらう場合は、「どの車を、どこから、いつ引き取るのか」を一つの窓口で調整できると、社内の負担を抑えやすくなります。
必要書類や売却状況を管理しやすくなる
複数台を売却するときは、査定だけでなく、車両ごとの必要書類や売却状況を把握する必要があります。
たとえば、10台を売却する場合でも、すべての車両が同じ状態とは限りません。
「A車は査定済み」「B車は社内承認待ち」「C車は必要書類を準備中」「D車は引取済み」といったように、進捗が車両ごとに異なることがあります。
そのため、車両一覧を作成し、査定・契約・書類・引取などの進捗を車両単位で管理しておくと、手続きの漏れを防ぎやすくなります。
買取業者側にも車両一覧を共有できれば、双方で対象車両を確認しながら売却を進められます。
複数台を売却する前に整理しておきたい情報
複数台の社用車を売却するときは、査定を申し込む前に対象車両の情報を整理しておくと、その後の手続きを進めやすくなります。
売却する車両の情報を一覧にする
まずは、売却予定の車両を一覧にします。
たとえば、次のような項目を車両ごとに整理しておくとよいでしょう。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 車両 | メーカー・車種 |
| 登録情報 | 年式・初度登録年月 |
| 使用状況 | 走行距離 |
| 車検 | 車検満了日 |
| 所有関係 | 車検証上の所有者・使用者 |
| 保管場所 | 営業所・事業所など |
| 売却時期 | 売却可能日・希望時期 |
| 車両状態 | 事故歴・故障・走行可否など |
社内ですでに車両管理台帳を作成している場合は、その情報を利用すると効率的です。
車両情報がまとまっていれば、複数の車について査定を依頼するときにも、同じ情報を何度も調べ直す必要がありません。
所有者・売却時期・引取場所を確認する
車両そのものの情報だけでなく、売却できる状態になっているかも確認しておきましょう。
特に確認しておきたいのが、車検証上の所有者です。
法人が使用している社用車であっても、ローンなどの契約状況によっては、自社以外が所有者として登録されていることがあります。また、リース車両の場合は、自社の判断だけで売却することはできません。
あわせて、各車両をいつまで使用するのかも整理しておきます。
営業所の閉鎖日や新しい社用車の納車日によっては、「5台は今月売却できるが、残り5台は翌月まで必要」といったケースもあります。
複数拠点に車両がある場合は、車両ごとの保管場所と引取可能な日時も確認しておくと、その後の引取調整がスムーズです。
複数台の社用車を売却する際の流れ
複数台を売却する場合も、基本的な流れは1台を売却するときと大きく変わりません。ただし、台数が多いほど車両ごとの進捗管理が重要になります。
おおまかな流れは次のとおりです。
- 売却する車両を決める
- 車両情報を一覧にする
- 買取業者へ査定を依頼する
- 車両ごとの査定額や条件を確認する
- 社内で売却の承認を取る
- 必要書類を準備する
- 車両の引取日を調整する
- 車両を引き渡す
- 売却代金の入金や社内処理を確認する
複数台を売却する場合、「10台まとめて○○万円」といった総額だけを見るのではなく、可能であれば車両ごとの査定額や条件も確認しておきましょう。
どの車両をいくらで売却したのかが分かれば、社内承認や固定資産台帳との照合もしやすくなります。
また、必要書類についても、すべての車両で同じとは限りません。法人名義の車を売却・廃車する際の必要書類については、関連記事で詳しく解説しています。
複数台を売却するときは車両ごとの帳簿情報も整理する
複数台の社用車を売却するときは、売却手続きだけでなく、経理担当者が確認できるよう車両ごとの帳簿情報も整理しておきましょう。
同じ日にまとめて売却する車両であっても、取得した時期や取得価額、減価償却の状況などはそれぞれ異なります。
そのため、売却する車両と固定資産台帳上の車両を対応させて管理することが重要です。
帳簿価額と売却価格を車両ごとに確認する
社用車を固定資産として計上している場合、取得後の減価償却によって帳簿価額は変化していきます。
たとえば、同じ車種の営業車を複数台保有していても、購入した年度が異なれば、売却時点の帳簿価額が同じとは限りません。
複数台を売却するときは、固定資産台帳などから対象車両を特定し、少なくとも次の情報を対応させておくと確認しやすくなります。
- 車両を特定できる情報
- 取得年月
- 取得価額
- 減価償却の状況
- 売却時点の帳簿価額
- 売却価格
帳簿価額と実際の売却価格を照合することで、車両ごとの売却損益を確認できます。
複数台をまとめて売却する場合は、買取業者から受け取る明細についても、どの車両にいくらの売却価格が付いているのか確認できる状態にしておくと、経理処理を進めやすくなります。
売却・入金・帳簿処理の対応を管理する
複数台の売却では、「車を引き渡したら完了」ではなく、売却後の入金確認や固定資産台帳の更新まで管理しておく必要があります。
たとえば、車両一覧に次のような管理項目を追加しておく方法があります。
| 車両 | 売却価格 | 引渡し | 入金確認 | 帳簿処理 |
|---|---|---|---|---|
| 営業車A | ○○円 | 完了 | 完了 | 完了 |
| 営業車B | ○○円 | 完了 | 完了 | 未処理 |
| 営業車C | ○○円 | 予定 | 未入金 | 未処理 |
こうしておけば、「車両は引き渡したが固定資産台帳に残っている」「入金額と売却車両の対応が分からない」といった状態を防ぎやすくなります。
また、車両の売却では売却損益だけでなく、仕訳や消費税の確認が必要になる場合があります。実際の会計・税務処理は、自社の会計処理や課税状況などによって確認すべき内容が異なるため、経理担当者や税理士と連携して処理しましょう。
複数台を売却するときは、査定段階から車両ごとの売却価格が確認できる資料を残しておくと、その後の経理処理にもつなげやすくなります。
複数台の社用車を売る買取先の選び方
複数台の社用車を売却する場合は、1台あたりの査定額だけでなく、複数台をまとめて任せられる体制があるかも確認しましょう。
複数台・異なる車種・複数拠点に対応しているか
最初に確認したいのが、自社が売却する車両をまとめて取り扱えるかどうかです。
社用車といっても、営業用の普通車だけとは限りません。軽自動車、バン、商用車などが混在している企業もあります。
また、全国に営業所を持つ法人であれば、売却対象の車両が複数の都道府県に分かれていることもあります。
そのため、買取先を選ぶ際は、
- 売却予定台数に対応できるか
- 異なる車種をまとめて査定できるか
- 車両がある地域まで引取に来てもらえるか
- 引取時期を車両ごとに調整できるか
などを確認しましょう。
「複数台対応」と書かれていても、実際に対応できる台数や地域などは業者によって異なるため、自社の車両一覧を提示したうえで相談すると判断しやすくなります。
査定から引取・手続きまでまとめて対応できるか
複数台売却では、査定額に加えて、売却にかかる事務負担も比較しておきたいポイントです。
たとえば、査定額が多少高くても、車両ごとに異なる窓口との調整が必要だったり、引取可能な地域が限られていたりすれば、担当者の負担が大きくなる場合があります。
査定を依頼するときは、
- 査定の窓口を一本化できるか
- 複数拠点から引取できるか
- 引取費用など追加費用が発生しないか
- 必要書類について案内してもらえるか
- 車両ごとの売却価格が分かる明細を受け取れるか
といった点まで確認しておくとよいでしょう。
特に10台、20台と売却台数が増えるほど、担当者が行う連絡や確認作業の差も大きくなります。
査定額を高くするための一般的な方法については、関連記事で詳しく解説しています。
まとめ|複数台の社用車はまとめて査定すると売却管理を効率化できる
複数台の社用車を売却するときは、車両ごとに買取先を探すのではなく、複数台に対応できる買取業者へまとめて相談することで、査定や引取にかかる担当者の負担を減らせる場合があります。
ただし、まとめて売却する場合でも、車両の管理まで一括りにしてよいわけではありません。
車種や年式、所有者、保管場所、売却価格、帳簿価額などは車両ごとに異なるため、売却対象車両を一覧化し、査定から引取、入金、帳簿処理まで追える状態にしておくことが重要です。
カーネクストPROでは、複数台の法人車両について、電話・オンラインで査定から契約まで進められます。実車査定のために営業車を止める必要がなく、複数台・複数拠点の車両でもまとめて相談できます。
「10台それぞれの査定を手配するのが大変」「拠点ごとの引取日を調整したい」「法人車両の必要書類を確認しながら進めたい」といった場合も、査定から引取、必要書類や手続きの確認まで売却全体をサポートします。
複数台の社用車をなるべく少ない事務負担で売却したい場合は、車両ごとに買取先を探す前に、まとめて対応できるカーネクストPROへご相談ください。




