輸入車の4WDってどんな種類があるの?査定の評価は?

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日本車には多くのモデルに4WDが設定されていますが、輸入車の4WDはそれほど多くありません。

そこにはどんな背景があるのでしょうか。また輸入車の4WDは査定で有利になるでしょうか。詳しく見てみましょう。

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輸入車は4WDが少ない?日本が多いの?


4WDは前輪と後輪の両方にエンジンの力が伝わります。そのため滑りやすい路面でも発進しやすいのがメリットです。たとえ雪道で轍にはまったとしても、すべてのタイヤが動くのでFFやFRよりも容易に脱出できます。

こうした特性があるので4WDは北海道や東北、信州など雪の多い地域で需要があります。雪の降らない季節でも山道や悪路で活躍するでしょう。高速道路での安定性にも優れています。車両本体価格が高くて燃費が悪いというデメリットはありますが、4WDは1台でオールシーズンに対応できる駆動方式です。

それ以外の地域では必ずしも4WDを必要としません。FFかFRで十分です。どちらかといえば操作に癖がなく、前輪のグリップ力に優れているFFのほうが運転しやすいでしょう。FRは運転を楽しみたいドライバー向けです。

一方、海外の場合は日本ほど4WDの需要がありません。雪も降りますし、山道や悪路もありますが、そのようなところを走る車種は限定されています。ドライバーも割り切っており、すべての車種に4WDを求めているわけではありません。

そのため、輸入車で4WDが設定されているのは大型車が中心で、コンパクトカーまで設定されているメーカーは少数です。

例えばドイツのフォルクスワーゲンはゴルフから4WDが設定されており、それより小さいup!やポロにはありません。ゴルフより大きくてもセダンのパサートにはなく、4WDに乗りたければSUVのゴルフ・オールトラックを買わせるスタンスです。

同じくドイツのメルセデス・ベンツはAクラスから4WDがラインアップされていますが、選択肢が多いのはSUVのモデルです。もっと北にあるスウェーデンのボルボは、比較的4WDが充実していますが、特に力を入れているモデルには「クロスカントリー」と名付けて用途を明確にしています。

アメリカでも4WDはSUVやバンが中心で、しかも極端に大きいのが特徴です。こうした大型車には6つや8つのタイヤが付いているモデルがあり、「AWD」といってそのすべてにエンジンの力が伝わります。AWDとは「全輪駆動」という意味で、4WDもAWDの仲間です。

オンロード?オフロード?輸入車の4WDの種類


このように同じ4WDでも、輸入車の場合はメーカーや車種によって傾向は異なります。大まかに分けると整備された道路を走るオンロード用と、悪路や山道、雪道に特化したオフロード用です。後者は日本の4WDに対する需要と通じる部分があるのでイメージしやすいでしょう。

オンロード用の車ついては、先述した高速道路での安定性を実現するために取り入れられています。速度を上げるにしても、カーブを曲がるにしても、すべてのタイヤに力を分散出来て、かつグリップ力のある4WDは他の駆動方式よりも有利です。同時に車高の低さも求められるので、オンロードの4WDはセダンやスポーツタイプが中心になります。

オンロード用とオフロード用では4WDの仕組みにも違いがあります。日本では「フルタイム4WD」が基本で、必要なとき4WDに切り替えられる「パートタイム4WD」は軽トラックやバンなど、ごく一部のモデルにしか採用されていません。パートタイプ4WDはフルタイム4WDと比較して、路面状況に合わせて柔軟に対応できるメリットがあります。

一方、輸入車はパートタイム4WDが主流で、フルタイム4WDのほうが少数派です。FFやFRをベースに必要なときだけ4WDに切り替えます。例えばドイツのアウディは「クワトロ」の名前が付いているモデルはフルタイム4WDですが、それ以外はパートタイム4WDです。フルタイム4WDは主にオフロードのスポーツタイプで定番になっています。

アウディのようにFFをベースにしたパートタイム4WDは、主にスウェーデンの「ハルデックス・トラクション」によるシステムを搭載しています。これはエンジンの力をタイヤに配分する「カップリング」と呼ばれるパーツが電子で制御される多板クラッチになっているものです。

この方式は、速度や舵角などによって前輪だけ、あるいは後輪だけに配分することが可能です。さらに力が伝わっていないタイヤを必要時に素早く動かせるよう、車の動きを予測してエンジンの力を少しだけ配分する機能も備わっています。この機能により駆動方式が変化しても違和感はありません。フォルクスワーゲンやボルボでも採用されています。

対してFRをベースにしたパートタイム4WDは、前輪と後輪の差動を吸収する「センターデフ」が電子制御の多板クラッチになっています。ドライブ感を損なわずに安定性を高められるのがメリットです。こちらはメルセデス・ベンツやBMWで見られるほか、ポルシェのようにMRやRRをベースとした車にも多く取り入れられています。

輸入車の4WDは査定が低い?高く買い取ってもらうには


日本では4WDの需要が高いため、輸入車も4WDのほうが査定で良い評価を受けられると思えるでしょう。けれども実際のところは4WDだからといって査定額がアップするわけではありません。むしろ「輸入車だから」という理由で低くなりがちで、相場よりも安い中古車が目立ちます。

確かに輸入車は日本車に比べて壊れやすく、修理費用も高くつきますが、元々の流通数が少ないため業者によっては買取実績がそもそも多くありません。そのため実際問題、査定に出してみないと何とも判断できない部分ですのです。

特に正規代理店が販売していない「並行輸入車」は不利でしょう。もっとも評判の良いドイツ車(フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、BMW、アウディ、ポルシェなど)は人気があるので、査定では高めに評価されます。

まとめ

海外ではすべての車種に4WDを求めているわけではないので、輸入車で4WDがあるモデルは限られています。また同じ4WDでも輸入車はパートタイム4WDが主流です。フルタイム4WDはSUVのように悪路や山道、雪道専用のモデルに搭載されています。ただし、4WDだから査定の評価が良くなるわけではありません。

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