カローラの派生車種

クルマの豆知識

カローラについて

「カローラ」の派生車種の紹介の前に「カローラ」の説明をしておきます。
英語で「花冠」を意味する「カローラ」はトヨタの代表的な車種です。 「カローラ」は非常に長い歴史を持ち、その時代でのクルマの基準となる堅実な作りで日本だけでなく世界中で愛され続け、なんと2016年に50周年になりました(現在は51年ということになります)。

非常に長い歴史を持つ大衆車「カローラ」は、これまでに多くの派生車種を出してきています。 どのような派生車種があったか、紹介していきます。

「カローラ」と名の付く派生車種

トヨタ・カローラ ワゴン

通常の「カローラ」はセダンタイプのクルマですが、ワゴンタイプのモデルもあり、「カローラ ワゴン」と呼んでいます。 国外向け「カローラ ワゴン」は初代からありましたが、国内向けのワゴンタイプが展開されるようになったのは4代目からです。

トヨタ・カローラ フィールダー

ワゴンタイプの「カローラ」を元々は「カローラ ワゴン」と呼んでいましたが、9代目のワゴンタイプに「カローラ フィールダー」という派生車種名が与えられました。

トヨタ・カローラ アクシオ

10代目の「カローラ」から、国外向けの「カローラ」と国内向けの「カローラ」でプラットフォーム(複数車種で共通して使われている自動車の基礎構成部品)が別になり、国内向けの車種名は「カローラ アクシオ」と呼ばれるようになりました。

トヨタ・カローラ レビン

2代目から小型スポーツクーペタイプの「カローラ」が展開され、それを「カローラ レビン」と言います。 カローラシリーズ5代目(レビンとしては4代目)の「カローラ レビン」は、「AE86」の型式番号を持ち、「ハチロク」という愛称が有名です。 「レビン」は英語(古語)で稲妻を意味します。

トヨタ・カローラ FX

「カローラ FX」は欧州・オセアニアに輸出することを目的とした車種で、3ドア(または5ドア)のハッチバックです。 セダンタイプに比べると、全長は18.5cm、全高が0.5cm高く、ハッチバックが売れる欧州やオセアニアでは5代目「カローラ」として販売されました。

トヨタ・カローラ ランクス

「カローラ ランクス」は「カローラ FX」の実質的な後継車種となる5ドアハッチバックの「カローラ」です。

トヨタ・カローラ セレス

7代目「カローラ」の派生車種として登場したのが「カローラ セレス」です。 トヨタでは初のコンパクトクラスの4ドアハードトップセダンで、低いルーフでスタイリッシュな仕上がりになりましたが、その分居住性が悪くなりました。

トヨタ・カローラⅡ

「カローラⅡ」は「カローラ」の下位モデルですが、プラットフォームは「トヨタ・ターセル」及び「トヨタ・コルサ」と同様です。 名前は「カローラⅡ」ですが「カローラの上位車種・後継車種」というわけではなく、「カローラの次に(2番めに)」という意図があるようです。

トヨタ・カローラ スパシオ

「カローラ スパシオ」はミニバンタイプの「カローラ」で、「スパシオ(SPACiO)」というのはイタリア語で「空間・スペース」を意味する「spazio」が元になった造語です。

トヨタ・カローラ ヴァーソ

「カローラ ヴァーソ」は欧州向けに車種名を変更された「カローラ スパシオ」です。

トヨタ・カローラ ルミオン

「カローラ ルミオン」は小型トールワゴンタイプの「カローラ」です。トヨタの北米向けブランド「サイオン」で販売されていた「サイオン・xB」がベース車両で、外観を日本人向けに変更したものです。 カローラシリーズは年々ユーザーが高齢化していたため、その状況を変えるために若者向けのカスタムベース車として企画されました。

トヨタ・カローラ WRC

「カローラWRC」は、「FIA世界ラリー選手権(FIA World Rally Championship)」に出場するために作られた競技専用車両です。 トヨタは2代目「カローラ」や、「カローラレビン(TE27)」や「セリカ」などでもWRCに参加していましたが、「セリカ」よりもコンパクトな競合車が現れ始めると、ラリーの狭いコースではセリカの車体サイズが不利に働くため、「カローラWRC」が開発されました。

「カローラ」が付かない派生車種

トヨタ・スプリンター

「カローラ」は初期はセダンタイプのみでしたが、スポーツモデルの需要に応えるために作られたのが2ドアクーペタイプの「トヨタ・カローラ スプリンター」です。 その後、2代目からは「カローラ」の名が外れ、「トヨタ・スプリンター」として「カローラ」とは独立することになります。

トヨタ・スプリンター トレノ

「スプリンター トレノ」は「スプリンター」の高性能バージョンとして作られました。 プラットフォームは「カローラ レビン」と共通で、姉妹車と言えます。 また、4代目「スプリンター トレノ」は4代目「カローラ レビン」と同様の型式番号「AE86」を持ち、「ハチロク」として知られています。

トヨタ・スプリンターマリノ

「スプリンターマリノ」は「カローラセレス」の姉妹車で、トヨタオート店(現・ネッツ店)向けの車両です。 「カローラセレス」とはフロントフェイスやテールライトのデザインだけが違っています。

トヨタ・アレックス

「アレックス」は「カローラランクス」の姉妹車で、トヨタオート店(現・ネッツ店)向けの車両です。 「カローラランクス」とはフロントフェイスやドアアウターハンドル・サイドウィンドウモールのメッキ化などだけが差別化ポイントになっています。

トヨタ・オーリス

「オーリス」は「アレックス」の後継車種で、欧州向けに作られたハッチバックタイプの車両です。国によっては「カローラ ハッチバック」として販売されています。

トヨタ・レビン(雷凌)

「レビン(雷凌)」は「カローラ」をベース車両としていますが、名前が近い「カローラ レビン」とは関係がありません。 中国市場向けに作られたセダンタイプのクルマです。

カローラベースのOEM車

ダイハツ・シャルマン

「ダイハツ・シャルマン」は「カローラ」をベースにしたOEM車で、「カローラ」よりもラグジュアリーになっています。 「シャルマン」はフランス語で「素敵な・魅力的な」を意味します。

光岡・リューギ

「光岡・リューギ」は2代目「カローラ アクシオ」及び3代目「カローラ フィールダー」をベース車両としたパイクカーで、クラシックな外観のセダンです。 内外装のモチーフは「ロールスロイス・シルヴァークラウドII」で、1台毎に職人の手作業でカスタマイズされています。

ホールデン・ノバ

「ホールデン・ノバ」は「カローラ」のOEM車で、生産はトヨタが、販売はオーストラリア唯一の自動車メーカー「ホールデン」が手がけました。

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