最近は、軽自動車をベースにしたキャンピングカーが増えています。
居室空間は限られていますし、エンジンの性能にも限界がありますが、軽自動車ならではのメリットも豊富です。
特に税金がお得になるようですが、はたしてそれは本当なのでしょうか。
軽のキャンピングカーは3種類のナンバーがあります
軽自動車のキャンピングカーには3種類のナンバーがあります。4ナンバー(貨物用軽自動車)、5ナンバー(乗用軽自動車)、8ナンバー(小型特殊軽自動車)です。1ナンバー(普通貨物自動車)や3ナンバー(普通乗用車)はありません。
ベースとなるのは、スズキのエブリイワゴンやダイハツのハイゼットカーゴ、日産のクリッパーあたりです。稀にN-BOXをベースにしたキャンピングカーも見受けられます。要件を満たせば、5から4ナンバー、4・5から8ナンバーへ変更することも可能なのです。
基本的には、手持ちの軽自動車を持ち込んでキャンピングカーに改造してもらいますが、あらかじめ改造したものを新車で販売している業者もあります。内装が充実しているのはもちろん、ベッドを折り畳めたり、ポップアップルーフをベッドにしたりするなど、限られた空間を有効に活用するたくさんの工夫が施されているのです。
ただし、あくまでも軽自動車ですので、普通自動車のキャンピングカーに比べると居住空間の活用には限界があるかもしれません。もっとも、キャブコンバージョンのように、トラックの荷台を居住空間に改造すると、一定の広さの確保はできます。
さらに、巨大なテールゲートを設置すればベッド用に使えるでしょう。このような軽自動車の規格を超える改造をしたキャンピングカーは8ナンバーになります。
軽キャンピングカーの税金を普通車と比較
軽自動車は税金の安さが魅力です。キャンピングカーによってナンバーの種類が変わると、税金だけでなく自賠責保険料も変わります。軽自動車の場合は以下のとおりです(2018年11月現在)。
自動車税(1年) | 自動車重量税(2年) | 自賠責保険料 (24ヶ月) | |
4ナンバー | 5,000円 | 6,600円 | 25,070円 |
5ナンバー | 10,800円 | 6,600円 | 25,070円 |
8ナンバー | 5,000円 | 6,600円 | 15,190円 |
こうして見ると、自動車税は4・8ナンバーが5ナンバーの半額になります。自動車重量税は軽自動車なら一律なので違いはありません。自賠責保険料は8ナンバーが安いです。
一方、普通車は以下のとおりとなります(2018年11月現在、積載量は1t未満と想定)。
自動車税(1年) | 自動車重量税(2年) | 自賠責保険料(24ヶ月) | |
1ナンバー(2,700cc、3.5t) | 28,500円 | 32,800円 (16,400円×2) | 51,990円 |
3ナンバー(2,500cc、1.7t) | 45,000円 | 32,800円 | 25,830円 |
4ナンバー(2,000cc、2.5t) | 24,000円 | 19,800円 (9,900円×2) | 51,990円 |
5ナンバー(2,000cc、1.7t) | 39,500円 | 32,800円 | 25,830円 |
8ナンバー(2,700cc、3.5t) | 40,800円 | 32,800円 | 30,210円 |
普通自動車は、排気量や車重によって税金が変わります。一概に比較できませんが、自動車税の優遇は貨物車の1・4ナンバー、自動車重量税は4ナンバー、自賠責保険料は乗用車の3・5ナンバーが有利です。以前は不正が横行するほど、8ナンバーにすると税金が優遇されていましたが、現在はわざわざ改造するほどのメリットはありません。軽自動車も同様です。
ただし、軽自動車と普通自動車で比較すると、自賠責保険を除いて大きな違いがあるのが分かるでしょう。それだけ軽自動車は維持費も節約できるというわけなのです。
税金以外にも!軽のキャンピングカーのメリット
軽自動車のキャンピングカーには、税金以外にもたくさんのメリットがあります。
メリット
まずは、200万円以下から新車のキャンピングカーを購入できるところです。
改造する場合も100万円以下と費用を抑えられます。普通自動車では牽引タイプを除いて、最低でも300万円以上ですので軽自動車にすれば、同じ予算で内装を充実させることもできるでしょう。
次に、キャンピングカーでも軽自動車なら保管場所には困りません。
そもそも、場所を取りませんし、地域によっては車庫証明も不要なのです。狭い家の敷地内でも余裕で保管できるでしょう。
実際に移動するときも、狭い道に入っていけるので行動範囲が広がりますので、もちろん、日常の足としても違和感なく使えそうです。
高速道路は一部対象外もありますが、普通自動車に比べておおよそ2割引です。
さらに、一部のフェリー会社では軽自動車用の料金を設定しており、普通自動車よりお得です。
他にもキャンピングカーのベースとなる軽自動車は燃費が優れています。
エブリイワゴンは16.2km/ℓですし、ハイゼットカーゴは17.8km/ℓ、クリッパーは17.4km/ℓです。N-BOXなら27.0km/ℓあります。
また、車検をはじめ点検・整備にかかる費用も普通自動車よりもお得なのです。
デメリット
一方で、排気量が660ccと制限されてしまうため、どうしてもパワー不足感は否めません。
ベースの車をターボ付きにしたり、高速道路の利用を減らしたり、1日の移動距離に余裕を持たせたりするなど工夫すると、運転していても苦にはならないでしょう。
利用できる人数が限られているところも要注意です。4・5ナンバーのままでは4人までしか乗車できません。8ナンバーにすると、もう少し増やせますが、一度に寝られる人数はせいぜい4人が精いっぱいでしょう。
この2点さえ気にならなければ、軽自動車のキャンピングカーは、普通自動車よりも気軽でお得に楽しむことができるでしょう。
軽のキャンピングカーの中古車に注目
軽自動車のキャンピングカーは中古でも流通しています。キャンピングカーの専門店だけでなく、一般の中古車販売店でも入手が可能です。価格は100万円台が中心となります。改造していると定価が分からないため、一概に比較はできませんが、リセールバリューは比較的高いようです。
特にベースとなる車の年式が新しく、走行距離も5年で2万km以下であり、車庫で保管されていたものであるのならば、査定額が高くなる傾向があります。ワンオーナー車や禁煙車も高評価です。逆に自分で改造したものや、自分だけのオリジナル仕様に改造してもらったものは大幅に査定額が下がってしまいますが破損していなければ、使用感は査定額に於いてそれほど問題とならないようです。
軽自動車に限らず、キャンピングカーを長年にわたって利用するケースは、それほど多くありません。中古で購入して、一通り楽しんでからすぐに手放すと、それほど費用をかけずにキャンピングカーを楽しむことができるでしょう。
逆に、とことん楽しんで乗りつぶすという方法もあります。特にベースとなる貨物用の車は、業務での利用も想定して作られているため、乗用の車と比べて丈夫で長持ちするのです。乗用ならば寿命といわれる8年8万kmを超えても、タフなため整備さえ行き届いていれば、まだまだ活躍してくれるでしょう。
もちろん、そのような車は下取りや普通の買取では値がつかないため廃車になりますが、そんな状態でも廃車買取に出すことで買取金額をつけてもらう事は可能です。
カーネクストでは、乗りつぶした軽自動車のキャンピングカーでも、0円以上での買取を保証しております。また、コンディションが良ければ、数万円の買値がついた実績もございます。レッカー代や査定料、廃車の手続きにかかる諸費用は無料です。
お手持ちの、軽自動車のキャンピングカーの処分にお困りの際は、ぜひとも弊社へご相談くださいね。
まとめ
軽自動車のキャンピングカーは、普通自動車よりも税金が安く、他の費用もお得になります。エンジンの性能にこそ制限はありますが、8ナンバー車にすれば規格以上に広いキャンピングカーにできるでしょう。
リセールバリューも比較的期待が持てるため、中古で購入して一時期だけ楽しむという使い方もできそうです。