2017/09/29
「交通事故死ゼロを目指す日」の説明の前に、「全国交通安全運動」について説明しておく必要があります。 毎年4月6日から15日まで(統一地方選挙がある年は5月11日から20日まで)の期間と、9月21日から90日までの期間は、交通対策本部によって「全国交通安全運動」の期間に定められています(実施期間中の交通事故を減らすため、実際の啓発活動は期間前から行われています)。 なお、「全国交通安全運動」が春(4・5月)と秋(9月)に設定されているのには、それぞれ理由があります。 まず春については、卒業・入学のシーズンであり、環境の変化にまだ慣れていない子供や、新しい環境で浮ついた気分の子供が事故に遭わないよう、ドライバーが気を引き締めるために設定されています。 次に秋については、日が暮れるのが早くなり、交通事故が増加する時期であるためです。 その為秋の全国交通安全運動では、「早めのヘッドライト点灯を呼びかける」「反射材の使用を推奨する」など、日が暮れることによる事故防止の運動が実施されています。
平成20年から交通安全に対する国民の意識を更に高めるために、「交通事故死ゼロを目指す日」が設けられました。 実施日については毎年、前述の「全国交通安全運動」の期間中、4月10日(統一地方選挙の年は5月20日)と、9月30日に設定されています。 全国交通安全運動の期間中で、「交通事故死ゼロを目指す日」がなぜこの日付に設定されているかと言えば、日付の末尾が「ゼロ」になっているためだそうです。 無論、「交通事故死ゼロを目指す日以外の日は注意しなくても良い」というわけではありませんが、とても有意義な啓発ですので、9月30日にはいつも以上に交通ルールの遵守、交通マナーの実践などを心がけ、交通事故に遭わない、起こさないようにしましょう。
「交通事故死ゼロを目指す日」の死亡事故件数及び死者数は、掲載している表の通り、これまでゼロになった年はありませんでした。 ただし、昨年は交通事故死者数が3904人となり(死者数が4,000人を下回ったのは67年ぶりのこと)、1970年の16,765人をピークに、交通事故による死者数は年々減少傾向にあります。 40年以上かかりましたが、ピーク時の1/4以下の件数・死者数になりました。 日本における自動車の登録数は1970年から現在にかけて4倍以上になっているにも関わらず、交通事故の件数・死者数が大幅に減っているのは、シートベルト・エアバッグ・ABSなどの自動車の安全性の向上を主として、他にも法律・道路の整備、違反取締の強化、交通安全運動などの、複数の要因により徐々に改善することが出来た為と考えられます。 自動車の性能向上や、法律・道路の整備、違反取締の強化などは一般のドライバーは寄与することができませんが、交通安全運動の参加・啓発活動は誰にでもできる事ですので、ぜひとも交通安全について真剣に考えてみましょう。
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