車を公道で走らせるために必要な車検ですが、うっかり車検満了日を過ぎてしまった場合どうすれば良いのか迷われる事でしょう。
車を日常的に利用される場合は車検切れを起こしてしまうと生活に支障をきたしますので、どうにかして車検を受ける必要がありますので、ここではその方法についてご紹介いたします。
また、車検満了日を過ぎた場合のリスクについても解説していきます。
車検満了日を過ぎても車検は受けられる?
まずは肝心な部分についてご紹介しておきましょう。
車検満了日を過ぎても車検を受けることが出来るかどうかという部分ですが、結論からいえばそういった状態であっても車検を受けることは可能です。
車検満了日を超えてから車検を受ける事に対して、特に罰則もありません。罰則があるのは、車検満了日を過ぎている車を公道で走行した場合です。
では、ここからはどのようにして車検切れの車に車検を受けさせる事が出来るのか、という点についてご紹介していきましょう。
当然、車検切れですので、自分で検査場まで運転していく事は出来ませんので、他の方法で車検を受ける必要があるのです。
整備工場に運ぶ
まず一つ目の方法としては、整備工場に運ぶという方法があります。
そのまま自走して整備工場まで運転する事は、上記でもご紹介の通り交通違反に該当しますので、代わりに車の足となる存在が必要になるのです。
そこで登場するのがレッカー車です。
レッカー車での移動あれば、車検切れの車で走っているわけではありませんので、不都合な事は何もないので、そのまま整備工場まで運んでもらい車検を受ける事が可能となります。
ただし、当然ながらレッカー車の手配に費用がかかるデメリットがありますので、基本的には車検満了日を過ぎない内に自走で車検を受けるのが望ましいです。
仮ナンバーを取得する
もう1つの方法は、仮ナンバーを取得する方法です。
仮ナンバーの制度は、車検切れ車両を整備工場などに運ぶ場合によく使われる制度で、使用用途を限定して運転を許可してもらう事が出来るものです。
見た目としては、白地に赤い色の斜線が入っているナンバープレートで、端から見ても目立ちますので、もしかすると車を運転している際に見かけた事がある人もいるでしょう。
この仮ナンバーを取得することで、レッカー移動をせずに自走で整備工場まで運転する事が可能となりますので、レッカー移動よりもコストを抑えることが可能となります。
有効期限
この仮ナンバーはあらかじめ有効期間が決まっているので、仮ナンバーをつけてずっと公道を走るなどということはできません。
整備工場やユーザー車検に限り、取得から数日間だけ走ることができるのです。
取得方法
仮ナンバーを取得する場合には、各市区町村の役所などに申請する必要があります。
申請方法の細かな方法は各市区町村によって微妙に異なる可能性がございますので、事前にホームページで確認されるか、電話窓口に電話して持参物などを確認するようにしましょう。
自賠責の加入は必要
仮ナンバーを取得する際には、自賠責保険に加入する必要があります。
この自賠責保険が厄介で、保険適用期間は基本的には車検のタイミングと連動していますので、車検切れ=自賠責切れもしくは車検切れ=自賠責切れ1ヶ月前となっている可能性も高いのです。
なので、もし自賠責も切れてしまっている場合は、事前に自賠責のみ更新を行う必要が出てくるのです。
車検満了日を過ぎた場合のリスク
車検満了日を過ぎてしまった場合には、さまざまなリスクがあります。違反点数が加算される、懲役や罰金刑などが課せられる、保険適用外になる場合があるなどです。
このようなことにならないためにも、しっかりと車検満了日を過ぎることがないように注意をして車の運転を行ってください。
それでは車検満了日を過ぎた場合のリスクについて、更に詳しく解説していきます。このリスクを知っていれば、車検満了日を過ぎた車を「運転したい」とは思わなくなるはずです。
違反点数が加算される
車検満了日を過ぎた車で公道を走る場合には、違反点数が加算されます。無保険運転と無車検運転ならそれぞれの違反点数が6点となりますので、合計12点もの加算となります。
無保険運転は自賠責保険の期間が過ぎていた場合のことです。
基本的に自賠責保険は、車検満了日よりも1カ月ほど長く加入しているケースが多いといわれていますが、期間が過ぎてしまった場合には違反となってしまいますので、忘れずに更新手続きをする必要があります。
車検満了日を過ぎている車を公道で運転する事を無車検運転と呼び、前歴の有無にもよりますが、前歴がなければ6点の加算で30日間の免停、12点の加算で90日間の免停になります。
間違ってもそのまま公道を走り続けることのないようにしてください。
懲役や罰金刑も
車検満了日を過ぎた車を公道で運転したという場合には、違反点数の加算だけでなく、悪質だと判断されれば懲役や罰金刑の対象になってしまう可能性もあります。必ず覚えておくようにしましょう。
具体的には、どのような懲役、罰金刑となるのでしょうか?
無車検運転:6カ月以下の懲役または、30万円未満の罰金。
無保険運転:1年以下の懲役または、50万円未満の罰金。
このような罰則を受けないようにするためには、車検満了日が過ぎた、ということがないように日頃から車検満了日を確認、把握しておくようにしてください。また、車検満了日までに車検を受けるほうが結果的にはコストもかからずに済みますよ。
保険適用について
車の運転において重要なのが保険で、万が一の事故の際などに役立ちます。中でも、自賠責保険の場合には車検満了日よりも長めに加入している場合が多いです。
保険適用期間であれば、車検が切れていても保険は適用されます。ですが、保険が切れてしまっている場合には、当然ですが保険を使うことができません。もし、このような無保険の状態で、運転をして事故を起こしてしまう、人をひいてしまうなどをすると非常に重い罪に問われます。
自分自身を守るためにも、また、他の人の身を危険にさらさないためにも、保険の適用期間・車検満了日を過ぎてしまわないように注意してください。この保険期間についてですが、自動車損害賠償責任保険証明書というものに、保険期間が記載されています。保険期間はご自身で必ず確認して把握するようにしましょう。
車検を受ける以外の選択肢は?
車検切れの車は車検を受けるために車を輸送する必要があり、手間と費用が掛かります。維持費が高くなる古い車や、使用頻度の低い車は、これを機に買い替えや手放しを検討してみるのもよいかもしれません。
車検切れの車も売却することは可能です。売るときは、公道を走ることができない不動車という扱いになるため、出張買取や無料引取のサービスがある車買取業者で売却しましょう。
古い車や過走行の車、長期放置した車などは廃車にするしかないかもしれません。しかし、たとえ中古車店では査定額が0円の車でも、カーネクストのような廃車買取業者なら買い取ることが出来ます。廃車買取業者は、車を解体してパーツとして活用する販路や海外へ輸出する販路を持っているため、国内の中古車として買い取る中古車店とは異なる視点で査定を行うからです。
車検切れによる査定額への影響などを詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
まとめ
車検満了日については、ステッカーや車検証などで確認ができます。
車検満了日を過ぎたまま、公道を走行すると違反点数が加算されてしまうだけではなく、悪質な場合には懲役や罰金などの重い処分も受けます。
車検満了日が過ぎた場合には、レッカー車や仮ナンバーを取得して整備工場に運び、車検を更新する方法があります。
しかし、古い車で車検満了日が過ぎてしまった場合には廃車を視野に入れる、ひとつのタイミングかもしれません。そのまま廃車にするということも考えてみてはいかがでしょうか。