2015/10/16
FFは、フロントに置いたエンジンで前輪を駆動し、タイヤから路面に動力を伝えることで、車を走らせます。そのため、自動車全体をぐいぐいと引っ張る形になります。一般的に自動車は、エンジンやトランスミッションなど、重量のある機器をボンネット内に多数積んでいるため、フロントのほうが重いものです。そのため、FFでは駆動輪である前輪が路面を強く押しつける形になりますので、雪道や雨天時の路面などのスリップしやすい路面でも、FFはFRよりスリップしにくく、運転がしやすいとされています。前輪が操舵輪を兼用しているのもFFの大きな特徴です。これにより、カーブ出口から直線に近づくタイミングでアクセルを踏むと、ハンドルが戻る方向に作用する特性を備えています。またカーブ通過中にアクセルをゆるやかに踏んだ際、ハンドルを切った量よりも車体の向きがカーブの内側に切れ込むようなことがありませんので、初心者でも安心して運転できるのがFFの特徴です。 一方、デメリットとしては、前輪が駆動輪と操舵輪を兼用することにより、狭いスペースに複雑なメカニズムを凝縮することになる点が挙げられます。加えて、操舵メカニズムなどへの負荷を軽減するため、ハイパワー車にFFは採用しにくいという点も挙げられます(但し、現在は技術的課題を克服しており、採用事例はいくつもあります)。また、前輪はブレーキ荷重の掛かる割合が高いため、タイヤが後輪よりも減りやすいのですが、FFでは前輪が駆動輪も兼ねることにより、前輪の減りがさらに早くなります。
FRは、フロントに置いたエンジンで後輪を駆動し、タイヤから路面に動力を伝えることで、車を走らせるようになっています。イメージとしては、後ろから車体をぐいぐいと押す形となります。駆動輪と操舵輪が別々になるため、操舵メカニズムへの負荷といったFF特有のハンデもないことから、FRはハイパワー車に適しています。また、走りを楽しみたい人にとっては、FRはドリフト走行が可能という点もメリットとなります。加えて、前輪のタイヤが減りやすいFFと比べると、駆動輪が後ろにあるFRは、前後のタイヤの減り具合の差が小さくなるというメリットもあります。 一方、デメリットは、フロア下にプロペラシャフトと呼ばれる駆動軸を通す必要があり、その分、床が盛り上がったり車室が狭くなったりする場合があることです。また、コーナーリングの際にアクセルを踏むと、ハンドルを回した量よりも車体がカーブの内側に切れ込もうとする挙動が強めに出やすい点には、注意を要します。加えて、雪道においては、車重の軽い後輪側から車重の重い前輪側を押す形となるため、スリップやスピンがFFより起こりやすいのもデメリットと言えます。
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