車のローンを無理なく返済するためのポイントと注意点

自動車の困り事

車は数十万円から数百万円かかる高価な買い物ですが、「ローン」を組めばまとまったお金が手元になくてもすぐに購入できます。

その代わり少しずつ返済しなければならず、無計画では生活を圧迫しかねません。無理のない車のローンの組み方を紹介します。

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車のローンを利用する際の流れ

借入額と頭金を決めよう

まずは毎月の収入から支出を引いた余裕資金がどれくらいあるか確認します。頭の中で考えるのではなく紙に書き出してみましょう。収入は税金や社会保険などが引かれた後の手取り額です。もし貯金もしたいのであれば、それも引いておきます。

仮に毎月20万円の手取り収入があって、支出が13万円、貯金に回すのが2万円であれば、残りは5万円です。けれども、すべてを返済に充てることはできません。車は購入後も維持費が発生するからです。毎月のガソリン代や任意保険料、駐車場代、年に1回の自動車税や2年に1回の車検代などがかかります。

維持費が1年で12万円かかるとしたら先ほどの5万円から1万円を引いて残った4万円が毎月返済できる最大の金額です。ローンの返済はぎりぎりに設定するよりも多少余裕を持たせたいので3万円とします。

次に毎月の返済額と金利、返済期間から借入額を決定します。インターネット上にはカシオ計算機が提供する「keisan」をはじめ、ローンの計算ツールが多数公開されていますから計算は簡単です。銀行のマイカーローンを利用するとして金利は年3%、返済期間が3年(36回払い)とすれば、借入可能額は約103万円になります。

欲しい車が諸経費を含めて200万円なら、97万円の頭金を用意しなければいけません。年2回10万円のボーナス払いを併用すれば借入可能額は約160万円になるので、頭金は40万円で済みます。

予算が足りない場合は他の支出を削れないか確認しましょう。特にスマートフォンなどの通信費やスポーツクラブなどの会費、生命保険料のような固定費は一度削ると効果が絶大です。また飲みに行く回数を減らしたり、コンビニよりもスーパーを利用したりするなど生活を見直してみましょう。

ローンの審査を受けてみよう

車を購入するときは、銀行かディーラー、消費者金融などでローンを組みますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
銀行・金利が低い・審査が厳しい
・申込時は窓口に出向かなければいけない
ディーラー・手続きが簡単・完済するまで自分名義にできない
・契約前の審査ができない
消費者金融・すぐに融資してくれる・金利が高い

金利は2018年4月の時点で銀行が3%前後、ディーラーが6%前後、消費者金融が15~18%です。当然、金利が低いほど利息は少なくなります。まずは銀行に申し込んで審査に落ちたらディーラーローンを利用するのが望ましいでしょう。消費者金融は金利の高さを考えると現実的ではありません。

銀行のローンで最もネックになるのが審査です。年収や職業、雇用形態、勤続年数などがチェックされます。ローンを組める目安は年収の20~25%が多く、30%以上になると厳しいでしょう。

ここで気をつけたいのは他の借金の存在です。その残額を引かれた分しか車のローンを組めなくなります。残額によっては、審査に落ちてしまうかもしれません。できれば車のローンを組む前に借金を整理しておきたいものです。

たとえ借金が無くても、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠があると、その分の借金を抱えるリスクがあるとみなされて、やはり審査に落ちてしまいます。使わないカードローンは解約し、不要なキャッシング枠はゼロにしましょう。

もちろん過去に延滞していると車のローンを組める見込みはありません。カードローンやクレジットカードだけでなく、スマートフォンの端末代金も延滞すると信用情報に記録されてしまいます。その期間は最長5年です。こうした信用情報はJICCCICなどに開示請求すれば自分で確認できます。

中古車でローンを組むときの注意点

中古車は新車に比べると故障する可能性が高く、長期の保証もありません。また定期点検や車検では部品の交換で思わぬ費用が発生する場合もあります。年数が経った車は自動車重量税が高めです。

新車と同じ感覚でローンを組んでしまうと大きな負担になるかもしれません。維持費を多く見込んだり、毎月の返済額を多少増やしても頭金を減らしたりするなどして、手持ちの資金を温存するのが無難です。

車のローンを組みたい!平均的な返済期間ってどれくらい?

車のローンの平均的な返済期間は3~5年程度です。回数にすると36~60回払いになります。もちろん長期間かけて返済するのであればディーラーで6~7年(72~84回)、銀行で最長10年(120回)のローンを組むのは可能です。

短期間でローンを組むと総支払額は少なくなりますが、毎月の返済が負担になります。長期間でローンを組むと毎月の返済は楽ですが、総支払額は多くなります。どちらが良いかは一概にいえません。無理なく返済できるのが何よりも大事だからです。毎月の所得が少なければ後者にメリットを感じるでしょう。

ただし車は消耗品です。ライフスタイルの変化によって買い替えなければいけない場合もあります。新車は3回目の車検を迎える7年後、中古車であれば自動車重量税が上がる新車新規登録から13年後が買い替えの目安です。

買い替えたいときにローンが残っていると、車を手放した後も払い続けなければいけませんし、そもそもディーラーローンは完済しないと車を手放せません。そう考えると長期間ローンに縛られるのは不便です。やはり3~5年程度でローンを組み、買い替えたいときには完済しているのが理想でしょう。

車のローンっていくらくらい払うものなの?月額の相場

インターネット上のアンケートや口コミを見ると、車のローンの利用者が毎月返済している金額は1~3万円が相場です。もちろん車種によって車両価格が異なるので、軽自動車なら1~2万円が多く、普通自動車は2万円以上になります。400万円以上するSUVや高級車になると5万円前後です。

先述のとおり、ローンの月額は手取り収入から支出や貯金、車の維持費を引いて、さらに余裕を持たせた金額が理論上無理なく返済できます。実際の利用者も頭金やボーナス払いを多くしたり、返済期間を長くしたりして月額を抑えているようです。あくまでも目安ですから、自分に合った返済額を設定しましょう。

車のローンを組む時の注意点

長期にわたってシミュレーションする

車のローンの返済期間は数年単位に及びます。たとえ無理のない返済計画を立てていたとしても、思わぬ事態が発生して貯金を切り崩さなければいけなかったり、車を手放さなければいけなくなったりするかもしれません。例えば車であれば事故や故障が考えられますし、病気などで収入が一時的に減少するかもしれません。

できれば予算を組む際に返済期間に相当する「キャッシュフロー表」を作成してシミュレーションしてみましょう。キャッシュフロー表とは収入と支出に加えて、結婚や子育て、旅行などのライフプランを書きこんでお金の流れを視覚化したものです。3年でローンを組むなら36ヶ月分のキャッシュフロー表を作成します。

その間に一度でも赤字になったら無理がある証拠です。頭金を多くするなど返済計画を見直しましょう。さらに思わぬ事態が発生したときの対処法も決めておけば、完済できずに車を手放す事態は免れますし、ライフイベントに伴う出費にも余裕を持って対応できます。

金利の違いを甘くみない

先述のとおり同じ車のローンでも借入先によって金利は異なります。金利が高ければ利息も高くなり総返済額は多くなります。特に車のローンの借入は高額ですから金利の影響は思った以上に大きいものです。

例えば100万円を36回払い(3年)と84回払い(7年)で借り入れた場合を銀行、ディーラー、消費者金融ごとに比較してみましょう。返済方式は「元利均等払い(毎月の支払額から利息を優先的に支払い、残った分で元本を返済する方法)」です。

36回払いの場合

銀行(年利3%)29,081円1,046,904円

毎月の返済額総返済額
ディーラー(年利7%)30,877円1,111,553円
消費者金融(年利18%)36,152円1,301,468円

84回払いの場合

毎月の返済額総返済額
銀行(年利3%)13,213円1,109,872円
ディーラー(年利7%)15,092円1,267,751円
消費者金融(年利18%)21,017円1,765,478円

毎月の返済額だけで見るとそんなに違いはないように思えますが、総返済額では36回払いの場合、銀行とディーラーでは64,649円、ディーラーと消費者金融では189,915円もの差があります。84回払いではそれぞれ157,879円と497,727円です。

つまり金利が高いほど、返済回数が多い(借入期間が長い)ほど負担は大きくなります。たかが1%と甘く見てはいけません。

ローンの「種類」にも気をつける

近年ディーラーでは「残価設定型ローン」といって、従来とは異なるローンを提供しています。これはあらかじめ数年後に下取りしてもらう前提のローンで、借入額は車両価格から想定される下取り分を引いた額で済みます。そのため普通にローンを組むよりも総支払額を抑えられるのがメリットです。

けれども残価設定型ローンにはいくつかの注意点があります。ローンを完済したら車を返さなければならず、引き続き乗り続けるのであれば残価の分も支払わなければいけません。その場合、普通にローンを組むよりも総支払額は多くなります。

他にも所有権はずっとディーラーに残ったままで、改造ができなかったり、年間走行距離の上限が決められていたりするなどの制約があります。万が一、事故を起こして下取りや返却できなくなったら引き取って残価を支払い続けなければいけません。

確かに車の買い替えサイクルを考えると、残価設定型ローンは理に適っています。ただし、それ以外の利用方法を考えているとデメリットになります。ディーラーで新車を購入するときは残価設定型ローンを優先的に提案されやすいので、普通のローンと間違えないように気をつけましょう。

まとめ

ローンを組むときは毎月の余裕資金から頭金と借入額を決めると、無理なく返済しやすくなります。借入先はできるだけ金利にこだわりたいものです。

金利が低くなるほど利息や総返済額は少なくなります。最近は残価設定型などローンの種類が増えているので、どれが自分に最適なのかしっかり見極めましょう。

もし、車の買い替えを伴うローン購入の場合は、今ある車は買い取ってもらうと頭金になってローンの負担を抑える事ができます。

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