2015/11/16
LEDという言葉は、もはやひとつの単語として確立されているため、何の略称かを説明する機会も失せてきているように思いますが、『light emitting diode』(ライト・エミッティング・ダイオ-ド=発光ダイオード)と呼ばれる半導体の略称です。簡単に言うと、電気エネルギーを光エネルギーに変換することのできる部品や器具のことです。LEDはもともと電化製品の表示パネルなどに広く活用されていますが、技術革新によって高輝度なタイプのものが続々と登場しており、家庭用の照明器具や信号機、自動車のヘッドライトなどにも応用されるようになってきています。これまでの信号機は、家庭用に用いられる白熱電球をひとまわり大きくしたサイズの信号機用白熱電球が用いられており、消費電力は電球1個あたり60~100Wとなっています。一方、LED信号機の場合、これまでの白熱電球の視認性をキープしつつ、電球1個あたりの消費電力は12~15Wとなっており、LED信号機は白熱式信号機と比べておおむね1/8~1/4の消費電力で済みます。加えて、白熱電球に比べて5~10倍程度の長寿命となっており、保守点検や交換頻度を減らすことにもつながっています。
一方、LED電球と同一レベルの光量を白熱電球で出す場合、消費電力が増えますが、これはフィラメントに電流を流して高温にすることで光らせる仕組みとなっているからです。そのため、発光とともに高熱を発するのが白熱電球の特徴で、これは電気の無駄遣いでもありますし、放熱を考慮した設計とする必要があるといったデメリットにつながっています。一方、LED電球はより少ない電力で明るい光を発することができるため、省エネにつながるばかりか、発熱量が小さいのもメリットとなります。しかし、このメリットはデメリットともなっています。それは、雪国における信号機へのパウダースノーの付着です。白熱電球式の信号機であれば、表面に付着したパウダースノーが電球の発する熱によって溶けてくれることから、信号機の視認性を確保することができます。ところが、LED電球式の信号機の場合、発熱量が小さいため、表面に付着したパウダースノーを溶かすことができず、信号機の点灯色が分かりにくいという危険な状況が発生しています。この状況に対して、融雪装置の設置や、電球面のこまめな清掃といった手立てが検討されてはいるものの、低消費電力かつメンテナンスの手間が掛からないというLED信号機の持つ本来のメリットが大きく削がれてしまうことになるため、より効果的な手法がないものか、各方面から研究が続けてられています。
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