2017/04/10
高速道路を走行中は、一般道よりも遥かにスピードが出ており、ひとたび事故になれば大惨事になる可能性が高いため、神経を尖らせて運転している人も多いでしょう。
緊張感を持つ必要があるのは確かですが、あまり無駄に力んでしまうと、ハンドルを頻繁に左右に切ることになり、フラフラと蛇行運転になって逆に危険です。
時速100kmも出していれば、少しハンドルを切るだけでも大きく左右に揺れてしまいます。
そこで、どうするのが良いかと言えば、力を抜いてハンドルを軽く握ることです。
交差点などを曲がる時(旋回中)を思い浮かべていただければわかりやすいですが、一般に市販されている自動車は、ハンドルを離した状態で加速すると、勝手にハンドルが元の角度に戻っていき、最終的に自動車は直進するようになります。
この「ハンドルを切った後に放っておいても加速すると直進に戻ろうとする力」を「セルフアライニングトルク」と言います。
ハンドルを握ったまま力が入ると、ハンドルが固定されてしまい、「セルフアライニングトルク」が上手く働きません。
左右どちらかにぶれた状態で固定した状態で走れば、いずれ白線を超えてしまうため、反対側にハンドルを切ることになります。
それを繰り返すことで蛇行運転になるのです。
ハンドルは握った状態で肩の力を抜き、腕を落とします。すると両肘もリラックスした状態になります。
ハンドルも「ぐっ」っと握らず、両手を軽くハンドルに添えるようにすれば、「セルフアライニングトルク」が働いて直進できるようになります。
一度直進に乗せてしまえば、あとは自動車が勝手に真っ直ぐに走ってくれるため、左右に忙しくハンドルを切るよりも格段に楽です。
高速道路で角度の急なカーブは、カーブの外側が高く、カーブの内側が低くなるような傾斜が付いており、すり鉢のような構造になっています。
これはカーブを高速走行する際に発生する遠心力を支えるための構造です。
多くの自動車はカーブを走行する際に、舵角(ハンドルの切った角度)を固定した状態で速度を上げていくと、前輪の摩擦力が遠心力に負けて、走行レーン中心よりも外側に車体が向いてしまい、走行レーンの中心を走るにはハンドルを内側に切らなければならなくなります。
これを「アンダーステア特性(傾向)」と言います。
逆に、舵角(ハンドルの切った角度)を固定した状態で速度を上げた際に、後輪の摩擦力が遠心力に負けて、走行レーン中心よりも内側に車体が向いてしまい、走行レーン中心を走るためにハンドルを外側に切らなければならなくなります。
これを「オーバーステア特性(傾向)」と言います。
「オーバーステア特性(傾向)」の場合、速度を上げるとスピンしやすくなるため、安全運転には向きません。
「アンダーステア特性(傾向)」は、カーブ進入時にオーバースピードであることが体感しやすく、適切に曲がるためには速度を落として、ハンドルを切るという対処が必要で運転者には直感的にわかりやすいため、一般に市販される自動車は少し「アンダーステア」寄りに調整されています。
高速道路のカーブの傾斜は「アンダーステア特性」と合わせて作られており、加速することでカーブの外側に、減速することでカーブの内側に車体が向くようになっています。
そのため、高速道路のカーブでは急ハンドルを切らずとも、アクセルの加減でも曲がり具合を調整できるのです。
ハンドル操作だけでカーブを曲がろうとするのは危険ですので、必ず速度の調整をしてカーブを曲がるようにしましょう。
「車間距離を保つ」というのは、高速道路に限らず安全運転の基本的なことですが、接触事故が大惨事につながりやすい高速道路においては、より重要なことです。
車間距離というのはその時の速度によって取るべき距離が異なります。
免許取得の際に学ぶ内容ではありますが、時速100kmでは約100m、時速80kmでは約80mの車間距離が必要(乾燥路面の場合)と言われています。
車線を測るには、道路の走行車線と追い越し車線を分ける白線を目安とするのが良いとされています。
白線は8m、白線と白線の間の空白部分は12mの長さで作られているため、1セットで20mとなり、80mの車間距離を作るためには4セット、100mの車間距離を作るためには5セットの間隔をあけると良いです。
また、車間距離をあけていると咄嗟の事故を避けられるだけでなく、渋滞も抑制できます。
トンネルの出入り口や、サグ部(下り坂から上り坂に切り替わる場所)では、無意識に速度を落とす人が非常に多いため、車間距離があいていない場合は、ブレーキを踏んだり、速度を大幅に下げる必要が出てきてしまいます。
それが後続車に連鎖的に影響を及ぼし、渋滞の原因となります。
しかし、車間距離を適切に保てている場合、前方の車両が速度を落としても、車間距離がそれを吸収してくれるため、急ブレーキを踏んだり、速度をいきなり落とすことなく走り続けることができます。
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