車のフロントウィンドウが汚れたら、左側にあるレバーを引いてウォッシャー液を出してきれいにしようと思います。しかし操作をしてみても、ウォッシャー液が出てこないということもあるでしょう。
普段気にしていなくても、いきなりウォッシャー液が出てこなくなると、窓ガラスをきれいにすることができないので大変危険です。この記事では、ウォッシャー液が出てこない場合に考えられる原因や対処方法を解説していきます。
まずは手軽なチェックから始める
ウォッシャー液が出ないのであれば、故障と決めつける前にチェックから始めていきましょう。場合によっては、チェックをすれば故障ではないことに気付くこともあります。
そもそもウォッシャー液が切れていないかチェック
最初にチェックしたいのは、ウォッシャータンク内に液が入っているかのチェックをしましょう。ウォッシャータンク内に液が入っていないのであれば、ノズルから出てこないのは当然です。
フロントのウォッシャー液ノズルから液が出てこないのであれば、リアのノズルからも出てこないのかを確認します。リアのノズルはほとんど使わないかもしれませんが、ウォッシャータンクに液が入っているのかを確認するのに利用することができるでしょう。
両方から液が出てこないのであれば、ウォッシャータンクに液が入っていないことが考えられます。ボンネットを開けて、ウォッシャータンク内に液が入っているのかをチェックしましょう。
タンク内の残量が少なくなっていると、残量が見えないケースもありますので、ウォッシャー液を少し足してみるのも良い方法です。
ホース周りも確認しよう
次にチェックしておきたいのは、ホース周りです。ホースが外れてしまったり、破損していたりするとウォッシャー液が漏れて出てこないことになります。外れているだけの場合には、挿し直すだけで液が出るようになります。
ホース自体が破損している場合には、ホースの交換が必要になるでしょう。ホースが劣化している場合でも、交換にそれほど費用がかからないので、早めに交換しておくのも良いでしょう。
自分ではどこのホースを交換してよいのか分からない場合には、自分で判断するのではなく修理工場などで確認してもらうのをおすすめします。
ノズルの詰まりや液の凍結にも注意
さらに確認したい点として、ノズルの詰まりやウォッシャー液の凍結があります。
ウォッシャーノズルが詰まっていることがある
ウォッシャー液のノズルの穴は小さいので、詰まりやすくなります。異物が詰まるだけでなく、ウォッシャー液の成分が濃いと、液の成分が固まってノズルが詰まることもあります。
砂、埃、ワックスなどが詰まっていることがありますので、歯ブラシや安全ピンなどを使って詰まりの原因となっている異物を取り除きます。ノズルの詰まりを取り除く専用のクリーナーを使って、ノズルの詰まりを取り除くこともできるでしょう。
注意点として、ノズルの詰まりを取り除く時には、爪楊枝などの柔らかくて折れやすい物は使わない事です。折れにくく、ノズルを傷めないものを使って、汚れを取り除いておきましょう。
ウォッシャー液が凍結していることも
ウォッシャー液が出ない別の原因として、ウォッシャー液が凍結していることも考えられます。冬の場合に限定されますが、寒さのあまりウォッシャー液が凍結し、ノズルが詰まっている場合も良くあるケースです。
これらのケースは、寒冷地に引っ越しをした時や、水で希釈したウォッシャー液をそのまま利用している時に起こりやすくなります。これまで滞在していた地方では大丈夫であっても、気候が変わり寒冷地に移動した時に、ウォッシャー液まで気が回らずに、ノズルを詰まらせてしまうのです。
ウォッシャー液の凍結が原因となっている場合には、寒冷地対応のウォッシャー液を使うか、もしもの場合に合わせて水道水を混ぜずに使うことができるでしょう。水道水を使う時と比較をすると、不凍ウォッシャー液は少し費用が高くなります。
しかしウォッシャー液が凍結し、付随するパーツが破損することを考えると、先に不凍ウォッシャー液を導入する価値があると言えるでしょう。
こんなときはプロに依頼
ここまでチェックしてみて、まだウォッシャー液を出す部分の故障が考えられる場合、いくつかの故障するパーツを考えてみますので、今の状況と比較をして原因を探っていきましょう。
パーツが故障しているとウォッシャー液が出ない
パーツが故障していると、もちろんですがウォッシャー液が出なくなります。パーツが故障しているのかの判断は、プロに任せるのが一番ですが、ある程度の判断は自分ですることができます。
モーターやポンプの故障
まず考えられるには、モーターやポンプの故障です。レバーを引いてウォッシャーを作動させても音もしない時には、モーターやポンプが故障している可能性があります。通常であれば、ウォッシャー液を動作させるときには、「ウィーン」という動作音がします。
レバーを引いても、全くそのような音がしないのであれば、モーターやポンプの故障が考えられます。フロント用が動かないのであれば、リア用もチェックしてみて、どちらも故障しているのか確認しておきましょう。
モーターやポンプの故障の場合には、電気的に故障しているのか、それとも機械的な故障なのかを判断するのは難しいです。これらの故障の場合には、ディーラーや修理工場に持ち込み、専門業者に判断してもらいましょう。
ヒューズが切れているなどの配線トラブル
もう一つの故障の可能性は、ヒューズが切れているなどの電気トラブルです。ポンプは電気で作動しますので、ヒューズが切れて電気が来ないと、ポンプが作動できません。ヒューズは異常電流が流れた際に回路を守るために作動しますので、ヒューズが切れている場合もポンプが作動しません。
ヒューズボックスは、エンジンルームなどにある事が多いので、ボックスの蓋を開けてみて該当する電気経路のヒューズが切れていないかを確認しましょう。ボックスの蓋にはどの電気回路がどのヒューズなのかが記載されていますので、ウォッシャー関係のヒューズが切れていないかチェックします。
ヒューズが溶けてしまっていると、外から見て切れているのが判断できますので、同じアンペアのヒューズを探して差し込みます。
プロに依頼する方法
もし自分でチェックするのが難しかったり、原因が分かっても修理まではできなかったりする場合には、プロに依頼をして修理してもらいましょう。下手に自分で修理をしようとして、故障を招くよりは、プロに最初から依頼をして直してもらう方が良いでしょう。
ディーラーや修理工場では、電気回路の問題でウォッシャー液が出ないのか、機械的にパーツが故障してウォッシャー液が出ないのか判断してもらえますので、確実に修理が可能になります。
ウォッシャー液が出ないと、ふいにフロントガラスが汚れた時に、きれいにすることができないので運転が危険になります。ウォッシャー液が出ないだけでも、車検にも通らなくなりますので、確実に修理が必要になります。
レバーを引いてみてウォッシャー液が出ない場合には、自分で修理できるのかを確認してみて、難しそうであれば修理工場ですぐに修理しましょう。
まとめ
車のウォッシャー液は、フロントガラスが汚れた際にきれいにすることができる、便利な装置です。既に考えたいくつかの要因は、ウォッシャー液ノズルを詰まらせたり、ポンプの故障になったりしますので、すぐにチェックしてみましょう。
自分での修理が難しそうであれば、ディーラーや自動車整備工場に持ち込んで、プロによる判断をしてもらいましょう。