自家用で補助ブレーキの付いた車に乗るにはどうすればいいの?

トラブル・修理

自動車教習所では技能講習で、助手席に「補助ブレーキ」が付いた車を使用します。

運転席で危険な操作をされても、指導員がすぐにブレーキを踏んで事故を防げるのがメリットです。

これを自家用に入手するのは可能なのでしょうか。

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教習車の補助ブレーキってどんな仕組みなの?

自動車教習所の技能講習や路上試験に使う車(教習車)は、特殊用途自動車の構造要件として助手席に補助ブレーキを取り付けるよう義務付けられています。

そのため教習車であれば必ず補助ブレーキが付いています。

1台の車に2つのブレーキがあると、同時に踏んだときどうなるのか不安になりますが、教習車の場合はどちらか片方しか作動しません。

教習車のブレーキは普通の車と同じく油圧式になっており、ペダルを踏むとその力がブレーキパッドに伝わる仕組みは同じです。ただし運転席のブレーキと補助席のブレーキは油圧系統が一緒であるため、どちらか片方を踏むと、もう片方のブレーキは油の抵抗で踏めなくなります。

他にも教習車は道路交通法施行規則の第24条第6項において、サイズが決まっています。普通車であれば5人乗りで、以下の条件を満たしていなければいけません。

  • 長さ:4.4m以上
  • 幅:1.69m以上
  • ホイールベース(前輪軸と後輪軸との距離):2.5m以上
  • トレッド(タイヤが接地している面の中心を左右で結んだ距離):1.3m以上

そのため補助ブレーキを搭載できるのは、サイズの大きい車種に限られます。主流はトヨタのスーパーホワイトIIやマツダのアクセラ、ホンダのグレイスなどです。

プリウスはすべての条件を満たしているので教習車にするのは可能ですが、アクアは全長が足りない(最大でも4.06m)ため不可能です。

補助ブレーキが付いた車を入手する4つの方法

自家用に補助ブレーキの付いた車があれば、初心者の頃やペーパードライバーなど、運転に不安があるときは助手席でサポートしてもらえるので安心です。

けれども教習車は自動車教習所を対象に販売されているため、新車を自家用に購入するのはかなり困難です。たとえ購入できたとしても、補助ブレーキは使えなくなったという事例もあります。

補助ブレーキを使いたいのであれば、以下の4つの方法で入手するのが比較的簡単です。

中古車販売店から購入する

自動車教習所で使用済みになった車を販売しています。

多くは他の自動車教習所が購入しますが、ペーパードライバーの練習用に使いたい自治体や町内会などにもニーズがあり、個人でも購入できます。

普通の車を改造してもらう

ごく少数ですが、普通の車を改造して補助ブレーキを付けてくれる業者もいます。

費用は車種にもよりますが20万円前後です。

教習車と違って車種を選ばないというメリットもあり、小型のトラックやワゴン、バスに付けるのも可能です。

手元で操作するタイプの補助ブレーキを購入する

これは本体を運転席のブレーキペダルにベルトで取り付けるパーツで、左側に伸びた付属のステッキで動かせるのが特徴です。

値段は税抜で約3万円します。不要なときは簡単に取り外せて、車を傷つけないのは大きなメリットです。

ただし構造上、取り付けられるのは右ハンドルのAT車だけで、それ以外の車はステッキが運転を妨げてしまいます。

また手で操作するため、押し方の加減に慣れるまでは安全な場所で練習したほうが無難でしょう。

レンタルする

これらの車やパーツをレンタルしてくれる業者もいます。

運転のコツを掴むまでの一時的な利用であれば、そのほうが安上がりかもしれません。

1日あたり1万円以下で済む業者がほとんどです。

補助ブレーキの付いた車は車検に通るの?注意点は?

補助ブレーキが付いていても、車の用途が自家用であれば特殊用途自動車にならないので、ナンバーは8以外になります。小型乗用車なら5ですし、普通乗用車は3、小型貨物車は4です。

車検は問題なく通るという見解ですが、改造の方法によっては構造変更申請を求められる可能性も考えられるため、事前に確認したほうが良いでしょう。もちろん指定されたものであり、車検のブレーキ検査に通るよう正しく作動するものでなければいけません。

なお、こうした補助ブレーキの付いた車は安く買い取られる傾向があります。必ずしも補助ブレーキの付いた車の需要が高いわけでなく、ドライバーによっては邪魔になってしまうからです。新たに取り付けた場合は不要な改造とみなされ、査定ではマイナスになります。

また教習車には補助ブレーキ以外にも普通の車に無い装備があります。例えば二重のドアミラーやバックミラーです。逆にカーオーディオが付いていないなど普通の車より劣るところもあります。購入時には手放すときのことも十分に考えましょう。

まとめ

教習車のように補助ブレーキのある車は、自家用でも利用できます。新品は難しいかもしれませんが、中古の購入や改造、レンタルなどが可能です。ただし査定ではマイナスになりやすいのが難点です。手元で操作できる補助ブレーキのパーツもあります。

弊社カーネクストでは、教習車や補助ブレーキのある車の廃車買取実績もございます。レッカー代や解体費用は無料で、手続きの代行手数料もかかりません。処分にお困りの際は、ぜひご相談ください。

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