読者の方の中には、車をやめて自転車生活にしようか迷っている人もいるでしょう。車を手放すことに抵抗を感じる人もきっといるはず。
確かに車を手放すデメリットはあるかもしれません。ただ、同時にメリットもあります。本記事では、車をやめて自転車にする場合のメリット・デメリットを中心に紹介します。
そもそも車なしでも生活できるのか
車なしで生活できるかは土地柄によって違います。交通網が整っている地域(主に都市部)であれば車は必要ないでしょう。逆に、交通網が整っていない地域(主に地方)に住んでいる場合は、自転車での生活は厳しいといえます。
しかし、地方在住でも普段の行動範囲が狭ければ(通勤距離が短いなど)、車をやめても大丈夫です。クロスバイクやロードバイクであれば1時間で20km前後走行できます。車の渋滞が激しければ自転車の方が行先までの所要時間が短いこともあります。万が一、車を使いたくなってもレンタルを使えば安く済むのが実情です。
ただ、そうはいっても毎日買い物をするから車を持ちたい人もいるでしょう。その場合はネット通販や宅配の利用をすれば車を持つ必要はありません。
店に行く必要がないため時間の節約にもつながります。移動販売を行っている商店もあるため、活用してみてはいかがでしょうか?
車をやめて自転車にするメリット
この章では、車をやめて自転車に変えるメリットを見てみましょう。
車にかかっていた分経費が節約できる
車を手放すと維持費を減らせるため、家計を助けてくれます。車を持つとかかる維持費は、主に下記の通りです。実際に金額を当てはめて年間の経費を計算してみましょう(普通車を仮定しています)。
- 自動車保険→年間2万円程度
- 車検→(2年に1度)6万円程度。1年間で換算すると3万円。
- ガソリン代→年間7.2万円程度(月々6,000円)
- 駐車場代→年間6万円程度(月々5,000円)
- オイルなどの消耗品費→年間3万円程度
- 自動車税→年間3.45万円
上記を例に挙げると、車を持つと年間24.65万円の費用が発生します。つまり、10年間同条件で車を持ち続けると、246.5万円かかる結果です。軽自動車にすると維持費は下がりますが、それでも年間20万円弱はかかります。
出かける頻度が減り無駄な買い物が減る
自転車に変えると出かける頻度が減る可能性があります。主な理由は下記の通りです。
- 雨や雪で濡れたくない
- 遠くへ行けない
- 疲れたから自転車に乗りたくない
自転車に乗るのが面倒という気持ちになれば、外出時間は減ります。結果、無駄な買い物を減らすことに繋がるのです。
買い物代が減ると、浮いたお金を別の内容に使えます。自己投資・習い事にお金を使い、将来のために活用することをおすすめします。
ダイエットになる
自転車で移動すればダイエットにも繋がります。自身でペダルを漕ぐため、長時間漕ぐほど消費カロリーは増えます。長い坂道を自転車で移動すれば、脚力アップに繋がる可能性もあるでしょう。
ただ、電動自転車だと身体に負荷がかかりづらいため、ダイエット効果は少ないかもしれません。
自転車という趣味で交友関係が広がる
サイクリングの同好会が結成されている地域もあります。サイクリングが好きな人同士で、名所を回っている場合も。趣味を通じて交友関係を広げると、プライベートの充実に繋がるはずです。
メンバー募集は、一部の役所・商店街、SNS等でしています。若い人から年配の人まで楽しめる趣味なので参加しやすいです。ただ、チームによってメンバーの年齢層は異なるため、確認してから加入しましょう。
意外に遠くまで行ける
自動車のように数百キロを1日で走行するのは厳しいです。しかし、数十キロ~100キロ程度の移動であれば可能です。中には、数カ月間かけて自転車で日本1周する人もいます。長期休暇がある人は、遠距離サイクリングをしてみてはいかがでしょうか?
ただし、自転車で遠距離移動する場合は、ママチャリではなくクロスバイク・ロードバイクの使用をおすすめします。
車では通れない道を通れる(発見がある)
場所によっては、自動車専用の道路よりも自転車専用の道路を通った方が目的地に早く着く場合があります。
自転車しか通れない道を発見できれば、外出時に活用できるかもしれません。田んぼのあぜ道や川辺の道など、抜け道はいろいろな場所にあるので探してみてください。
車をやめて自転車にするデメリット
車をやめてデメリットが生じるケースもあります。どんな例があるか見てみましょう。
天気によっては不便
天候が悪いと、自転車で走行するのは厳しいです。雨や雪だと、身体が濡れて体調を崩したり、スリップしたりする恐れがあるため危険です。
ブレーキの効きも悪いため、より一層、運転に気をつける必要があります。さらに、霧が発生すると視界が悪くなり交通事故を起こす確率が高まるためご注意ください。
あまり遠出ができない
その日のうちに遠出をするのは厳しいです。走行できる距離も限られますし、自転車で走行するには膝を動かし続ける必要があります。結果、近場の移動がメインとなるケースが多いです。
家族とあまり出かけられない
自動車のように、一緒の車両に乗ることは難しいです。自転車に補助席がついていない限り、原則1人での移動となります。家族でお出かけすることが多い人は、自転車での移動は向いていないと言えるでしょう。
しかし、近場であればお子様も自転車での移動ができるため、車なしの生活も可能です。
暑い日は汗をケアする必要がある
暑い日を中心に汗をかくため、ケアは必要となります。汗が出た状態を放置すると、体臭がきつくなったり風邪を引く原因になったりするため要注意。なお、汗をケアするには下記の方法があります。
1.着替えを持っていく
汗をかいてもいいように、着替えは持っていきましょう。衣類や靴下など、何枚か持っておくと汗をかいたときに便利です。もし、着替えを持っていくのが面倒な人は、スーパーやコンビニなどで着替えを買うのも有効です。吸水性の高い衣類もあるため、購入してみてください。
2.ボディシート・消臭スプレーを使う
ボディシートや消臭スプレーで、ケアするのも有効です。ただ、香りが強いボディシート・消臭スプレーを使って体臭が余計ひどくなるケースがあります。無香料やせっけんの香りなど、比較的ニオイ受けが良さそうな製品を使いましょう。
中には香水をかける人もいますが、強烈な臭いを放つケースがあるためおすすめできません。
3.汗をかかない工夫をする
移動中に汗をかかない仕組みをつくるのも効果的です。通気性の良い衣類の着用、冷却シートの使用などがおすすめです。短期間ではありますが、ひんやりした状態でサイクリングできます。ホームセンターでも販売しているので、選んでみてはいかがでしょうか?
自転車用具もそろえるとお金がかかる
空気入れや工具など、自転車用具をそろえようとするとお金がかかります。自転車の故障で業者へ依頼するともなれば費用はかさむでしょう。
ただ、車も用具を揃えようとするとお金はかかります。むしろ、車よりも自転車の用具の方が安く済むため、気にしすぎる必要はないでしょう。
転倒時は危険
自転車は車と違って身体がむき出しの状態です。転倒や事故に遭うと、被害が大きくなる恐れがあります。サポーターやヘルメットを装着すると、ケガのリスクを減らせるでしょう。
そうは言っても、車でも大きな事故になるケースはあります。スピードを出し過ぎず、安全運転を心掛けましょう。
まとめ
車から自転車に変えた当初は、不便さを感じるかもしれません。しかし、自転車生活に慣れれば不便に感じることは少ないです。車は自転車と比べてスピードが出る分、事故を起こしたときの代償は大きいです。
また、自転車は車と違って維持費はほとんどかかりません。身体のためだと思い、サイクリング中心の生活を送ってみませんか?