南米ではどのような車が走り、日本の中古車はどのように扱われているのでしょうか。この記事では、世界有数の自動車大国ブラジルの市場の特徴と、南米各国で強化が進む中古車の輸入規制について解説します。
- 結論: 南米では中古車の輸入規制が強まる傾向にあり、日本の中古車が入りにくくなっています。
- ブラジル市場: ブラジルは世界第4位の自動車大国で、2013年の新車販売は370万台を超え、販売車の約8割がフレックス燃料車です。
- 各国の規制: ペルーは2013年以降、工場出荷時から左ハンドルの車のみ輸入可とし、ブラジル・アルゼンチン・コロンビア・エクアドルは中古車輸入を事実上禁止しています。
ブラジルは世界第4位の自動車大国
ブラジルは、すでに世界第4位の自動車大国となっています。ブラジル国内には19の完成車メーカーが操業しており、新車販売は2013年に370万台を突破し、南米市場の6割を占める規模となっていますが、2017年には500万台を超え、世界第3位の規模に拡大するとみられています。
また、ブラジルは、サトウキビを燃料とするバイオエタノール燃料の導入で世界最先端をゆく国と知られています。これは、かつて70年代に日本でも問題となったオイルショックを契機に、ブラジルではガソリンに代わる代替燃料として、アルコール燃料の普及が進められ、現在では様々な混合比率のガソリン/バイオエタノール混合燃料が売られています。そのため、ブラジル国内で販売される車の約8割は、あらゆる混合比率に対応できるフレックス燃料車となっています。
中古車の輸入規制が強化される傾向に
自国において、世界第4位の規模で新車を製造販売できるまでになったブラジルも含め、南米諸国では依然として貧富の格差が大きいことから、現在も中古車が絶大な人気を持っています。とりわけ、ペルーやボリビア、パラグアイなどでは、日本から輸出された中古車が大量に走っています。特に、これまでは低価格で入手できる低年式・多走行車が人気となっていましたが、環境保護や安全性確保の観点から、近年では中古車の輸入規制が強化されるようになっています
もともと、南米諸国は左ハンドルを採用しており、右ハンドル車の走行を禁止している国がほどんどです。そのため、これまで日本からの中古車は、ペルーでは主にマタラニ港、チリでは主にイキケ港から輸入された後、併設されている改造工場で右ハンドルから左ハンドルに改造されていましたが、ペルーでは2013年以降、新車段階から左ハンドルで製造された車しか輸入できなくなり、ハンドル位置の改造が必要な日本からの中古車は事実上輸入不可となりました。
また、ボリビアやパラグアイは海に面していない内陸国であることから、チリを経由して中古車が輸入されています。しかし、ボリビアでは、2014年12月の大統領令により、国外でハンドル位置を変更改造した車の輸入ができなくなったほか、車齢制限がこれまでの3年(車種によっては5年)だったのが、2015年は2年(同4年)、2016年は1年(同3年)と厳しくなっています。一方、パラグアイでは使用年数が10年以内の車のみ輸入可能となっているほか、ペルーにおいても、車齢は5年までと定め、走行距離は一般的な乗用車の場合、上限8万kmまでと定められています 一方、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、エクアドルでは、中古車の輸入が事実上禁止されています。



