車を廃車にするときと購入したときには供養を行おう

廃車のコラム

車は愛車という呼び方もあることから、車に愛着を持っている人は多いでしょう。長く乗った車には思い出も詰まっています。

しかし、事故に遭うなどして廃車にせざるを得ないこともあるかもしれません。そんなときにはきちんと供養を行った上で廃車にしましょう。

ここでは、廃車の供養について解説していきます。

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廃車の供養って?

車は生き物ではありませんが、廃車は人間や動物に例えると亡くなることを意味します。廃車になった車は車としての役割を終え、もう道路を走行することはありません。

大事に長く乗ってきた愛車を廃車にするのであれば、人が亡くなったときに葬儀をするのと同様に供養を行うのが望ましいでしょう。供養をすることで、役目を終えた愛車に対して感謝と労いの気持ちを示せます。

廃車の供養を行うときには、あらかじめ車内を綺麗に掃除しておきましょう。車内にゴミなどが残った状態で供養を行っても、愛車に対して十分に感謝の気持ちが伝わりません。掃除をしたら、お神酒か粗塩でお清めをします。ダッシュボードのところに白い紙を敷いて、お神酒か粗塩を供えましょう。神棚にお供えをするような具合です。お供えは1日以上置いておきます。

廃車にするため、ディーラーや廃車買取業者のところに運ぶ前に、「廃車式」を行います。ボンネットを開け、お神酒か粗塩を車の前方に置きます。車に向かって神拝詞をあげ、神社にお参りをするときのように、2回礼をして2回手を軽く叩き、最後にもう1回礼をする手順です。

もっときちんとした形で「廃車式」を行いたいのであれば、神社などにお願いして、神主の人から供養してもらう方法もあります。ただし、5千円から1万円程度のお金がかかります。

廃車供養の歴史はそれほど長くはありません。1989年に愛知県豊橋市で行われた廃車供養が日本で初めての廃車供養とされています。廃車にする車は解体されますが、交通事故などで寿命を全うできずに廃車になる車も多いです。それを憂いた解体業者の人たちが、廃車にする車を弔おうとしたことで、廃車供養が広まっていきました。

このときは春興寺というお寺で僧侶に念仏を唱えてもらい、人が亡くなって葬儀をするときのようにして執り行われました。参加した解体業者の人たちはきちんと焼香も行っています。

廃車時だけでなく納車時にも供養をおこなう

車の供養は廃車時だけでなく車を購入したときにも供養を行っておくといいでしょう。これから長年乗る予定の車です。通勤で毎日使うのであれば、相棒のような存在になります。ドライブなどで一緒にいろんな場所に行き、苦楽を共にすることにもなるでしょう。乗り始める前に供養を行うことで、これから長い間お世話になることを車に伝えられます。

中古車の場合には、これまで前の持ち主が長年乗ってきました。お清めをすることで、これからは自分と一緒の時間を過ごすことを車に伝える意味があります。そして、新車でも中古車でも安全運転を心がけ、事故に遭わないことを願いましょう。

納車時の供養は、自宅近くの神社やお寺などで納車の日に行います。あらかじめお祓いの予約を入れておくのが望ましいです。予約を入れておかないと、対応できない場合もあります。また、七五三などで神社が混み合う時期は避けた方が無難です。

納車日は大安や先勝の日の午前など、なるべく縁起の良い日を選びましょう。ディーラーや中古車販売店から車を受け取ったら、自宅に持ち帰るよりも先に、神社やお寺に向かいます。

お寺や神社で行う車の供養は、七五三やお宮参りと同じ儀式です。普段着の格好で行くのはあまり望ましくありません。礼服かダークスーツを着て行きましょう。女性の場合もスーツか黒いワンピースを着て行き、派手な格好は控えた方が無難です。儀式に相応しい服装でないと、お祓いをする意味が薄れてしまいます。

当日は水引きのかかったのし袋に初穂料を入れて持っていきましょう。相場は神社によって異なりますが、3千円から1万円くらいです。表書きに「初穂料」と記載し、下の方に自分の名前を書きます。お寺で行う場合の表書きは「祈祷料」と書きましょう。

ディーラーや中古車販売店では独自にお祓いをしてくれるところもあります。ただし、ディーラーや中古車販売店のスタッフが、簡易的にお神酒や盛り塩をタイヤにかけてお祓いするだけです。神社で神主にやってもらうのと比べると、お祓いの意味合いがやや弱いでしょう。不安に感じるのであれば、神社で改めて神主にお祓いをしてもらいましょう。

また、当然のことですが、お祓いをしてもらえば交通事故に遭わないわけではありません。交通事故に遭わないためには、安全運転が何より大切です。

お祓いをしてもらったことで、気を緩めることなく、帰り道も安全運転を心がけましょう。

まとめ

車は長年使用し、自分と一緒にいろいろな場所に行きます。自然と愛着が湧いてくるでしょう。役目を終えて廃車にするときには、きちんと供養することが大切です。

また、次に購入する新しい車にもお祓いをして、交通安全を願うとともに、これからよろしくお願いする旨を伝えましょう。

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