限定解除って何?解除方法とメリット・デメリットを知ろう

自動車の基礎知識

皆さんは、免許証の「限定解除」について詳しくご存知でしょうか?なんとなくは知っているけど、具体的にどういうことであり、どういった方法で解除するのか知らないという人も少なくありません。

そこで、今回は免許証の限定解除のメリットや方法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

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限定解除とは?

まずは、限定解除とは何なのかについて解説ていきます。

限定解除は免許変更の審査のこと

運転免許における「限定解除」とは、「限定条件がつけられている免許」を「限定条件のない免許」に変更するための審査のことをいいます。免許証に「○◯車に限る」と記載されていれば、それが限定条件であり、その限定条件に合致した種類の車しか運転してはいけません。

例えば「AT限定」なのにマニュアル車を運転するなど、限定条件に違反すると加点されてしまいます。

「審査」とはいいましたが、そこまで堅苦しかったり難しいことはありません。免許を保有しているということは運転の基礎は知っているため、今まで免許を取ったことのない人が1から新たな免許を取得するよりは手軽だといえます。

限定解除の対象となる免許

限定解除の対象となる免許は、以下の限定条件が付されています。

  • AT(オートマチック)限定免許(自動車、二輪車)
  • 中型自動車免許8t限定
  • 準中型自動車免許5t限定
  • 普通自動二輪車免許小型限定
  • 大型特殊自動車免許カタピラ車限定又は農耕車限定
  • 大型自動車免許自衛隊車両限定

限定解除されたら、免許証の裏に「解除」の印が押されます。この記事では、「AT限定を解除するケース」について解説を進めていきます。

AT限定解除をするための方法その1-教習所に通う

AT限定解除するための方法は、大きく分けて2つあります。

  • 教習所に通う
  • 試験のみ受ける

まずは「教習所に通う」でAT限定解除する方法について解説します。

教習所に通ってAT限定解除する

AT限定解除のために、教習所に通って最低4時間の講習を受けます。費用は教習所ごとに異なりますが、相場で4〜8万円ほどかかると考えてください。講習の完了まで3〜5日間かかるのが一般的です。

限定解除する方法としては、後述の方法よりもこちらの方が一般的な方法だといえます。教習所で最低4時間の講習を受けて、審査に合格すれば卒業となり、学科教習はありません。

AT限定解除の料金は、受講する教習所によって異なります。保証内容なども確認して、いくつかの教習所に問い合わせして比較することをオススメします。なお、教習時間は最低4時間なのですが、「補習」などの問題があった場合には追加料金が必要になりますので注意してください。

「道路交通法」の規定により、技能教習は原則として1日2時間まで(条件つきで3時間まで)と定められています。AT限定解除をするためには最低4時間の技能講習と審査が必要なので、1日2時間の講習×2日間+審査で1日と計算すると、最低3日で限定解除のための講習を卒業できる計算になります。

なお、これらはあくまでも「一般的な」ケースです。講習に何か問題があれば費用や日数、必要な手続きが変わることになるでしょう。

教習所に通うメリットとデメリット

教習所に通うことでAT限定解除する方法のメリットおよびデメリットは以下のとおりです。

  • メリット:クラッチ操作をきちんと覚えられる、安心して試験に挑める
  • デメリット:時間とお金がかかる
  • 結論:操作を身につけたい方、確実に合格したい方は教習所がオススメ

クラッチ操作をきちんと覚えられる、安心して試験に挑める

教習所に通うことのメリットは「クラッチ操作をきちんと覚えられる」ことです。AT限定解除の実技講習は、免許はすでに持っているので「シフト」と「クラッチ操作」に特化したものになります(通常の運転技能は保有していることが前提)。

これらの操作は知識だけならネットからでも得られますが、実際に操作する際には知識なんてほとんど役に立たないものです。実地での技能習得以上に、シフトとクラッチを学べる方法はないのです。

時間とお金がかかる

デメリットとしては「時間とお金がかかる」ことです。後述する方法は文字通り試験に合格すればOKなので、お金も手間も最小限で済みます。しかし教習所に通うと、数日の時間と数万円のお金を支払わなければなりません。

もちろん、それに見合うだけの技能と知識は身につけられると思いますが、ネックなのは結果次第で余計な手間とお金が必要だという点でしょう。

操作を身につけたい方、確実に合格したい方は教習所がオススメ

結論付けるとすれば、教習所でAT限定解除する方法はクラッチ操作を身に着けて、確実にAT限定解除審査に合格したい人向けであるということです。

そこには費用と手間の面でデメリットがあることは間違いありませんが、それ以上に教習のメリットが大きいと感じるのであれば問題ありません。

AT限定解除をするための方法その2-試験のみを受ける

2つ目の方法は「試験のみ受ける」方法です。

試験のみでAT限定解除する

運転免許センターに行って、限定解除審査だけを受けてAT限定解除することもできます。受験料は1,400円、試験車使用料として1,450円を支払います。なお、警察官が採点を行うという特徴もあります。

試験のみ受けるメリットとデメリット

試験のみ受けてAT限定解除するメリットおよびデメリットは以下のとおりです。

  • メリット:教習所に通うより安く済む、最短1日で限定解除できる
  • デメリット:採点が厳しい、落ちたら何回もお金を払って受けることに
  • 結論:どうしても安く済ませたい、運転に自信がある方は試験のみでも可

教習所に通うより安く済む、最短1日で限定解除できる

試験のみ受ける方法の最大のメリットは「教習所に通うよりも安く済む」ことでしょう。教習所に通う場合には数万円の費用がかかり、決して安いとはいえません。しかし試験のみ受ける場合だと合計で3,000円以下で済みますので、10分の1以下の費用負担で限定解除することができます。

また「最短1日で限定解除できる」という点もメリットです。教習所の場合は道路交通法の規定の関係上、最低でも3日は限定解除までに費やさなければなりません。

試験のみ受ける場合だと試験を受けて、合格したその日のうちに限定解除することが可能なのです。仕事やプライベートの都合でどうしても速やかに限定解除したいのであれば、この方法がいいでしょう。

採点が厳しい、落ちたら何回もお金を払って受けることに

しかし、一般的な限定解除の方法は教習所に通う方です。つまり、試験のみ受ける方法には大きなデメリットがあるということです。それは「採点が厳しい」ということ。

試験のみ受けてAT限定解除する場合、その試験の採点基準はかなり厳しいとされています。運転に自信のある人でも、何回も試験を受けないと合格できないとさえいわれているのです。1日で、しかも安く済ませられるのはあくまでも「一発で合格した場合」のみ。

何回でも試験は受けられますが、その都度費用と手間がかかります。仮に10回以上不合格になった場合、教習所に通う場合と比較して費用はほぼ同額で、日数は数倍かかる計算になります。

どうしても安く済ませたい、運転に自信がある方は試験のみでも可

結論を述べると、試験のみ受けて限定解除する方法はあまりオススメできません。どうしても安く済ませたい人にとって魅力的ではあるのですが、あくまでも運転に自信があることと、できれば過去にマニュアル車の運転経験があることが望ましいです。そうでない人は、しっかりと教習所に通って限定解除してください。

自動車運転免許のAT限定解除についてよくあるご質問

自動車運転免許のAT限定解除に関して、よくいただくご質問にお答えします!

Q.自動車運転免許の限定解除とは何?

A.限定解除とは、免許変更の審査のことです。普通車AT限定免許を所持する人が、AT限定を解除する審査を受けて合格すると、MT車の運転ができるようになります。限定解除審査を受けて合格すると、運転免許証の裏に解除の印が押されます。

Q.AT限定解除はどうすればできる?

A.運転免許のAT限定の解除は、教習所に通って技能教習を4時限受けて、教習所で修了し技能審査合格証明書を受け取ったら書類審査を受けることが出来ます。もしくは、直接運転免許試験場に行き、技能審査を受けて合格するとAT限定解除が出来ます。

Q.AT限定解除にかかる費用はいくら?

A.自動車運転教習所でAT限定解除の教習を受ける場合、教習所によって教習料金は異なりますが、およそ4万~8万円程度です。直接、運転免許試験場の技能審査を受けて限定解除する場合は、審査手数料1,400円と貸車料1,450円かかりますので、合計2,850円が費用となります。

まとめ

限定解除することでメリットがありますが、その方法は教習所と試験のみで性質が大きく異なります。一般的には教習所に通う方法で限定解除するのが最も確実ですが、過去にマニュアル車の運転経験があるのであれば試験だけでも合格するかもしれません。

あまり自信がないという方は無理をせずに、教習所に通って確実な方法で限定解除をしましょう。限定解除する場合は、自身の状況や能力に合った試験を受けることが肝心です。

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