フロントガラスが凍結した時の対処法は?凍結防止対策を解説

トラブル・修理

通勤や通学で早朝から車を利用する方は、冬になるとフロントガラスが凍結して悩まされている方も多いのではないでしょうか。

フロントガラス凍結は夜間から早朝にかけて起こりますが、日の出から一時間程度あれば太陽光によって徐々に溶けます。しかし、12月中旬から1月中旬ごろの日の出時刻は6時30分から7時ごろとなっているため、太陽光を待っていられない方も多いでしょう。

こちらでは冬にドライバーを悩ませる「フロントガラスの凍結」について、凍結防止策や凍結した時の対処方法など詳しく解説します

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フロントガラス凍結の原因は

フロントガラスの凍結が起こる原因は気温が低いからだけではありません。

気温が0度以下まで下がるような寒冷地だけで起こる限られた現象ではなく、外気温が4度以下・物質温度が0度以下になると霜がおりてガラスが凍ってしまうため、幅広い地域で起こりやすい冬の車のトラブルとなっているのです。

フロントガラス凍結の原因は放射冷却

フロントガラスの凍結が起こる原因として、放射冷却が挙げられます。地球の温度は、太陽光からの熱によって地表が暖かくなり、地表から赤外線を放出して熱を逃がすことで冷やすため、バランス良く保たれています。放射冷却とは、このように地表面から熱が放出されて気温が下がることをいいます。夜間は太陽光が無く、地表面から熱だけが放出されるため気温はさらに低下します。この放射冷却によって夜間の気温が一気に下がることにより、気温差が大きくなってフロントガラスの凍結につながるのです。

フロントガラスに霜がついて凍ってしまう

フロントガラスが凍結する原因のひとつとして、霜がおりて凍ることが考えられます。車内と車外の温度差によって空気中に発生した水蒸気が、フロントガラスに付着した状態で凍って霜が降りた状態になります。

フロントガラスへ水蒸気の付着が多くなる原因としては、フロントガラスについた油膜や砂、ほこりなどによる汚れが考えられます。

フロントガラス凍結時にやってはいけないこと

では、実際にフロントガラスが凍結していたときの対処法として、絶対にしてはいけないNGの対処法からご紹介します。

フロントガラスが凍結したままで走行する

フロントガラスが凍結していることに気づきながら、そのままエンジンをかけて走行を始めてはいけません。走行中にエンジンをかけて車内を暖めることで解氷できると判断し、正面が何も見えていない状態で走り出してしまうと、視界不良によって前方確認ができず、大きな事故につながる可能性があります。

フロントガラスの解氷のため熱いお湯をかける

フロントガラスは温度差に弱い特性があり、お湯をかけることで急激に温度が上昇すると、一部分だけが熱膨張することで割れてしまったり、ヒビが入る可能性が高くなっています。フロントガラスにヒビが入った場合、少しの衝撃で突然割れてしまうなどの危険性があります。また、解氷ができたとしても、お湯の水分や起こった水蒸気によってすぐ再凍結してしまうこともありますので、お湯をかけても良いことはありません。

フロントガラスの氷を割ろうとする

フロントガラスの上に氷の膜がある状態に見えるため、氷部分だけ割ればいい、ワイパーの付近は特に凍りやすいたため割ってしまおうと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、凍っている表面は薄く、フロントガラスに傷がついたり、ヒビが入る可能性が断然高くなっています。フロントガラスの凍結は、水蒸気部分が氷となっているだけで厚みはありません。特にフロントガラスは事故が起こった際、人が怪我をしないように細かく割れる特性をもっているため、ヒビが入ってしまうと一気に割れ広がる可能性もあります

フロントガラスが凍結した時の対応方法

フロントガラスが凍結した時にやってはいけないNG対処法をご紹介しました。次に適切なとるべき対処法をご紹介します。

解氷スプレー

最もポピュラーでドライバーの負担も少ないと言われるフロントガラス凍結の対処法は、「解氷スプレーを吹き付けて、スクレーパーで取り除く」方法です。スクレーパーとは、ヘラ状の刃に持ち手がついている工具のことです。プラスチックゴムタイプなど、ガラス面を傷つけないように作られているスクレーパーも多くなっています。

解氷スプレーの主成分はアルコールです。アルコールは水に比べて凝固点が低く、0度では凍りません。その特性から、スプレーをすると凍っている部分の水分とアルコール成分が混ざり、凍らないようになります。また、凍っていた部分も水に変わります。

デフロスターの活用

出発する時間よりも前に、予め車のエンジンをかけてデフロスター(曇り除去装置)を風力最大にして停車しておきます。デフロスターからの風によって凍結を早く取り除くことができます。冬場はエンジンの温度も低いため、スムーズに走り出すためにエンジンを暖めて暖機運転をするようにしているかたもいらっしゃるでしょう。その際、デフロスタースイッチを入れておくことをおすすめします。

デフロスタースイッチとは
デフロスター(霜とり・曇り除去装置)のスイッチは、カーエアコンスイッチの近くに設置されていることが多くなっています。形はフロントガラスを模した扇を広げた形に、縦に複数の波線が描かれてるマークとなります。車種によっては、フロントデフロスタースイッチとリアデフロスタースイッチがあり、フロントガラスだけでなくリヤガラスにも設定されている場合があります。リヤデフロスタースイッチは扇形ではなく、長方形に、縦に複数の波線が描かれているマークとなります。

フロントガラス凍結の正しい防止対策

フロントガラスが凍結してしまうと、車で出発する前に対処をしなければ運転を始めることができません。朝に手間取らなくても良いように、フロントガラス凍結防止策を取ることをおすすめします。

屋根のある駐車場・前向き駐車

フロントガラスの凍結は、放射冷却によって昼と夜の寒暖差が大きくなることが要因の一つとお伝えしました。そのため、おすすめの凍結防止策が、車の保管場所として気温差が少ない屋根のある駐車場を選ぶことです。屋内駐車場であればベストですが、屋根のみのカーポートを設置している場合は、前向き駐車をしてフロントガラス部分が外気に当たらないようにしましょう。

凍結防止カバーを装着する

フロントガラスの凍結防止策として、毎年凍結が起こる寒冷地で活躍しているアイテムが「フロントガラス凍結防止カバー」です。フロントガラス凍結防止カバーは、車を駐車する際に毎回取り付ける必要はあるものの、外気の侵入を防ぎ霜がつくことを防止できるため、凍結防止力が最も強い方法となります。また降雪地域では、凍結防止カバーを取り除くことで、ガラスの上に積もる雪も取り除くことができるため大変人気があります。

ガラスコーティングしておく

フロントガラスにコーティングをしておくと、ガラス面にほこりや油膜などの汚れがつくことを防止できますし、撥水コーティングをしておけば水分をはじきます。霜がつく原因は、ガラス面の汚れに水蒸気が付着することでおりやすくなるので、コーティングをしておくと凍結防止になるのです。

ワイパーも凍結注意

フロントガラスが凍結すると、その根元にあるワイパーも一緒に凍結してしまう可能性が高いでしょう。駐車の際はワイパーを起こしておくことをおすすめします。また、ワイパーが凍った状態でフロントガラスにウォッシャー液を噴射して動かすと、フロントガラスに傷がついたりワイパーの故障につながりますので、無理に動かさないようにしましょう。

まとめ

こちらの記事では、フロントガラスの凍結防止策やフロントガラスが凍結してしまった時の適切な対処方法についてご紹介しました。まだまだ夜間の気温が下がりやすく、フロントガラスが凍結する可能性は高くなっていますので、防止方法や防止アイテムを活用して対策を取られることをおすすめします。

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