現在普通車に乗っている人の中には、軽自動車への買い換えを検討している人もいるでしょう。車を持っていると維持費がかなりかかりますが、軽自動車なら普通車よりも維持費を抑えられそうです。
しかし、軽自動車に乗り換えることで、不都合が生じる場合もあります。用途によっては軽自動車への乗り換えはおすすめできない場合も多いです。ここでは軽自動車のデメリットについて解説していきます。
規格上の制限によるデメリット
軽自動車は小さな車が多いですが、法律上大きさに制限があります。前から後ろまでの長さは3400ミリで、左右の幅は1480ミリ、高さは2000ミリまでです。また、排気量に関しても660ccまでと制限されています。軽自動車として扱われるためには、これらの規格に合致しなければなりません。
規格上の制限から、軽自動車はどうしても車体が小さくなってしまいます。そのため、車内も狭いのが大きなデメリットです。乗車定員も大人4人までで、2人くらいで乗るのが丁度いいくらいでしょう。
乗車定員に関しては、12歳未満の子どもなら3人で大人2人と同様に扱われるため、大人2人と子ども3人乗ることも可能です。しかし、車種によっては定員目一杯になると、かなり狭く感じてしまいます。特に荷物を積みたい時などは、定員目一杯だと厳しいでしょう。
排気量が660ccまでというのもネックになります。排気量が少ないということはパワーが弱いことを意味し、加速がスムーズにいきません。普段はあまり実感しないかもしれませんが、高速道路を走行する時などに、パワー不足と感じる人が多いです。坂道を上るときにも、アクセルペダルを強く踏み込まなければならないでしょう。高速道路も坂道も、排気量の多い車と軽自動車を運転して比べてみると、違いがはっきりと分かります。普通車を運転するのに慣れている人なら、軽自動車は運転していてあまり快適ではないと感じるかもしれません。
軽自動車は660ccまでという排気量制限から、車体もなるべく軽く作られています。そのため、あまり丈夫な作りではありません。普通車と比べて衝突安全性が低いのがデメリットと言えるでしょう。
軽自動車に乗っていて万が一事故に遭うと、普通車なら助かる場合でも助からないこともあります。大きな車と軽自動車が衝突してしまうと、軽自動車だけが派手に大破することも多いです。
車体が軽いために横風の影響を受けやすいデメリットもあります。特に高さのある軽自動車では風が当たる面積が大きいため、そのデメリットが顕著に感じられるでしょう。トンネルの出入口や高速道路などでは強い横風が吹くことが多く、車体が風の向きに流されることもあります。
車体が小さいことから、煽られやすいことも軽自動車のデメリットのうちの1つです。軽自動車を運転する際には、煽り運転の標的にされないように気をつけなければなりません。
本当に維持費が安いのか?
軽自動車は普通車と比べた場合のデメリットが多いですが、維持費が安く済むとよく聞くでしょう。都市部では車は贅沢品という見方が強く、維持費がかかって当たり前だと考えている人も少なくありません。一方で公共交通機関があまり充実していない地方では、生活の足として維持費の安い軽自動車を使っている人も多いです。
車の維持費は主に税金やガソリン代、自動車保険料等が挙げられます。税金に関しては、自動車税と軽自動車税を比べてみましょう。軽自動車税は新車登録から13年目までの車なら、年額10,800円です。これに対して、普通車の自動車税は排気量が最も小さい1,000cc未満の場合で、年額29,500円と3倍近くかかります。自動車税は排気量が多ければ多いほど高くなる仕組みで、29,500円で済むのは普通車の中でも小さな車ばかりです。大きな車だと排気量も多いため、自動車税はもっと高くなります。車検時に支払う自動車重量税も、軽自動車は軽いので安めです。そう考えると、軽自動車は税金の面でかなり維持費が安いと言えるでしょう。
自動車保険料も、軽自動車と普通車で差があります。保険会社やプランにもよりますが、主に車両保険で普通車よりも2割か3割程度安いです。年額で見ると数万円程度の差がつく場合もあります。
また、軽自動車だと高速道路料金が2割程度安くなる点もメリットのうちの1つです。たまに高速道路を利用したときに、少し得した気分になれるでしょう。
燃費に関しても、軽自動車は普通車よりもいいとされています。カタログ燃費を比べてみると、確かに軽自動車は燃費が良いようです。しかし、実燃費を比べてみると、必ずしも軽自動車の燃費が普通車に勝るとは限りません。軽自動車は排気量が660ccまでという制限があるため、パワー不足です。加速が悪いためカタログ燃費が良くても実燃費はあまり良くありません。運転の仕方による面も大きいです。
中古車があまり安くならないことも、軽自動車の特徴として挙げられます。中古として売却する際にはこれがメリットになりますが、中古車を購入する際には逆にデメリットになるでしょう。中古だと軽自動車の方が小さめの普通車よりも値段が高いことも多いです。
それでも、トータルで見れば軽自動車は十分維持費が安いと言えるでしょう。
使用環境によっては便利に使える
維持費を重視して軽自動車を選ぶか、多少維持費が高くついても利便性を重視して普通車を選ぶか迷う人は多いです。しかし、どちらが良いかどうかは使用環境によって異なります。
軽自動車のデメリットがあまり気にならないかどうかで、どちらが合っているかどうか決めるのがいいでしょう。
まず、大勢の人を乗せる機会が多ければ、軽自動車はあまり向いていません。家族が多い人は大きめの普通車の方が合っているでしょう。逆に1人か2人くらいでしか乗る機会がなければ、軽自動車のデメリットはさほど気にならないかもしれません。
また駐車スペースが狭い人も軽自動車の方が合っています。現在ぎりぎりのスペースに普通車を止めているのであれば、軽自動車に買い替えれば停めやすくなるでしょう。
普段近場でしか車を使わない人も軽自動車の方がいいかもしれません。長い距離を走行したり、遠方に出かけたりしなければ、パワー不足だという軽自動車のデメリットはあまり気にならないでしょう。
近場のスーパーで食料品や日用品の買い物をするくらいであれば、軽自動車の方が乗りやすいくらいです。車体が小さいので狭い道を通るときなどに楽でしょう。スーパーなどの駐車場には、軽自動車用のスペースもあります。混雑時でも駐車場で空いている場所を見つけやすいです。
軽自動車はパワー不足で衝突安全性が低いですが、近場でしか乗らない人にとってはメリットの方が多いかもしれません。軽自動車のデメリットがあまり気にならず、普通車から軽自動車に買い替えたいという人もいるでしょう。
その場合には、現在乗っている普通車を手放すことになります。が、年式が古かったり走行距離が長かったりすると中古車としての売却が難しく、廃車にすることになるでしょう。廃車手続きをディーラーに依頼すると、お金がかかってしまいます。
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まとめ
軽自動車はパワー不足や衝突安全性が低いなどのデメリットもありますが、維持費が安く小回りが利いて運転しやすいです。
近場を1人か2人で乗るくらいの用途なら、普通車よりも便利かもしれません。ただ、家族で乗るにはやはり大きめの普通車の方が合っているでしょう。