狭い道で車同士がすれ違う際に、側溝があることに気が付かずに、車輪が落ちてしまう脱輪を起こしてしまうこともあります。車のタイヤが脱輪してしまうと、気が動転してしまいますが、自力で脱出する方法もあります。
この記事では、脱輪した時の脱出方法や、自力で脱出できない場合に頼るべき業者についても解説していきましょう。
車が脱輪したときの対処法
車が脱輪してしまった時には、まずは自力で脱出できるか試してみましょう。
自力で脱出するには?
よくあるケースとして、前輪駆動車(FF車)や4輪駆動車(4WD)の前輪が脱輪した場合には、自力で脱出できる可能性が高いです。
まずは車から一度降りて、前に脱出する方が良いのか、それとも後ろに脱出する方が良いのかを判断します。
前後のどちらに脱出するほうが成功しやすいのかは、タイヤが側溝に引っ掛かりやすい方向にしましょう。例えば、左前輪が脱輪した場合、右にハンドルを切った時に側溝に引っ掛かるのであれば、前進で脱出できます。
逆に左にハンドルを切った時に側溝にタイヤが食い込むのであれば、バックで脱出するのが良いでしょう。
その後、マニュアル車であれば1速で、オートマ車の場合は、1番低いギアに入れてアクセルを踏み込みます。急発進にならないように注意しながら、側溝にタイヤが食い込むと、車体が道路側に引き上げられます。
人力で持ち上げたり、けん引ロープなどを使ったりして脱出させることもできます。その場合には、誰かに協力してもらう必要があるでしょう。脱出できなかったり、危険と感じたりするのであれば、ロードサービスを呼ぶ必要があります。
脱出後は足回りの点検を
タイヤが脱輪してしまうと、タイヤを側溝に引っ掛けるので、傷がついてしまう可能性があります。表面に小さな傷がつく程度では、問題ないことが多いですが、サイドウォールに深い傷がついてしまうと、タイヤを交換するほうが安全でしょう。
タイヤだけではなく、足回りやホイールに傷がつくこともあります。タイヤに無理をさせて脱出したのであれば、傷はついていなくてもアライメントが狂ってしまうこともあるので、整備工場で点検を受けるほうが良いでしょう。
足回りは、車のパーツの中でも非常に重要な部分です。思わぬダメージを受けていて、走行中にトラブルを起こすことがないように、脱輪したのであれば専門家に確認してもらいましょう。
脱輪はロードサービスにお任せ
脱輪から自力で脱出できない場合、ロードサービスではどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
どれくらいの費用がかかるの?
脱輪してしまったのであれば、ロードサービスに依頼をすると確実に脱出させることができます。そのほうが、作業が危険になることもなく、安全に脱出作業を進めることができるのです。
JAFの場合は、非会員では1万円以上の費用がかかります。会員の場合には、会費が掛かりますが、条件によっては作業自体を無料で受けられます。友だちの車に同乗している時でも、会員が乗っているのであれば、作業を受けることができます。友だちの車で旅行に出かけた時でも、会員になっていると安心できますね。
場合によっては、自動車保険に付帯しているロードサービスのほうが、無料で受けられるというメリットがあります。保険会社によって異なりますが、どのようなロードサービスがサービスに含まれているかを確認しておくと良いでしょう。
保険会社のロードサービスには差がある?
脱輪で保険会社のロードサービスを使うと、保険料にも影響が出るのではないかと不安になります。しかしロードサービスを使っても、保険料には影響しませんので、安心してサービスを受けられます。
一度確認しておきたいのは、加入している保険会社のロードサービスにはどのような内容が含まれているかということです。保険会社によって、脱輪した本数や、クレーン作業にも対応しているのか違いがあります。
基本的には、脱輪に対応していても、脱輪したタイヤ本数が1本のみと制限されているケースもあります。また、転落の場合には対応できないとしている保険会社もあるので注意が必要です。
全輪にも対応していても、クレーン作業には対応していないという場合は、サービスを依頼しても費用が掛かることもあります。この場合、ロープやジャッキでの引き上げにのみ対応していると考える必要があるサービス内容です。
脱輪の本数が多く、クレーン作業にも対応している保険会社であれば、脱輪の時でも安心して依頼することができます。保険料の問題だけでなく、ロードサービスが充実しているかも、契約更新の際にチェックしておくと良いでしょう。
まとめ
車が脱輪した場合、まずは、自力で脱出することができないか、状況を確認してみましょう。タイヤを側溝に当てることができるなら、自力でも脱出が可能な確率が高いです。
ジャッキやロープを使って脱出させることもできますが、危険が伴うケースもありますので、ロードサービスに依頼するのが確実でしょう。その際には、保険会社のロードサービスを利用することができないか、保険内容を確認してみるのがオススメです。それでも駄目であれば、JAFに依頼して車を引き上げてもらいましょう。