ホンダは、2021年12月生産分を持ってオデッセイの生産を終了すると発表しました。
こちらでは、27年の歴史を終えようとしているホンダのオデッセイについて詳しく解説しています。4回のモデルチェンジを行ったオデッセイの歴代モデルの中で、最も廃車買取人気の高いグレードはどれか、オデッセイがなぜ廃車買取で高く売ることが出来るのかなど、今後オデッセイを廃車買取で売る予定がある方にとって気になるポイントを抑えて解説しています。
オデッセイを廃車買取で高く売るためのコツも公開していますので、廃車買取依頼をする前の参考にご覧ください。
オデッセイ(ホンダ)とはどんな車なのか
2021年12月の生産分をもってオデッセイの27年の歴史が終了することが発表されました。前もって12月生産分までの販売数に達した時点でオデッセイの販売は終了となりますので、カウントダウンはすでに始まっています。オデッセイの販売が終了することで、ホンダが日本国内市場で販売している上位クラスのミニバンのラインも終了することになり、オデッセイを代々乗り継いでいたユーザーからは後継車について悩んでいるという声が出ています。
ホンダを代表するミニバンであり、歴史あるオデッセイについて、まずは詳しく解説します。
オデッセイの歴史
オデッセイの初代モデル発売から、歴代モデルチェンジは4回行われました。また、ホンダの先進技術であるHondaSENSINGの搭載や、ハイブリッドモデルの追加など、その時代に合わせて進化していることがわかります。
- 1994年10月 初代オデッセイ発売
- 1999年12月 2代目へフルモデルチェンジ
- 2003年10月 3代目へフルモデルチェンジ
- 2008年10月 4代目へフルモデルチェンジ
- 2013年10月 5代目へフルモデルチェンジ
- 2015年01月 HondaSENSINGを搭載
- 2016年02月 ハイブリッドモデル追加
- 2021年12月 生産終了(同年6月15日に発表)
セダンのようなドライバーズミニバンとして登場
初代オデッセイは、ホンダにミニバンの生産ラインがなかった時に開発されたモデルのため、ベースにはアコードのプラットフォームが流用されています。そのため、ミニバンというよりもセダンに近い設計となっており、重心の位置もセダンに近い低床設計で操縦安定性が高く、低い車高ではあるものの低床だったため、室内の広さや高さも確保できている3列シートの乗用車となっていました。
オデッセイが発売された時、すでに販売されていたトヨタの【天才タマゴ】エスティマは、車高が高く、3列シートのスライドドアを持つ新型ミニバンとしてヒットしていました。
それに対して、オデッセイは車高が低く、スライドドアではなくヒンジドアであるといったセダンに近しい3列シートの車だったため、ヒットしているエスティマと競合しないミニバンということがプラスに働きヒットすることになります。
当時セダンが最も主流だったため、ミニバンへの乗り換えに戸惑うユーザーが多かったこともあり、抵抗なく乗り換えがしやすいこともオデッセイがヒットした要因となっています。
こうしてオデッセイはミニバンブームの火付け役の一台となったのです。
オデッセイ現行モデルの特徴
オデッセイの生産終了が発表され、代々乗り継いできたというユーザーのなかには生産終了までに最後のモデルとなる5代目オデッセイへの乗り換えを検討される方も多くいらっしゃるでしょう。
現行のオデッセイには、先代モデルまでとの違いがいくつかあります。
現行モデルの5代目オデッセイは、2020年11月にビッグマイナーチェンジを行いました。
その際に大きく変更された部分がエクステリアデザインの刷新です。フロントグリルデザインが大幅に変更され、ボンネット位置が高くなりヘッドライトが薄型になったことで力強い顔つきに変わりました。それまでのオデッセイのイメージというと、ボンネットの位置が低いことが特徴的でもあったため印象として大きく変わったように感じる方も多いでしょう。ただし、低床フロア設計はそのまま維持されています。また、今回のビッグマイナーチェンジに合わせて、アブソルートグレードにも福祉車両のサイドリフトアップ(または助手席リフトアップ)シートが設定できるようになりました。もともと2列目のステップ高が低く、小さなお子様や乗降にサポートが必要な方の乗車がしやすいことで好評だったこともあり、設定の追加によってアブソルートグレードの購入を検討する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
オデッセイの廃車買取人気グレードランキング
オデッセイを今後廃車買取で売る予定があるという方にとって気になる、高く廃車買取出来るオデッセイの人気グレードについて、こちらでランキング順にご紹介します。
現在の中古車市場での流通数も多く、発売されていた当時も人気の高かった3代目オデッセイRBシリーズの中から廃車買取市場における人気グレードをご紹介しますので、廃車買取前の参考にご覧ください。
第1位 アブソルート(ABSOLUTE)
アブソルートは、オデッセイの上級グレードになります。スポーツ性を高め運転性能に特化したグレードで、高トルクでハイパワーな走りが出来るように独自のエンジンのセッティングと、その走りを実現するための専用サスペンションを装備しています。また、アブソルートのスポーティな走りに合わせた外観となっていて、専用ホイールとエアロカスタムも装備としてついています。
海外では高トルクでパワーのある車が人気です。アブソルートグレードのオデッセイは、そのパワーと走行性能の高さから海外でも人気の車種となるため、買取時にプラス査定となっています。
また、3代目オデッセイは海外で人気の部品が製造ラインで使用されていますので、さらに買取査定でプラスになることがあります。
第2位 Lグレード
オデッセイのLグレードは、高級感のある上位クラスのグレードになります。インパネ周りやステアリングホイールが木目調コンビになっていたり、インテリアカラーがモーブで統一されるなど、内装も高級感のある仕様になっています。また、オデッセイの特徴の一つである3列目シートの床下格納時には、Lグレードのみ電動床下格納システムが搭載されていてユーザーの負担を軽減しています。
第3位 Mグレード
オデッセイのMグレードは標準グレードになります。Lグレードと比べるとシンプルな内装となり、シートの電動格納システムや、CDプレーヤー等はオプションを選択しなければもともとの設定には含まれません。
オデッセイの特徴の一つである3列目シートの床下格納は、手動であれば可能です。後席を格納し、収納部分スペースを広くとることが出来るため、必要な装備はそろっていることから商用としての利用や営業車として、中古車市場でMグレードは人気があります。
オデッセイが高く廃車買取出来る3つの理由
オデッセイは初代発売から27年が経過しており、廃車されるの中には年数が10年、15年、20年とたっている車も少なくありません。オデッセイは、低年式車や多走行車であっても、実は廃車買取時に高く買取出来る車種の一つです。
なぜオデッセイの廃車買取査定は、低年式車や多走行車でも高く買取出来ているのでしょうか。それには3つの理由があります。
他社競合がないミニバン
オデッセイは、高級感のある上級クラスのミニバンでありながら、全高が低く低床フロア設計となっているため、操縦安定性が高く走行性能も高いミニバンです。特に走行性能を高めたアブソルートグレードに関しては、エアロなどのカスタムが好きなドライバーからも人気の車種となっており、初代からオデッセイを乗り継いできたというユーザーも少なくありません。初代モデルや3代目モデルを長くワンオーナーで乗り継いでいるというユーザーもいるため、修理用部品などの需要も高い車です。廃車買取では、動かない車や故障車などであっても部品需要があれば買取をすることが出来ます。他社競合がない車でユーザーがついているオデッセイだからこそ、部品需要を活かした買取をすることが出来ています。
海外で人気のオデッセイの部品
低年式車のオデッセイが買取がつく理由の一つに、海外輸出部品としての人気が高いことが要因の一つとしてあります。そのため、低年式車や多走行車だけでなく、例えば事故車や故障車で放置したままにしていた完全不動のオデッセイであっても、部品価値があるために買取をつけることが出来るのです。
ただし、不動車の廃車買取の場合は業者によっては車の移動にかかるレッカー費用がかかってしまうところもあります。レッカー費用によって、買取価格が下がってしまうこともありますので、不動車の廃車買取を依頼する際は、慎重な見積もりをとることがポイントです。
低年式オデッセイは商用にも人気
中古車市場において、商用車としてミニバンは人気があるボディタイプです。
ハイエースやキャラバンなどといったバンタイプの商用車はもちろん人気が高いのですが、人気が高いために販売価格も高くなっています。また、一時期ハイエースの購入が出来なかったこともあるように、商用バンは在庫自体も豊富でない場合があります。
商用目的の営業車として、積載力もあり乗車定員も多い車を探しているという要望に応えることが出来るとして、実は人気の高い車がミニバンなのです。特にオデッセイは、3列目シートの床下格納が出来るということで、荷物を積み込んでの営業や社内での送迎用としても用途にあわせて使用しやすくなっています。
廃車前提の低年式のオデッセイが、商用車として中古車買取対象になる場合もあります。中古車買取対象となれば、廃車買取よりも高い買取価格がつきやすく、プラス査定が見込めるでしょう。
オデッセイを高く売るためのコツ
オデッセイを廃車買取に売りに出す場合、出来るだけ高く売るために抑えておきたいポイントをいくつかご紹介します。
ベストな廃車買取時期に見積もりを依頼する
廃車買取でオデッセイを売りに出す予定があり、不要になった車や車検がそろそろ切れるため手放そうとされているのであれば、出来るだけ査定がマイナスにならない時期を狙って廃車買取見積もりをとることをおすすめします。おすすめの廃車需要が高くなる時期というと、年末前の10月から12月上旬です。オデッセイは海外輸出対象で人気の車種です。海外輸出販路をもつ業者は年始から輸出が停まってしまうため、12月下旬以降買取価格が下がる傾向にあります。そのため、それよりも前の時期に廃車買取査定を受けることをおすすめします。
オデッセイの廃車買取相場をチェックしておく
オデッセイの廃車買取で売却を考えているという方は、もともとの買取相場を知らずに売却をすると、相場がわからないため安い価格で売却してしまう可能性があります。
まだ手放そうか悩んでいて、見積もりをとるまではいかないという方は、カーネクストのこれまでのオデッセイの廃車買取事例をまとめていますので、参考にご覧ください。
まとめ
ホンダのオデッセイは、全高が低く低床フロア設計で抜群の操縦安定性があり、他社にないミニバンとして人気の車です。生産終了は決まってしまっていますが、今後も中古車需要や廃車買取需要がある車ですので、売却を考えているという方はこちらの記事を参考にしていただければ幸いです。