車には「コンパクトカー」というカテゴリーがあり、その名のとおり排気量や見た目がコンパクトです。そんなコンパクトカーには「コスパが優れている」という魅力があります。ライバルの軽自動車とは、どのような違いがあるのか紹介しましょう。
コスパだけじゃない?コンパクトカーのメリット
一般的にコンパクトカーとは、排気量が1,000~1,500ccで、ハッチバックやトールワゴンのように居住空間と荷室が一緒になった2ボックスカーを指します。新車の本体価格が200万円以下のモデルが多く、燃費も20km/リットル台とコスパが優れているのが魅力です。
他にもコンパクトカーには小回りが利くというメリットがあります。コンパクトカーは前輪と後輪の幅が広くないため、小回りを測る「最小回転半径」は、ほとんどが5m未満です。小回りが利けば狭い道でも曲がりやすく、駐車スペースに停めるのも簡単になります。
またコンパクトカーはタイヤが安いのもメリットです。タイヤは一般的に、幅とリム径(タイヤの内側の直径)が小さいほど安くなります。コンパクトカーは、ほとんどのモデルで幅が165~225mm、リム径が14~18インチです。
一方、コンパクトカーはセダンやSUV、ミニバンといった大型の乗用車と比べると排気量が少ないため、坂道を上るときや追い越しするときなどでパワー不足を感じます。コストダウンのために内装も質素であり、乗り心地も固めです。その結果、長距離を走ると疲れやすいというデメリットがあります。
そういった点からも、コンパクトカーは街乗り中心に日常の足として使うのが向いているでしょう。
コンパクトカーのライバル!軽自動車と比較しよう
コンパクトカーと同じくコスパに優れているのが軽自動車です。この2つにはどのような違いがあるのか比較してみましょう。
維持費が安いのは軽自動車
双方の維持費で大きく差がつくのは税金や自賠責保険料といった法定費用です。比較すると、以下の通りとなります(2018年10月現在)。
コンパクトカー | 軽自動車 | |
自動車税(1年間) | 34,500円(1,000cc超1,500cc以下) | 10,800円 |
自動車重量税(2年間) | 16,400円(1t以下) 24,600円(1.5t以下) | 6,600円 |
自賠責保険料(24ヶ月) | 25,830円 | 25,070円 |
これだけで1年あたり3~4万円ほどの差があります。それ以外の任意保険料や車検などの点検整備費用に大きな違いはありません。
車両本体価格や燃費は変わらない
車両本体価格は、ベースグレードで比較するとコンパクトカーが165万円前後、軽自動車が125万円前後です。ただし、軽自動車をコンパクトカーのベースグレード並みにしようとすると、上位グレードにしたりオプションを追加したりしなければいけません。結果として、車両本体価格は同じくらいになります。
燃費はガソリン車だけで比較すると、軽自動車のほうが有利です。けれども軽自動車は坂道を上るときやスピードを出すときなど、アクセルを踏み込む機会が多く、ガソリンを無駄に消費します。パワー不足を補うためターボ車にすると、燃費はコンパクトカーと変わりません。
コンパクトカーにはハイブリッド車がある
コンパクトカーには、アクアやフィットハイブリッドなど200万円以下で購入できるハイブリッド車(フルハイブリッド)があります。軽自動車にも「マイルドハイブリッド」を搭載しているモデルはありますが、回生ブレーキで発電して発進や加速をサポートするだけで、ハイブリッドとは別物です。
コンパクトカーは5人乗れる
軽自動車は、どのモデルも乗車人数は4人までと決まっています。子どもが小さくて後部座席にチャイルドシートを取り付けるとなれば3人が限界でしょう。コンパクトカーは一部モデルを除いて5人乗りです。後部座席にはチャイルドシートを2つ取り付けられる余裕があります。
もちろんコンパクトカーにも、軽自動車でおなじみのスライドドアを搭載したり、車内のウォークスルーが可能だったりするモデルがありますから、子育てで不自由しません。軽自動車と違って、大人数で乗車しても荷物を積んでも、普段通り走れるのは嬉しいところです。
車の安定性や安全性はコンパクトカーのほうが高い
軽自動車は全長が3.4m以下、幅が1.48m以下と決まっています(2018年10月現在)。そのため天井を高くして居住空間を広く見せるハイトワゴンが人気です。一方で安定性が低く、横風の影響を受けやすいというデメリットがあります。
コンパクトカーは全長が4m前後、幅が1.7m以下ですから、天井が低くても居住空間に余裕があります。その分だけ安定性も高まるというわけです。
安全性では、NASVA(自動車事故対策機構)の評価が参考になります。同じスズキの車であるスイフト(コンパクトカー)とスペーシア(軽自動車)で比較すると、衝突安全性能はスイフトのほうが上です。特に前面から衝突されたときの助手席や後部座席の保護性能で差がつきます。
一方、予防安全性能でもコンパクトカーのほうが有利です。軽自動車は対歩行者の自動ブレーキや車線の逸脱を抑制する性能が劣る傾向にあります。
このように、車両本体価格や維持費の安さなら軽自動車が勝るでしょう。けれども乗り心地や使い勝手、安全性も重視するとなれば、同じくらいコスパの良いコンパクトカーも負けてはいません。
コンパクトカーのコスパは中古でこそ発揮される?
新車のコンパクトカーは150~200万円するため、ベースグレードで比較すると軽自動車よりも割高です。これが中古車になると、むしろコンパクトカーの方がお得という逆転現象が起こります。
コンパクトカーは50~100万円でも、高年式で走行距離が少なく、状態の良い中古車を購入するのが可能です。一方、軽自動車で同じ価格帯となれば低年式で過走行なだけでなく、製造中止になった旧モデルが目立ちます。これは中古のコンパクトカーの人気が軽自動車に比べて低いからです。それでいて流通数は多いため、リセールバリューは下がります。
確かに先述のとおり、コンパクトカーと軽自動車では税金や自賠責保険といった法定費用に年3~4万円ほどの差があります。
この差を埋めるには、他の部分で節約するしかありません。例えば車両保険に加入しないという方法があります。自動車保険の中でも車両保険にかかる保険料は大きいものです。車両保険を外せば年齢や等級、年間走行距離にもよりますが、保険料を半額くらいまで節約できます。
中古車は車両保険をかけても、保険金額が数十万円程度にしかならないものです。修理する代金で同じ程度の中古車を購入できるかもしれません。それなら保険料の分を次の車の購入資金に充てたほうが良いでしょう。車両保険を外したくなければ、免責にしたり保険金額を下げたりすれば保険料が安くなります。
他の方法としては、現在乗っている車を下取りや買取に出すと、その分だけ車両本体価格が下がってコスパが良くなります。基本的に買取のほうが高値はつきやすいです。
低年式や過走行で下取りや買取を断られた時は、廃車買取で値がつく可能性があります。その際のレッカーや手続きの代行にかかる費用は有料のところもございますが、カーネクストの場合は引き取った車は自社工場で解体してスクラップを売却したり、パーツを再利用したり、そのまま海外へ輸入したりすることで利益を出せるため、全て無料でお手続きいたします。
カーネクストでも廃車買取を行っております。どんな車でも0円以上の買取を保証しており、不動車や事故車でも無料で引き取り可能です。中古のコンパクトカーを乗りつぶしたときも、是非ご相談下さい。
まとめ
コンパクトカーは車両本体価格が安く、燃費も良いためコスパに優れています。軽自動車と比べても居住空間に余裕があって安定性もあり、アクセルを踏み込まなくても坂道を登れたりスピードを出せたりするのがメリットです。特に中古のコンパクトカーはお得で、同じ価格帯なら軽自動車よりもコンディションの良い車を購入できます。