2016/11/11
衛生用品は生命維持に必須というわけではないものの、快適に生活するためには必要なものです。
特に被災後は不衛生になりやすいうえに、避難所などで多くの人と共同で生活することになれば、感染症などにかかってしまう可能性もあがります。
ここでは、保存しておくと便利な衛生用品について紹介します。
●非常用トイレ・携帯トイレ
水・食品は生命維持に必要ですが、食事をすれば当然排泄物が出ます。
被災後は断水により一般的に利用されている水洗トイレを流すことができなくなり、断水対策として予め浴槽に張っておいた水などで汚物を流そうとしても、水道管が壊れてしまっている場合は汚水が流れずに溢れてしまうのでどうしようもありません。
自宅のトイレが使えなくなった場合は避難所の仮設トイレなどを利用することになります。
避難所に移動するまではトイレが使えなくなりますし、仮設トイレを利用できるようになったとしても、用意された仮設トイレの数がその地域の人口と釣り合っていない場合は非常に混みあって満足に仮設トイレを使えない可能性は高いです。
そのため、自分の世帯で自由に利用できる非常用トイレは重要です。
簡易型の便器を組み立てるタイプの非常用トイレ、普通の便器に汚物を被せるタイプの非常用トイレ、広い受け口が付いたパックタイプの携帯トイレなどがあります。
パックタイプの携帯トイレは災害時に利用できるだけでなく、車に載せておけば普段使い可能な所も魅力です。
渋滞によってトイレにすぐに移動できないという状況は珍しくはないので、車内でも用を足すことができるような携帯トイレを普段から載せておくと良いでしょう。
●プライバシーテント
非常用トイレがあれば災害時でも用を足すことはできますが、屋外では他人から丸見えの状態ですので、落ち着いて用を足すことができません。
プライバシーテントは、大人1人が入れる程度の小型のテントで、目隠しにできるため、組立対応の非常用トイレなどとセットで使うことで、簡単な個室トイレができあがります。
プライバシーテントはトイレと組み合わせる以外にも、授乳の際の目隠しにできたり、屋外での着替えの際にも役立ちますので、海水浴などのレジャー用途にも使うことができます。
●ウェットシート
災害時は水が貴重なため、手を洗うこともままなりません。そのため、水分を含んだウェットシートは非常に便利です。
普段からでも、手を綺麗にしたり、車内の汚れを拭き取るために使うことができるので、車に載せておいた方が良いでしょう。
●歯磨きシート
長期間歯磨きできないのは、気持ち悪いだけでなく虫歯の原因にもなります。
歯ブラシは災害時に貴重な水を使って口をゆすぐ必要があるため、給水所稼働後などで利用できる水に余裕がある場合は良いですが、それ以外の緊急時は液体歯磨きを染み込ませた「歯磨きシート」が便利ですので、いくつか備蓄しておくと良いでしょう。
●ボディペーパー
大量に水(お湯)が必要になる入浴は、被災後は満足に行えません。
何日も風呂に入れないのであれば体臭も気になってきてしまいますので、風呂に入らずともある程度は身体を綺麗にできるようにボディペーパーを用意しておくと良いでしょう。
ボディペーパーは災害時だけでなく、レジャーなどの汗をかきやすいシーンにおいても役立ちます。
特に夏場は長時間駐車していると車内がサウナのような状態になり、激しい運動しなくても汗をかくことになるでしょう。
すぐに入浴できないような場合は、ひとまずボディペーパーでサッパリとするのも手です。
●ドライシャンプー
ボディペーパーは身体を拭くことはできますが、頭髪・頭皮は拭けません。
普通のシャンプーは洗い流すために大量の水(お湯)が必要になりますが、ゆすぎが不要なドライシャンプーであれば、水が満足に使えない災害時でも頭をサッパリとさせることができます。
平常時でも、海水浴の後などでシャワーの設備がない(近くにない)ようなケースでドライシャンプーが活躍すると思います。
●生理用品
女性は生理用品も災害時に揃えておく必要があります。基本的に使用期限は設定されていないため、安くなった時に大量に買い置きしておくと良いでしょう。
●おむつ
小さい子供がいる場合、使い捨てのおむつが必要になります。
布おむつは洗濯の必要があり、災害時には再利用できません。
使い捨てのおむつがなくなる直前に新しいものを買っている場合、災害時にはストックがすぐに尽きてしまいます。
子供の成長に合わせたサイズのおむつを、ある程度余裕を持った個数でストックしておきましょう。
冬場は特に冷え込みますので、住んでいる地域によっては何らかの防寒対策をしなければ凍死してしまう可能性があります。
非常用の寝具で最も優先すべきは保温性(断熱性)です。快適さについては優先順位を落とすのも仕方ないところではありますが、車内で寝ることになるのであればエコノミークラス症候群にならないようにだけ気をつけましょう。
●アルミ蒸着シート
アルミ蒸着シートは、非常に薄いですが遮光・遮熱の効果が高く、寒い冬には防寒具として有用です。
毛布と違ってかさばらないので、家族の人数分用意するのも難しくはありません。
欠点としては動くとカサカサした音が気になってしまう所と、通気性が悪い(汗などの水分で内側が結露してしまう)所でしょう。
音は我慢と慣れで何とかなりますが、通気性の悪さは解決できませんので、体温が高く汗をかきやすい乳児には通常の毛布を用意しておく方が良いです。
アルミ蒸着シートは、薄さの割に非常に丈夫になっていますので、アルミ蒸着シートを広げてから人を乗せて、他の人が端を持てば簡易的な担架にすることもできます。
●寝袋
アルミ蒸着シートは断熱・保温できますが、お世辞にも快適とは言えません。
寝袋があればクッション性があるので幾分かはマシになるでしょう。
レジャーなどにも使えて便利ですが、アルミ蒸着シートに比べるとかさばるのが欠点です。
●車中泊用マットレス
車の中で寝る場合、座席に座った状態を長時間維持すればエコノミークラス症候群を誘発してしまいます。
それを避けるために車のシートを全て倒して横になって寝る場合、シートの段差の影響で凸凹になり、真っ直ぐな体勢で寝ることができません。
しかし、シートの段差を埋めて、フラットな状態で寝ることを可能にする車中泊用マットレスを購入すれば、普段の旅行でも車を寝床として使うことができます。
●雨具
折り畳み傘や、雨合羽などの雨具を車内に置いておけば、災害時だけでなく突然の雨の際に助かります。
特に災害時は両手が塞がらない雨合羽が良いでしょう。
夏場の雨合羽はムレて暑い(汗をかいて水分が失われてしまう)ので、季節によって雨具を変えたり、もしくはどちらも載せて於けば状況に応じて使い分けることができます。
●軍手
災害時は手を洗える機会が減るため、出来るだけ手が汚れない方がよく、瓦礫の撤去などの作業で手を守るためにも、軍手があると便利です。
また、冬場は手袋の代わりになるので防寒具としても使えます。
普段から車に載せておけば、車の整備やレジャーの際に役立つでしょう。
●マスク
避難所での生活など、不特定多数の人と関わることが増えるので、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまいます。
自衛のために使い捨てのマスクを付けておくと良いでしょう。
●マッチ
使い捨てのライターは高温になると爆発してしまう可能性があるため、車内での保管には向きません。
それに対してマッチは夏場の車内でも自然発火することはなく、安全に保管できます。
マッチがあれば貴重な火を作ることが出来るので、便利でしょう
●ツールナイフ
十徳ナイフなどと言われる、複数の機能をあわせ持った便利なナイフがあります。
ただし、刃物のため扱いは注意が必要で、お住いの地域におけるツールナイフの取扱について調べておいた方が良いです。
●ガムテープ(布ガムテープ)
割れた窓ガラスの補修などの一時的な補修や、屋内に散乱した細かなガラス片を粘着面で回収したり、包帯を固定するテーピングの代用など、様々な用途に利用できます。強度に優れた布ガムテープであるとさらに良いです。
●割り箸・紙皿・紙コップ・ラップ
災害時は断水により食器を洗う事ができません。
そのため使い捨てできる割り箸・紙皿・紙コップがあると便利です。
また最近話題になったことですが、「ラップ」が災害時に役立ちます。
使い捨てでない普通の皿などでも、ラップをかけてから食材を載せれば、食べ終わったあとにラップを捨てるだけで皿を洗わずに再利用できます。
また、ラップは浅い擦り傷などの治療にも利用できます。傷口をよく洗い、水分を軽く拭き取ったあと、ラップで傷口を覆い、包帯やサポーターで固定するというのを繰り返すこと(湿潤療法)で、昔ながらの消毒薬+ガーゼ(包帯・絆創膏)での治療よりも早く完治します。ただし傷口が化膿していたり、異物が傷口に残っていたり、傷口が深い場合や、糖尿病で抵抗力が落ちている人などは湿潤療法は悪化してしまう可能性があるので、やめておきましょう。
●医薬品・簡易医療具
車酔い対策にもなる酔い止めや、渋滞でトイレに行けない時の下痢止めなど、普段から役立つ医薬品をいくつか用意しておきたいところです。
正確には医薬品ではありませんが、偏った食生活で不足しがちな栄養素を摂取するため、ビタミンなどのサプリメントも準備しておくと良いでしょう。
また、地震によって怪我をする可能性は十分考えられますので、包帯・サポーターなどの簡易医療具も用意しておくべきでしょう。
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