排気量が大きい車のメリットとデメリットは?誰におすすめ?

排気量が大きい車 自動車の困り事

日本では660ccの軽自動車や1,500cc以下のコンパクトカーなど、排気量の小さい車が人気です。一方で2,000ccを超える、排気量が大きい車も根強い人気があります。どのような魅力があるのでしょうか。

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「排気量が大きい」ってどんな車?

車のエンジン内部にはシリンダーがあり、ピストンが上がるとガソリンと空気の混合気が圧縮され、点火して爆発すると、今度は下がって発生した動力を車輪に伝えます。「排気量」とは、このピストンが上下する範囲の体積です。シリンダーの内径にピストンが上下に動く長さを掛け合わせて計算されます。シリンダーが複数あればその倍です。

排気量が大きいほど、一度に発生する動力も大きくなります。発進がスムーズで、坂道を上るのも余裕です。スピードを出せるという強みもあります。その代わり、スピードが出ても耐えられるだけの頑丈な車体やブレーキ性能が必要です。どうしても、排気量が大きい車は車両本体価格が高くなります。

日本で販売されている乗用車で、一番排気量が大きいのはレクサスの「LX570」です (2018年11月現在)。V型8気筒エンジンを搭載しており、排気量は5,663ccもあります。8人乗りのSUVであり、燃費はJC08モードで6.5km/ℓ、メーカー小売希望価格は11,150,000円(税込)です。

日本では他にもクラウンやマークX、センチュリーなど、排気量が3,000ccを超える車がラインアップされていますが、すべての車種の中では少数派です。一方、アメリカではキャデラックやシボレー、イギリスならベントレーやロールスロイスに6,000cc超のモデルがあるほど、排気量の大きい車が数多く存在します。

ヨーロッパにも排気量の大きい車はありますが、日本と同じく少数派で、スポーツカーやショーファーカー(お抱え運転手が運転する車)くらいです。これは車に対する考え方の違いが大きく影響しています。

排気量の大きい車に乗るメリットは?

排気量が大きい車は一度に発生する動力を大きくできるため、馬力があるのがメリットです。アクセルを踏み込んでエンジンの回転を上げなくても、スムーズに加速します。高速道路で合流するのも簡単です。坂道を上るときや重い荷物を積んでいても平気ですし、高性能のエアコンを搭載しても、それほど影響を受けません。

アメリカでは遠く離れた都市間を車で移動するのが当たり前です。その距離は1,000km以上に及ぶ場合があります。もし排気量の小さい車で移動しようとすると、スピードを出すたびにエンジンが高回転になり、車が振動したり騒音が大きくなったりするでしょう。とても長時間の運転には耐えられません。だから排気量の大きい車が好まれます。

ショーファーカーも、車内で快適に過ごせるようにするのが一番の目的です。加速に余裕があれば車内が静かになるだけでなく、ハンドルやブレーキのコントロールに専念できる余裕が生まれます。車内を広くできるのも排気量の大きい車ならではです。

もちろん、本来の目的であるスピードやバワーを楽しむという使い方もできます。アクセルの踏み込みと一体化したエンジンの回転とドライブフィールは、運転する楽しさを堪能できるでしょう。

排気量の大きい車に乗るデメリットは?燃費が悪い?

排気量の大きい車は、その仕組み上ガソリンを多く消費します。3,000ccを超えると、燃費は軒並み10km/ℓ以下です。また、排気量の大きさを実現するためにエンジンは大きくなり、その動力に耐えられるだけの頑丈な車体や性能の良いブレーキも必要になります。結果として車両本体価格が高くなり、3,000cc超えなら最低でも400万円近くからです。

もう1つ、日本では排気量が大きい車ほど税金が高くなります。例えば先ほどのレクサスLX570と軽自動車を比較すると、その差は歴然です(2018年11月現在)。

JAFメディアワークス「最新国産&輸入車購入ガイド2018」より

自動車税(1年)自動車重量税(2年)
軽自動車10,800円6,600円
LX570(5,663cc、2,730kg)88,800円49,200円

つまり、排気量の大きい車は購入費も維持費も高くつくのがデメリットです。

ただし燃費については、排気量の小さい車でも、エンジンの回転を上げる走り方ばかりすると悪くなります。スピードを出したり、坂道を上り続けたり、大人数や荷物を乗せたりするなどです。そのような条件であれば、排気量の大きい車が有利な場合もあります。

排気量の大きい車をおすすめしたいドライバーは?

排気量の大きい車をおすすめしたいのは、長距離の移動や高速道路を利用する機会が多いドライバーです。運転が楽ですし、疲れにくくなります。大人数で乗車したり、荷物を積み込む使い方にも向いています。最低でも2,000cc前後あると、排気量の大きい車の良さを実感できるでしょう。

逆に短距離の通勤や街乗り限定で、乗るのも1人かせいぜい2人であれば、燃費が悪い上に場所も取るので不向きです。軽自動車やコンパクトカーで十分間に合いますし、維持費も抑えられます。

日本では需要が少ない?

狭い道路が多く、渋滞に見舞われやすい日本では、なかなか排気量の大きい車の良さを発揮できません。たとえ200km/hの速度を余裕で出せても、公道では100km/hが上限です(2019年6月現在。試験的に制限速度が110km/hになっている区間もあります)。

そのため中古車市場においても人気はなく、レクサスの車やクラウンなど一部を除いて、リセールバリューはそれほどありません。逆に考えると、新品では車両本体価格が高くても、中古ならお得に購入できるわけです。

さすがに、元々の車両本体価格が安い軽自動車やコンパクトカーの中古車と対抗するのは難しいかもしれません。けれども2,500ccと3,500ccクラスなら、維持費を含めても中古車のほうが安くなる場合があります。それでいて乗り心地は上回るのですから、価格差以上に満足できるはずです。

中古車がオススメな理由

先述のとおり、排気量の大きい車は頑丈に作られているので、中古でも状態が良いのが多く、購入後も長く乗り続けられます。乗り換え頻度が少なくなる分だけ、経済性はもっと良くなりそうです。

排気量の大きい車に乗り換えるなら、不要な車を売却すると購入資金に充てられます。年式が新しくて走行距離が短い車であれば、下取りや買取での高値を期待できますが、そうでなければ廃車買取のほうがお得になるでしょう。

カーネクストでは、どんな車でも0円以上の買取を保証しております。排気量の大きい車はもちろん、事故車や不動車も対象です。全国どこでも査定料やレッカー代、廃車の手続きを代行する費用はかかりません。排気量の大きい車の処分にお困りの際は、ぜひともご相談ください。

まとめ

排気量の大きい車は、常に余裕を持って快適に運転できるのがメリットです。

一方で購入から維持まで、とにかくお金がかかるというデメリットがあります。車を運転する時間や距離が長く、人や荷物をたくさん乗せるドライバーには排気量の大きい車がおすすめです。

中古であれば、排気量が大きいモデルのほうが安く購入できる場合があります。

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