最近は多くの車にETCが搭載されています。
そのため「廃車にするときはETCを取り外した方が良いのか」「ETCはどうやって使い回せばいいのか」などと疑問に思っている人が多いです。
今回は、廃車にするときのETCの扱い方について解説します。
廃車するときETCは外した方がお得?その理由
ETCの取り外しや取り付けには手間がかかるため、廃車にするときはETCを付けたまま車を査定に出す人が多いです。しかし、新しい車でもETCを使いたい場合は、付け替えた方が安く済みます。
では、ETCを買い替えた場合と使い回した場合、どの程度料金に差が出るのでしょうか。
ETCを付けたままでも査定額は上がらない
ETCを付けたまま、車を査定に出しても、査定額にはほとんど影響しません。現在は10,000円程度からETCを付けられるので、ETCが付いていても大きな価値があるとはみなされないのです。
ETCを取り外してから車を売るとお得な理由
ETCを取り外してから古い車を売ると、新しい車でETC車載器を使い回せます。ETC車載器を新しく購入しなくて済むので、費用を節約できます。
ETCを取り外す場合に注意したいこと
ETCを新しい車で使い回す場合、いくつかの点に注意しなければなりません。
取り外しや取り付けに費用がかかる
古い車に付いているETCの取り外しはカー用品店などで対応してもらえますが、工賃が必要です。
また、新しい車へのETCの取り付けにも工賃がかかります。特に、古いETCの取り付けをカー用品店や新しい車の販売店に依頼した場合は、その店でETCを購入する場合と比べて工賃が割高になるケースがあることには注意が必要です。
工賃を含めて計算すると、安いETCを新規購入する場合と古いETCを使い回しする場合の料金差は10,000円程度と考えられています。しかし、取り外しや取り付けを依頼する店によっては、新規購入した方がお得になることもあります。
廃車を考えている人は損をしないように、ETCの取り外しや取り付けにかかる料金を確認しておきましょう。
新しい車で使い回せないリスクがある
古い車で使っているETC車載器が新しい車で使えないケースがあります。また、新たに買う車に元からETCが付いている場合も、ETC車載器を使い回せません。
新しい車でETCを使い回せなければ、工賃をかけて古い車のETCを取り外しても損をするだけです。車を買い替えるときは、あらかじめ、次に乗る車でETCを使い回せるのか確認しておくことをおすすめします。
ETCカードは必ず抜きとる
ETC車載器に登録されているのはナンバーなどの車に関する情報のみなので、ETCを取り外さずに車を売っても個人情報の流出は心配ありません。しかし、車を売るときは必ずETCのカードを抜き取りましょう。
ETCのカードは新しい車でも使えるので、抜き取って使い回すと、新しいカードを作る必要がなくなります。
最近はETC2.0が普及し始めている
最近では2016年4月からサービスが始まったETC2.0の普及率が上がってきています。
ETC2.0とは、従来のETCのサービスを進化させたシステムであり、渋滞回避、安全運転支援、災害支援などの情報を自動的に受信できる便利な機能が付いています。
従来のETCより車載器の価格が高く、取り付けには30,000円程度かかりますが、車を買い替えるときにETC2.0を選ぶ人は多いです。予算に余裕がある人は古いETCの使い回しをやめてETC2.0に対応した車載器を新規購入しても良いでしょう。
廃車後のETCを使い回すにはどうしたらいい?手続きの流れ
廃車後に新しい車でETCを使うためには、さまざまな手続きが必要です。
ETC車載器の取り外し・取り付けは自分でできる
ETCの使い回しにかかる費用を節約したい場合は、自分で古い車のETCを取り外し、新しい車に取り付けましょう。ETCの取り外しや取り付けには特別な技術が必要ないので、車に詳しくない人でも古い車のETCを新しい車に付け替えられます。
ただし、自分でETCを付け替える場合は断線や傷に注意が必要です。ETCを付け替えるときに断線したり、大きな傷をつけたりすると、新しい車で使い回せません。
取り付け後はセットアップが必要
ETCの取り付けが終わったら、セットアップを行う必要があります。セットアップとは、ナンバーなどを暗号化して車載器に書き込むことです。
セットアップには高度な技術が必要とされます。そのため、自分でETCを付け替えた場合も、信頼性のあるセットアップ店でしか、セットアップを受けられません。
廃車後のETCを使い回したいときは、ETCの使用開始前にセットアップ店に指定されているディーラーやカー用品店、自動車販売店にセットアップを依頼しましょう。
セットアップをしないとどうなる?
セットアップをしなければ、次のようなトラブルが起こります。
- 正しい通行料金が請求されない
- 時間外割引、障がい者割引などを受けられない
- ETC利用紹介サービスを受けられない
- ETCマイレージサービスを利用できない
なお、セットアップを行わずに、ETCを使うと、道路整備特別措置法違反になったり、電子機器使用詐欺に問われたりすることがあります。犯罪と判断された場合は、30万円以下の罰金を支払わなければならないので、ETCの使用前には必ずセットアップをしましょう。
マイレージと車載器の紐づけも必要
ETCマイレージサービスを利用している場合は、登録しているETCカードの情報を変更しなければ、ポイントが消えます。ETCを使い回す場合は、インターネットや書類で車両番号を変更しましょう。
ETCの使い回しにかかる費用
ETCを使い回す場合、必ず必要なセットアップ費用は2,000~3,000円程度です。さらに、店舗でETCを付け替えてもらう場合は、追加で取り外しの工賃3,000円程度と取り付けの工賃5,000円程度がかかります。
カーネクストでは、ETCを取り付けたままの廃車もETCを取り外した廃車も0円以上で買い取ります。ETCの取り外しにも対応しているので、使い回す予定のETC車載器を自分で取り外すのが不安な人はご相談ください。
まとめ
廃車するときは、基本的にETCを外した方がお得ですが、新規でETCを購入する場合と比べて工賃やセットアップの費用が割高になることも少なくありません。新しい車でETCを使おうと思っている人は、必要な費用を計算して損をしない方法を選びましょう。