2017/05/19
まずは比較的ご存知の方も多そうな用語ですが、車には「フェンダー」という部位・部品があります。 これは回転するタイヤそのものや、タイヤによって巻き上げられる水(泥)や石などから、周辺の歩行者や乗員を保護する為のものです。 基本的には全てのタイヤに対してフェンダーが存在し、車体前側に付いているものは「フロントフェンダー」、車体後側に付いているものは「リアフェンダー」と呼ばれたりもします。 昔の車は全てのフェンダーがボディから独立した部品でしたが、ボディの側面がひとつの箱のように平らになった「フラッシュサイド」と呼ばれるデザインが一般化し、現在はフェンダーはボディの一部となっており、タイヤ付近の部分を指してそう呼ぶことが多いです。
「フロントグリル」も自動車関連用語の中では使われる頻度の高い言葉ですが、自動車の前面部分の網(=グリル)を指します。 「フロントグリル」は前面から走行風を取り込んで内部のパーツ(主にラジエーター等)を冷やすための機能もありますが、車の顔ともされる程にデザイン面では重要なパーツでもあり、各メーカーは特徴的なフロントグリルをデザインして、ブランドイメージを定着させています。 各メーカーの顔となるフロントグリルは、その特徴的な形をとって、「スピンドルグリル(レクサス)」や「シングルフレームグリル(アウディ)」など、様々な呼び方があります。 なお、空気の流れを効率良く制御したいスポーツカーや、エンジンほどは冷却の必要性が高くないバッテリー搭載車(電気自動車)などは、フロントグリルを設置せず、ボンネットの鉄板を延長して曲げたようなデザインにすることもあり、そういったフロントグリルのないデザインは「グリルレス」と呼びます。
「エンジンフード(または「エンジンリッド」とも)」とはエンジンの上部に備えられたカバーの事です。 日本ではその部位を「ボンネット」と呼ぶのが一般的ですので、あまり聞く機会はないかもしれません。 なお「エンジンフード」も「ボンネット」もどちらとも英語ですが、アメリカでは「エンジンフード」と呼び、イギリスでは「ボンネット」と呼ばれています。 これは、イギリスでは車体の屋根部分にかぶせる布製のカバーのことを「フード」と呼んでいるため、それと区別するためです。
「パワーバルジ」とは、ボンネットの段差・膨らみ(=バルジ)のことです。 一般的なボンネットは平たいデザインですが、自動車好きの中にはエンジンまで独自にカスタマイズする人もおり、純正のエンジンよりも大型のエンジンに換装することにより、エンジンがボンネットに干渉してしまうため、ボンネットを部分的に膨らませる改造をしたのが始まりです。 現在では、エンジン等のパーツが干渉しない場合でも、デザイン要素の一つとしてメーカー側が取り入れるケースもあります。
「エアスクープ(または「エアインテーク」「エアインレット」とも)」とは、車体の内部に空気を取り入れるための開口部です。 エンジンは空気を取り込んで爆発させる事で動力を得ていますので、フロントにエンジンがある車ではエンジンへの吸気目的や、ラジエーターなどを冷却するためにフロントに大きなエアスクープがある(=フロントグリル)場合が多いですが、その他にもブレーキ等の冷却のために様々な箇所に設置されています。 「エアスクープ」についても、外気を取り入れる必要はなくともデザイン目的で導入される事があり、その場合は「ダミースクープ」等と呼ばれます。 日産・シルビア(S12型)などは、エンジン等がボンネットに干渉するために「パワーバルジ」が導入されており、いかにも空気を取り入れそうな開口部がありますが、実はこれは空冷等の用途はない「ダミースクープ」です。
「フードクレストマーク(または「フードマスコット」「ボンネットマスコット」とも)」とは、各自動車メーカーのシンボルマークを立体化し、ボンネットやフロントグリルに装着したものです。 「フードクレストマーク」は大型の高級車に装着されることも多いですが、車体の先端部分に取り付けられているため、車両感覚を掴むのに有効で、単なるデザイン・シンボルとしてだけの存在ではありません。 各メーカーの「フードクレストマーク」には個別の名前もあり、ロールス・ロイスのものは「スピリット・オブ・エクスタシー(一般にはフライング・レディとも)」、ジャガーのものは「ザ・リーピング・ジャガー」という名前になっています。 しかし、交通事故の際に歩行者の負傷の原因にもなりかねない為、最近では安全性を優先して「フードクレストマーク」を廃止し、単なる平面のエンブレムに変更されるケースが増えてきました。 ロールス・ロイスなどの、現在でも「フードクレストマーク」を採用している車両は、衝突した際に倒れたり(可倒式)、収納されるようになっています。
「ベルトライン(または「ウエストライン」とも)」とは、サイドウインドウ下部の横方向に走るラインのことを指します。 機能的な意味はありませんが、サイドから見た際の全体的な印象に響く部分です。 水平なベルトラインを持つ車は、「トヨタ・パッソ」等のファミリーカーや「トヨタ・クラウン」「トヨタ・センチュリー」等の落ち着いた雰囲気を重視する高級車などがあり、後方に行くにつれてベルトラインの角度が上がる車は、「トヨタ・アクア」等の躍動感があるデザインの車があります。
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