車の暖房が効かない!寒い車の応急処置の方法は?

自動車のコラム

昔であればエアコンがない車というのも、不思議なことではありませんでしたが、今ではどの車もエアコンが標準装備されています。安い中古車でも、エアコンが付いていない車を探す方が難しいほどです。

一般的な車の冷房は、エアコンを通して冷たい空気が吹き出してくる仕組みですが、暖房はエンジンの熱を通して暖めた空気を流すので、ヒーター機能として壊れることは無いと思っている方が多いようです。

しかし車の暖房が効かなくなってしまうことはあります。車の暖房が故障するケースや、車の暖房が効かない時に応急処置をとり暖かくする方法をこちらで解説します。

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車の暖房が効かない原因は

外気温が低くなって車の暖房をつけても車内が寒い場合、もしかすると暖房の故障が原因かもしれません。通常、車にはしっかりと暖かい空気を送る暖房装置が作動しているはずですので、車の暖房に関係する部品が壊れている可能性があります。

車の暖房機能に関する故障

暖房をつけているはずなのに、車内が急に寒くなったのであれば、以下の部品の故障が考えられます。

サーモスタットの故障

サーモスタットは水温を一定に保つための部品で、これが故障すると冷却水が常に流れるようになり、必要以上に水温が下がってしまいます。車の暖房はこの冷却水の熱を利用していますので、サーモスタットの故障により冷却水が50度以下になることもあり、これが原因で暖房が効かなくなります。

エア・ミックスドアの故障

エア・ミックスドアは、暖気と冷気の調整を行う配風ドアです。これが壊れてしまうと、冷気しか流れずに暖気が吹き出しません。

温度センサーの異常

水温センサーや、室温センサー、さらに外気温センサーなどは、温度を一定に保つための部品です。オートエアコンが装着されている場合には、設定された温度に調節するのにセンサーが大きな働きをします。

冷却水漏れ

冷却水は、ラジエーター、ウォーターポンプ、ホース類など様々な部分から漏れる可能性があります。ヒーターコアも同様に、漏れることにより暖かくなった冷却水が流れてこず、暖房のための熱を伝えることが出来なくなります。

車の暖房機能の故障には修理が必要

車内の暖房機能が壊れているのであれば、修理をする必要があります。大まかな修理費用の相場をご紹介します。

故障部位修理費用の相場
サーモスタットの故障およそ1万円前後(交換の際の合計費用)
エア・ミックスドアの故障5万円前後
温度センサーの異常7千円ほど
ヒーターコア、ヒーターホース、ヒーターバルブの水漏れ5万円以上
冷却水漏れ(漏れの場所による)1万5千円から

特に冷却水の場合には、ホースから漏れているのか、ウォーターポンプから漏れているのかによって費用が変動します。ウォーターポンプが壊れている場合には、2万5千円ほどからになるので、修理費用がかさみます。

ただ、そもそも車自体が古くなっている場合は、これらの修理を行ったとしても改善しない可能性がありますので、その場合は今の車を廃車に出して新車に買い替えた方がコスパ的には改善する事でしょう。

ハイブリッド車の暖房の仕組みは

こちらでご紹介した暖房の仕組みは、あくまでガソリン車などエンジンが搭載されている車のもので、エンジンを冷やすために熱くなる冷却水から熱を受け取り、暖かい風を作る仕組みを想定しています。しかし、現在はガソリン車だけでなくハイブリッド車やEV車も販売されています。なかにはエンジンを冷ます仕組みがない車もあります。このような場合、車の暖房を使用するには新たにエネルギーを作らなければなりません。ハイブリッド車やEV車の冬場の燃費率が悪くなるのは、このように暖房に燃料となる電気を別途で使用することが理由となっています。

車の暖房が効かない!寒い車の応急処置方法

車の暖房が効かず車内が寒いとき、ご自身でできる応急処置の方法をご紹介します。方法としては3つあり、「車用ファンヒーターの活用」、「シートヒーターの活用」、「車内をDIYする」といったパターンとなっています。それぞれの特徴を見てみましょう。

車用ヒーターを活用する

車用のファンヒーターは、シガーソケットやUSB充電ソケットなど車からとれる電源で使用が可能です。ソケットに電源を差し込めば、車のバッテリーを電源として、すぐに車内を暖めることができます。エンジンが付いている状態では、バッテリーが上がる心配をする必要もありません。しかし停車中には、バッテリーの状態を考慮する必要があります。

キャンピングカーなどで、電源を備えているのであれば、車内が十分暖まるまで活用することができるでしょう。車中泊で寝る前には、車内を一度暖かくしておきたいものです。車用ファンヒーターを使えば快適な睡眠の助けになります。もちろん走行中に暖房機能が故障していない時も暖かさが足りないといった場合も、すぐに車内を暖めるのに活用できるアクセサリーです。

シートヒーターは併用がおすすめ

シートヒーターは、車の座席を暖めるカーアクセサリーです。シートヒーターを座席の上に敷くだけという簡単な設置方法で、座席を暖かくすることが可能。寒い車内でも、座席をすぐに温めることができるので、座っていても快適です。

暖房だけで車内全体を暖めるには時間が少しかかりますが、シートヒーターを併用すると身体を直に、そしてすぐに暖められるので、女性や冷え性な方におすすめのカーアクセサリーです。

シートごとにオンオフできるので、寒さの感じ方によって切り替えが簡単にできます。また電源もシガーソケットから取るので、取り付けも非常に簡単なのが特徴です。純正のシートヒーターの場合は、高額なオプションになってしまったり、取り付けが可能なのが一部のグレードだったりします。

後付けのシートヒーターは、価格も安く、取り付けも非常に簡単なので、誰でも取り付け可能です。

DIYで車内を暖かくカスタマイズ

住宅用のグラスウールという断熱材を使用する内装カスタマイズの方法もあります。車内を暖かく保つには、熱を外に逃がさないという方法も有効です。それで、普段は住宅用として利用されているグラスウール断熱材を活用して、暖かい空気を逃がさないといった方法があります。

グラスウールは細かいガラスの繊維が含まれており、空気の層を部屋として構成されています。空気室があるので空気が動きにくくなり、熱が外に逃げにくくなるのです。

ホームセンターでもグラスウールを購入することができるので、車内の天井や内装の中に詰め込みます。天井やサイドの内装には大きな空間があるので、グラスウールを詰め込むことで熱を外に逃がしません。内装の中の空間が大きい商用車の場合であれば、その効果はさらに大きなものとなります。

車が寒くなるのには、他にも理由があります。それは窓です。運転している時には、窓をカバーすることはできませんが、車中泊などで停車中には窓に断熱材を貼る事で、車内を暖かくすることができます。

寒さを防ぐための材料の一つに、銀マットやアルミマットが挙げられます。オンライン通販等でも手に入れやすい材料で、キャンプ道具としても人気があります。窓の形に銀マットをカットして張り付けるだけで、断熱性が高くなります。窓は、すぐに外気との差が出やすい部分ですが、銀マットを張り付けると車内も暖かいでしょう。

その他の材料として、断熱シートもあります。車内の断熱性を高めるだけでなく、遮光性もあるのが特徴ですので、車中泊をする時には快適に寝るためにも役立つ材料です。断熱シートを購入し、窓の形に合わせてカットするだけなので、簡単に施工することが可能です。夏の暑い日には日差しをカットし遮熱効果を発揮するため、断熱シートは年中使えるアイテムといえます。

吸盤などで張り付ける必要もなく、ただカットするだけですので、時間が無い方でも簡単に作業できます。

まとめ

これからの寒い冬の季節に、万が一車の暖房が効かないとなれば一大事です。

車の暖房が効かないとわかっても、すぐに修理工場へ持っていくことができないときや、暖房効果を上げてより車内を温かくしたいときは、今回ご紹介した車内を温かくするための応急処置を参考にしてみてください。特に住宅用のグラスウールや断熱シートなどを使ってDIYすると、コストもかけずに快適な車内を作ることができますのでおすすめとなっています。

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