2016/09/30
環状交差点(ラウンドアバウト)は、平成26年に道路交通法が改正された時に導入された円形の交差点のことです。 通常の交差点とは異なり、中央に通行不可能なスペース(中央島)があるために直進することはできず、円の外周に沿って左側通行の日本においては右回り(時計回り)で走行して、出たい道路で左折して出ます。 似たような言葉・似たような形状の道路で「円形交差点(ロータリー交差点)」というものがありますが、そちらは信号や一時停止箇所があるものの、環状交差点(ラウンドアバウト)では信号や一時停止箇所は存在しないという違いがあります
●右回り(時計回り)通行
左側通行の日本では、交差点内は右回り(時計回り)のみです。
●環状交差点内の車両が優先
交差点内を走行している車両が優先されるため、新たに交差点に進入する車両は交差点内を走行している車両を妨げないようにする必要があります。
ただし、信号や一時停止線がないように、交差点内を走行する車両や、交差点に進入する前の道路に歩行者がいない場合は、全く停止せずに進入することが可能です。(安全のためにある程度の徐行は必要ですが)
●ウインカーを出すタイミング
交差点に進入する際はウインカーを出す必要はありません(右回り通行のため、交差点進入時の進行方向は固定されるため)。
交差点から出る際にはウインカーが必要で、出る予定の出口の直前の出口を通過した後から、交差点を出るまで左ウインカーを出し続けます。
●安全性
環状交差点(ラウンドアバウト)の最大の利点は、安全性の高さにあります。
アメリカでの調査結果によると、環状交差点(ラウンドアバウト)を設置した後は環状交差点(ラウンドアバウト)を設置する前に比べて負傷者ありの事故で50%以上も件数が減少し、負傷者なしの事故に関しても30%も件数が減少したそうです。環状交差点(ラウンドアバウト)を導入している他国においても、同様の結果がでています。
普通の対面通行の交差点では、直進する車両と、反対車線に右折する車両があった場合、右折時に直進車と正面衝突する可能性がありますが、環状交差点(ラウンドアバウト)は右回り通行で、どこから進入した車両であっても全ての車両が同じ方向に走っているため、対面した車両と正面衝突することはありません。そのため車両同士の事故は相対的な速度差が低くなり、仮にぶつかったとしても衝突時のエネルギーが非常に低くなります。
また、交差点を直進できないことにより、スピードを落として交差点内を走行するため、安全確認をする余裕が生まれやすく、衝突時にも比較的被害が低くすみます。
●信号機が不要
環状交差点(ラウンドアバウト)は、交差点内の車両を優先するルールがあるのみで、信号機が存在せず、好きなタイミングで出入りすることが可能です。
信号機がなくなることにより、信号機を設置・管理するコストがなくなり、無駄な信号待ちもなくなるのでアイドリングでのCO2排出やガソリンの無駄な消費も抑えることができます。
また、災害による停電時などにも信号機がなくても交差点の安全な運用が可能です。
日本国内においては、導入されて間もない道路ですので、環状交差点(ラウンドアバウト)の数が少なく、不慣れなドライバーも多いです。
環状交差点(ラウンドアバウト)の走り方をよくわかっていないドライバーが、右折するために逆走(反時計回り)するケースもありますので、慣れたとしても交差点内はスピードを落として、注意深く走りましょう。
また機械的に判断するだけの信号とは違い、各ドライバーの適切な判断・譲り合いの精神が求められるため、それらがないドライバーが環状交差点(ラウンドアバウト)を利用すると事故につながることもありますので注意しましょう。
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