2015/09/18
逆走は、正面衝突する可能性をはらむ、とても危険な行為です。NEXCO中日本のリリース資料によりますと、管轄エリア内の高速道路において、2007年から2011年に通報や事故等で把握した逆走件数は、年間219~242件で推移しています。このうち、実際に事故が起きてしまった事例は、年間1~8件となっています。これは、幸いにして事故に至らなかったものの、逆走件数そのものは非常に多いことを意味します。逆走に遭遇した一般ドライバーのとっさの回避行動や、警察や道路管理者による現場対応がうまくいっていなければ、もっと事故件数が増えていてもおかしくありません。
NEXCO東日本など高速道路会社6社が分析した資料によると、2011年から2013年に発生した541件の逆走事例のうち、運転者の年齢は65歳以上が最も多く全体の68%、続いて30~64歳が24%となっています。また、運転者の55%は健常者、37%は認知症の疑いとなっています。一方、昼夜別では、昼間が57%、夜間が43%となっています。これらのことから言えるのは、逆走は高齢者によるものが多いものの、ニュース等でよく耳にする認知症のドライバーによるものがダントツに多いわけではないということです。また、視界が悪くなる夜間よりも、昼間のほうが逆走率が高いのも興味深い点だと言えます。ですから、「逆走するのは高齢者や認知症の人」とステレオタイプに決めつけるのではなく、誰でも逆走してしまう可能性があると考えるべきです。とりわけ、ぼんやりと考え事をしていたり、同乗者との会話に夢中になっていたり、精神的に不安定となる何らかの事情を抱えていたりする場合は危険です。くれぐれも運転にのみ集中するようにしましょう。
出口を行き過ぎたので本線を逆戻りするといった、「意識的におこなう逆走」の場合は、できるだけ路側帯や走行車線側を用心して通ろうとします。しかし、「逆走に気づいていない逆走車」は、自分自身は走行車線を運転しているつもりで、実際には追い越し車線を逆走していることになります。この場合、前からやってきた対向車(正常走行車)を避けようとする際には、逆走車は道路の路側(左側)に車を寄せようと考え、左側にハンドルを切る可能性が高いと考えられます。この場合、正常走行車からみれば、追い越し車線の右側、つまり中央分離帯側に逆走車が車を寄せたことになります。この特性からみて、追い越し車線を走行中に目前に逆走車が迫っており、どちらにハンドルを切るか迷っている暇もないような場合には、とっさに左側(走行車線側)にハンドルを切ったほうが、事故を回避できる可能性が高いと考えられます。
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