水没車は乗っても大丈夫?どこまで冠水したらリスクが上がるのか解説

水没車に乗り続けることはできるのか トラブル・修理

梅雨の時期から、夏の台風の時期、また季節の変わり目に起こりやすいゲリラ豪雨など、日本国内でも豪雨災害が増えています。観測データ記録を更新した一日の最大降雨量などもあり、未曾有の災害も増えていますよね。実は、朝起きたら車が水没してしまっていたというトラブルが全国で起こっているのです。

もしも通勤に使っている車が突然水没してしまっていたら、その車を乗り続けることが出来るのだろうかと不安になりますよね。こちらでは、水没車はその後乗っても大丈夫なのか?
乗り続けることが出来る水没車かどうかを見極めるラインをご紹介しています。こちらでご紹介している内容は、あくまで基準であり、すべての車に当てはまるというわけではありませんが、参考にしてみてください。

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どこまで浸水したら危ない?水没車の水没(浸水)程度による見極め

水没車といっても水没の程度は様々です。タイヤは浸かっていてボディ自体はほとんど浸かっていないという状態から、車両本体の天井まで完全に浸かっている状態まであります。
この水没状態によって、車に乗り続けることが出来るかを見極めるなら、まずはタイヤとマフラーが水没しているかどうかを確認しましょう。

タイヤの半分より下が水没している

タイヤの半分より下までが水に浸かった車なら、基本的には乗り続けることが可能です。いわゆる大きな水たまりを走行したような状態ですので、車自体に大きな影響が出ることは少ないでしょう。ただし、この浸かってしまった水に海水が含まれている場合、塩分濃度が高いことが錆の原因となります。乾燥をさせる前に、まずは一旦真水で洗い流すようにしましょう。そのあと修理工場などで見積もりをとってもらう際に海水に浸かってしまったことを伝えれば、必要な部品のみの交換をしてもらうことが出来ます。また、部品交換が少なく済ますことが出来、修理費用の見積もりも高額になりづらいことから、車を乗り続けるためにかかる費用も抑えることが出来ると言えます。

タイヤの半分より上が水没している

タイヤの半分より上を超えて水没してしまっている場合は、マフラーまで浸水しているかにより変わってきます。マフラーは排気口ですが、エンジンルームまで繋がるパイプになっています。そのため逆流してしまうとエンジンルームまで浸水してしまい、この状態でエンジンをかけるとウォーターハンマーが起こる要因となってしまう可能性があるのです。マフラーまで浸水していることを目視で確認が出来る状態なら、車が再度利用出来る可能性は、修理の際の見積もり費用によるでしょう。まずはエンジンをかけず、乾燥させてから修理工場で見積もりを取ってみることをおすすめします。
もしも浸水に気づかずエンジンを掛けてしまった場合は、故障する可能性が高くなります。エンジンを掛けないことで放電や感電の防止にもなります。

ウォーターハンマーとは

エンジンがかかっている状態に水が入ってくることで、空気抵抗ではなく水の抵抗が起きてしまいピストンなどのエンジン部品の圧がかかることで破損してしまい、内部で部品が壊れたことでエンジン自体にトラブルが起こること。最悪の場合エンジンに穴が開くこともあります。

水没車に乗るリスクとは

車が水没するとどのような状態になってしまうのでしょうか。水没車に乗るリスクについて説明します。

エンジンや電子機器が損傷する恐れがある

マフラー以上に浸水してしまった車は、エンジンまで浸水している可能性が高いです。エンジンや電子機器が浸水してしまっている場合は、故障のリスクが高まります。エンジンが水没するとウォーターハンマーを起こしてエンジンに穴が開いたり、部品に錆が発生してしまったりして走行性能に大きな支障が出てしまいます。また、電子機器が浸水するとショートを起こして故障してしまうかもしれません。

水没車の衛生状態は悪くなる

車内・シートまで水没すると、カビや細菌が発生してしまいます。車内は通気性が悪く内部を温めやすい空間になっているため、水没時に泥水などに含まれていたカビや細菌がじめじめとした最適な空間で繁殖してしまうのです。カビや細菌は一度発生すると完全に除去することが難しいです。水没した車はどぶ臭くなってしまい、乾かしても臭いが残ってしまいます。

走行性能にかかわる部分が故障した場合は事故のリスクが高まる

走行性能にかかわる足回りに故障が発生したら、最悪の場合交通事故を起こしてしまうかもしれません。大変危険なため、エンジンまで水没していることが予想されるような車は、たとえ動くとしても運転しないほうがよいでしょう。

災害による水没車、再利用の前に点検を

豪雨災害や、事故などにより車が水没してしまった時、個人の判断ですぐに車を使うことはおすすめできません。水没の程度は違えど、乗り続けることが出来るかどうかは点検が必要です。

乗り続けることが出来る車か点検する

車が水没してしまったが、二日程度置いていたら車両は乾燥出来たのでエンジンをかけて使用を始めることにした、などの行為は危険を伴いますのでやめた方がいいでしょう。もしも走行に問題がなかったとしても、まずは車に問題がないかどうか修理工場やディーラーに点検をしてもらいましょう。個人の判断で車をそのまま使用したことで、使用中に故障し路上でエンジントラブルが起こってしまうなどの問題が起こる可能性もあります。点検を完了して、修理や部品交換は必要だったが、乗り続けることが出来る車だったという確認は必要です。

修理費用、部品交換費用によって

修理工場やディーラーに点検を依頼し、必要な場合は修理費用や部品交換の見積もりを出してもらいます。この費用は水没車の状態次第になります。もしも見積もりをとった費用が高額になってしまった場合、修理をせずそのまま廃車を選ぶこともあるかもしれません。水没というとエンジンや足回りの部品交換や、電気系統の故障などの修理を行うこともあり高額な費用がかかることも少なくありません。修理の相場は広く、5万~100万円程度となっています。もしも車自体は修理をすれば乗り続けることが出来る状態でも、それは見積もり次第と言えるでしょう。

水没車の修理費用は保険適用外?

水没車を乗り続けることが出来るかどうかは、修理費用が大きく影響しています。愛着のある車が修理をすることで乗り続けることが出来るならとは思うものの、高額な修理費用がかかるとなると悩むところではないでしょうか。この修理費用が保険の対象となるかどうかによって、修理を依頼するか、そのまま廃車をしてしまうかの基準にもなります。

水没車は車両保険の対象になるのか

車両保険は、自賠責保険とは異なり、任意の保険となるため加入しているかどうかは個人の判断になります。任意の車両保険は、災害による水害車両に対し補償がありますが、地震や噴火などの予期せぬ災害により津波などが発生した場合の水害による水没車や浸水車輌は対象外となることが多くなっています。ただし、特約などをつけることで補償があることもありますので、加入前に確認しておきましょう。

ロードサービスを有効に利用する

水没車が乗り続けることができるかどうかは、点検が必要と前述したとおり、まずは修理工場へ運搬し、点検を受ける必要があります。この時に、車両保険へ加入しておくとロードサービスを付帯している保険も多く、レッカー費用の負担なく運ぶことが可能になります。
自賠責保険は対人補償のみの保険となっていますので、任意の車両保険は加入しておくことをおすすめします。

水没車が乗り続けることができない車だった場合

水没車を乗り続けることができるかどうかは、水没の程度や、修理費用の見積もり代金、保険対象となるかどうかなどをお伝えしてきました。もしも乗り続けることができないと判断をした場合、どのように廃車すると損をせず、次の車の乗り換えなどに活かすことが出来るのでしょうか。

水没車を廃車するなら売却方法を考える

水没の程度が厳しく修理が難しい場合や、修理費用が高額で保険の対象にならなかった場合、水没車を廃車することになったら、車をただ廃車するのではなく売却出来ないか考えます。
シートや内装まで完全に水没してしまった、エンジンルームも浸水しているなどの完全に不動車となってしまった水没車は処分をするにはどうしたらいいのかと思う方が多いのですが、実はまだ売却できる可能性は残っています。内装のフロアマットやシートは水濡れに弱く再利用は難しいかもしれませんが、部品ごとに査定することができる業者なら、まだまだ再利用出来る部品ないか、と部品ごとに査定を行い買取出来る可能性もあるのです。
特に、海水による水没などは真水によって洗い流したあと乾燥をすることなどで錆などのマイナス要因を抑えることが出来ます。これにより外装パーツなどを再利用出来る価値を残していれば、水没車であっても買取がつくこともあるのです。特に、普通乗用車は車の素材自体に金属素材を含みますので、不動や故障などの水没車も買取がつくことがあります。

乗り続けることが難しい水没車の廃車買取なら

乗り続けることが難しいと判断した水没車の廃車買取を行っている業者を探すなら、

  • 部品ごとの価値を活かした査定が出来る買取業者
  • 金属素材の価値を活かすことができる買取業者
  • 動かない車の引取り費用がかからない買取業者

この3つの共通点を持つ廃車買取業者へ売却を考えてみることをおすすめします。
廃車買取業者ときくと、事故車や車検切れの古い車の買取を行っていると思われるかもしれませんが、水没などの災害による廃車の買取を行っている業者もあるのです。
もしも、廃車先に困ったという時は、水没車や災害車輌の廃車買取実績もあるカーネクストへご相談されてみることをおすすめします。

水没車に関してよくあるご質問

水没車に関して、よくいただくご質問にお答えします!

Q.水没車の原状回復できるかどうかの分岐点は?

A.車が水没してしまい水没車になってしまった時、修理を行って原状回復できるのか、回復は難しく廃車をするかどうかの分岐点となるのは、車がどのあたりまで水没してしまっているかどうかです。車のタイヤの半分より下までの水没の場合、水たまりに浸かってしまった状態に近いため大きく車が影響を受けている可能性は低いのですが、もしも海水など塩分濃度が高いところで水没をしてしまっている場合は、塩害を受ける可能性があるため、一度洗い流してから乾燥させるようにしましょう。タイヤの半分より上まで水没してしまっている場合は、排気口であるマフラーまで浸水しているかどうかが判断基準となり、もしも浸水している場合エンジンルームまで水が到達していることもあるため、エンジンをかけずに修理工場等で点検を受ける必要があります。

Q.水没車を再度乗るかどうかは点検が必要?

A.水没してしまった後、車をしっかり乾燥させると外観にはあまり影響がないこともあります。特に、流れてきたものに当たったなどがない場合は傷など目立つ損傷はないでしょう。ただし、電装品や精密機械を多く積みこんでいる車は、実は水に弱く、いざエンジンを掛けたらショートしてしまったなどの場合もあります。まずはプロに点検をしてもらい、故障個所がないか、修理か部品交換が必要か確認してもらいましょう。

Q.水没車の修理費用は、車両保険が使える?

A.水没してしまった車を修理する際、任意の車両保険に入っているなら保険金はおりるのでしょうか。これは水害の原因にもよります。車両保険の災害適用は、地震や噴火による予期せぬ災害によっておこった津波が発生した場合対象外となることが多くなっています。保険会社によっては地震特約などもあるので、確認が必要です。エンジンをかけずに修理工場へ運ぶためのロードサービスも、保険の補償内容に含まれていることもあります。加入している任意保険の内容の確認は前もって行っておくことで、いざという時すぐに対応が出来るようにしておきましょう。

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