冬の車内のカビを防止する方法!車のカビ対策完全ガイド

自動車のコラム

梅雨の時期は湿度が高くなってカビが発生しやすいイメージもあるため、車内換気など気を付ける方も多いでしょう。しかし、実は「冬の車内でもカビが発生する可能性が高い」ということは、ご存知ない方が多いかもしれません。

こちらの記事では、冬場も注意したい「車内のカビ」について、カビの発生を防止する対策や、カビ発生時の掃除方法など詳しく解説します

どんな車も0円以上買取保証

冬に車の中がカビるのはなぜ?

冬は湿度が低くなり肌も乾燥しやすいことから、「カビの発生」というイメージはないと思われがちです。しかし、車中においては、カビが発生する要因が複数重なることもあり、気づいた時にはシートにカビが生えていたりエアコンの風から独特なカビ臭さを感じるなど、イヤな思いをする可能性があります。

乾燥しがちな冬も車内にカビは発生する?

カビは湿気があるところに発生するイメージをお持ちの方が多いでしょう。冬になると外気温が下がり、車外は大変寒くなります。そのため、車内温度を保とうと車の窓を開ける機会が減少します。さらに、車内はカーエアコンによる暖房で温められ、カビが発生しやすい暖かい室温に調整されます。

車内が暖かくなると、外気と車内との温度差が大きく開くことになります。その影響でエアコン周りやフロントガラスの下、サイドガラス付近には結露が発生し、換気の回数が減っている車中には暖かくこもった空気が溜まっている状態のため、冬の車内はまさにカビが発生しやすい環境となっているのです。

カビの発生・増殖の原因は結露やホコリ

車内の暖かい温度や湿度だけがカビ発生の原因ではありません。エアコン内部に発生するカビの原因のほとんどは、エアコンフィルターやエバポレーター等の空気の通り道についたホコリが、結露による湿気で活性化した菌の餌となって繁殖してしまうことで、拡がることが要因となっているのです。

車内のカビ発生防止策

冬の車内でカビが発生する原因や仕組みについて解説しました。

次に、車内でカビが発生することを防止するために、車の所有者が行える対策についてご紹介します。車のカビ対策では、定期的な【換気】【掃除】【抗菌】がポイントとなっています

【換気】車内に湿気を残さない

外気温が下がると、車内温度を保とうとするため換気する回数が減ってしまいます。しかし、暖かく湿った空気が車内に溜まると、カビの発生要因となります。だからといって寒い車内で運転を続けることも辛いですよね。

そのため、おすすめの換気のタイミングは車を停車させたあとです。目的地到着後、窓を開けた状態でドアの開け閉めを数度繰り返すと、車内の空気と外気を短時間で入れ替えることができます。夏に、車内にこもっている暑い空気を、出発前に入れ替える時と同じ方法です。運転後の車内に湿気を残さないためにも、降車時に定期的に行うようにしましょう。

カビは菌の一つです。菌糸であれば50度、胞子であれば80度の熱で死滅するとされています。また、繁殖しやすい温度は20~30度と言われています。

【掃除・抗菌】シートの定期的な拭き取り掃除

車内のカビ発生防止対策として、定期的な拭き取り掃除もおすすめします。特に、運転席シートの背もたれ部分やヘッドレストなど、汗シミや汚れがつきやすいスポットは、定期的に除菌効果のある車内用の拭き取りのクリーナーウェットシート等を使って拭き掃除すると良いでしょう。また、軽食やお菓子等を食べて落とした食べかすなどが車内に残っているとカビの発生源になりますので、ハンディ掃除機等でホコリ等と合わせて掃除しておくことも防止につながります。

次項では、実際に車のシートにカビが発生してしまった時のカビ除去を目的とした掃除方法もご紹介しています。

【掃除・抗菌】カーエアコンのカビ発生を防ぐ

冬の車内では、カーエアコンの内部もカビが発生しやすい環境となります。カーエアコンは、暖房を使うと外気との温度差で結露(湿気)が発生します。車内の暖かい空気、結露による湿気、フィルターやエバポレーターに溜まったホコリや塵が温床となってカビの繁殖につながってしまうのです。

そのため、エアコン内部のカビ発生防止策として、結露の発生を防ぐことが有効になってきます。カーエアコン内部で結露(湿気)を発生させないためには、内部を乾燥させることが重要です。運転中にエアコンの暖房機能を使用している時は、内部を乾燥させるために目的地到着の5分以上前にはエアコンを送風運転に切り替えて、しっかり乾燥させるようにしておきましょう。

車のカビの掃除の方法

車にカビが発生し、カビを除去するための掃除が必要になったら、どのような流れで行えばいいのでしょうか。

まず、車内でカビが発生しやすい箇所というと、シート・天井・フロアマット・エアコン内部です。フロアマットやシートカバーなどは車外へ取り出せるため、車外で洗剤を使って水洗いを行った後、しっかり乾燥させてから掃除後に車内に戻します。

以下では、車内でカビが発生した時のカビを除去する方法について解説します。

車内のカビ掃除前に準備するもの

  • ゴム手袋
  • マスク
  • 車内用シートクリーナー
  • マイクロファイバークロス(雑巾)
  • 布用ブラシ・歯ブラシ
  • バケツ
  • 養生テープ、ビニール袋
  • ハンディタイプの掃除機

カビの除去掃除をする際は、カビの胞子が空気中に飛ぶ可能性やクリーナーの成分を吸い込んでしまうことがありますので、しっかりマスクを付けて作業を行います。換気ができる場所で行うようにしましょう。クリーナーの成分は肌に対しても影響がありますので、ゴム手袋の装着も必須です。

見えないカビ取りからスタート

車内のシートにカビが発生している時は、ホコリや塵などのごみにもカビの胞子が付着している可能性が高いです。まずは見えないカビを取り除くため、ハンディ掃除機等で表面上のホコリや塵を掃除しましょう。シートの掃除をするにあたっては、ハンディタイプ掃除機を用いると電源等が近くにない場所でも掃除がしやすくなります。また、掃除機の使用でカビの胞子が空気中に舞ってしまうことを防ぐため、HEPAフィルターなど胞子を逃さないフィルター付きの掃除機をおすすめします

カビ取り用シートクリーナーで拭き取り

車内のシートやヘッドレスト、天井等の布製品に発生したカビは、市販のカビ取りシートクリーナーを使って拭き取り掃除します。

クリーナー(洗剤)を吹き付ける前に、クリーナーがかかってはいけない部分にビニール袋と養生テープを使って、濡れないように養生しておきましょう。クリーナーの濡れる程度に吹き付けたら少し時間を置き、ブラッシングで汚れを浮かせてからクロス(雑巾)で拭き取ります。シートとシートの間にあるくぼみにはブラシが入りづらいので、歯ブラシ等を使用すると良いでしょう。クロスによる拭き取りを繰り返すうちにカビが取れて、汚れも薄くなっていきます。

市販の車用シートクリーナーは、布製品やファブリック素材のシートに使用できるものがほとんどですが、本革シートに使用するとレザーを傷めてしまう可能性が高く使えません。素材に合わせてクリーナーを選び、色落ち等しないか確認しましょう。洗剤をかけて拭き取った後は、しっかり乾燥させないとカビの再発生や生乾き臭が発生する可能性があります。冬季に拭き取り掃除を行う場合は、夏季に比べて外気温が低く、乾燥に時間を要することがありますので、天候や湿度を加味して掃除を開始する時は乾燥時間を含めて考えるようにしましょう。

車用シートクリーナーに含まれる成分

市販の車内シートクリーナーに含まれる成分は、アルカリ電解水が多くなっています。アルカリ電解水は除菌掃除だけでなく、抗菌によるカビの再発生防止にもなります。ただ、ハンドルを本革にしていると生地を傷めたり、液晶画面などにかかるとナビ等の故障原因になりますのでかからないように気を付けましょう。また、チャイルドシートの洗浄時にはお子さんが触ったり口を近づけてしまう可能性があるので、ノンアルコールタイプのものを選択するとよいでしょう。

エアコンフィルターを交換する

カビの発生というと、シートやフロア内で目に見えるものだけではありません。湿気がこもりやすく、結露がついてしまうことも多いカーエアコンの内部でも、カビの発生は起こりやすくなっています。結露からの湿気が溜まったホコリや塵とセットになると、カビの繁殖を促進してしまいます。エアコンフィルターの交換時期の目安は、1年に1回、もしくは走行距離1万キロ毎となっていますが、カーエアコンの送風からカビの臭いを感じたら、エアコンフィルターにカビが発生している可能性がありますので直ちに交換しましょう。

エバポレーターの清掃作業

エアコンフィルターの交換しても匂いが残っている時は、結露の発生が起こりやすいエバポレーター(熱交換器)にカビが発生している可能性があります。エバポレーターの洗浄は、市販の洗浄スプレーでも可能となっていますが、取り外しができない部品のため周りの電装品にかかってしまうと故障などの心配があります。一年点検に合わせるなど、専門業者へ依頼されることをおすすめします。

カビの掃除後は再発生防止策を忘れずに

カビが発生し除去するための掃除を終えたら、カビが再発生しないように内装コーティングを依頼したり、防カビ燻煙剤を利用して抗菌状態を保つことが大切です。防カビ燻煙剤は車内用も市販されており、シートだけでなくエアコン内部まで除菌できるものも販売されています。車体のサイズに合ったものを購入し、掃除後に設置して活用しましょう。

まとめ

11月下旬から全国的に最低気温が1桁以下となってきており、気温が下がったことで車内との温度差が拡がって結露も発生しやすくなっています。カビが発生してしまうと、匂いや見た目も気になりますし、胞子を吸い込んでしまうと体調にも良くない影響を及ぼす可能性があります。まずは、換気や車内のホコリ除去掃除など手軽に始められるカビの防止策から、始めてみられることをおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました