ドライブをサポートしてくれるカーナビは進化が早く、新しい機種ほど昔と比較して性能やコストパフォーマンスが良くなります。
もし新たなカーナビを購入するとしたら、どのような基準で選べばいいのでしょうか。最近の傾向をご紹介します。
設置?記録?サイズ?カーナビを選ぶ基準は?
カーナビは高機能になるほど価格も高めです。安価なカーナビは必要最低限の機能しか盛り込まれていなかったり、ディスプレイのサイズが小さかったりするなど、何らかの物足りなさがあります。
自分の優先したい機能を重視する選び方をすれば、最適な機種は絞られてくる筈です。まずは、それぞれの機能を比較してみましょう。
カーナビの設置方法は一体型(2DIN)とインダッシュ(1DIN)、オンダッシュ、ポータブルの4種類があります。
DINというのはドイツの工業規格で、1DINは縦5cm横18cmです。2DINだと縦が2倍(10cm)になります。かつてはカーオーディオ用に1DINのスペースしかありませんでしたが、最近の車はカーナビを設置できるように2DINのスペースが確保されているのが主流です。
一体型はダッシュボードの中に取り付けるタイプで、本体がディスプレイの後ろにあるのが特徴です。ディスプレイがエアコンの吹き出し口や他のスイッチを遮らず、配線も裏側に隠せます。
インダッシュ型はダッシュボードに1DINしかスペースが無い車に設置できるタイプです。ディスプレイだけを取り付け、本体は別の場所に設置します。オンダッシュ型も同じく本体が別の場所にあり、ディスプレイだけがダッシュボードの上にあるタイプです。
ポータブル型は本体がディスプレイと一体化しており、コンパクトなので取り外したり、持ち運びができたり、自転車でも使えたりするなど利便性に優れています。設置場所を選ばず、価格が安いのもメリットです。
最近では一体型とポータブル型が主流で、他の設置方法は少数派になりつつあります。
どちらかといえば一体型がハイエンドモデルやスタンダードモデルで、ポータブル型がエントリーモデルという位置づけです。
続いては地図データを記録する方法です。カーナビが出始めの頃はCDやDVDなどのディスクでしたが、強い振動が加わると読み込みできないのが難点でした。その後、ハードディスクを経て、SDカードやSSDといったフラッシュメモリが登場し、振動の問題が解決されるだけでなく、書き込みもできるようになっています。マップの更新も簡単になりました。
SDカードとSSDでは後者のほうが圧倒的に読み書きするスピードが速く、価格も高めです。カーナビの中でもハイエンドモデルに採用されています。前者はエントリーモデルやスタンダードモデルが中心です。
ディスプレイは7インチを基本に、最近では大型ディスプレイのカーナビも増えています。一体型にできるのは8インチまでが限度で、それ以上はディスプレイが外側にフローティングしたり、車種別に対応したりする形式です。逆にポータブル型では4.3インチまでディスプレイが小さくなっているものがあり、価格も1万円以下とお手頃になっています。
オーディオ面の充実も見逃せません。CDだけでなく、USBメモリに保管した音楽を聴けたり、高品質なハイレゾ音源に対応していたりするカーナビもあります。ヴィジュアル面ではDVDに加えて、ブルーレイも再生できる機種が増えてきました。
他にもBluetoothを搭載していれば、スマートフォンとの連動が簡単ですし、音声認識できれば運転中も声だけで操作できます。「VICS WIDE」対応だとリアルタイムで交通規制や渋滞情報の入手が可能です。ドライブレコーダーと接続すればカーナビ上で操作したり、地図と紐づけたりすることもできるようになります。
最新の機能を先取りしたいのであれば、各メーカーの新機種が出揃う夏から秋にかけてが狙い目です。
最近ではスマートフォンでも道案内できるアプリがあり、カーナビの代わりに利用しているドライバーもいます。スマートフォンを固定できたり、Android OSを搭載したりするカーオーディオもあるほどです。
ただし、位置情報の精度や道案内の正確さはカーナビのほうが優れています。DVDやブルーレイ、地デジ(フルセグ)の視聴もするなら、最初からカーナビを選んだほうが満足できるでしょう。
カーナビを5つのメーカーで比較!おすすめポイントは?
カーナビはいくつかの家電メーカーから販売されていますが、多くのシェアを占めるのがパイオニア、パナソニック、ケンウッド、デンソーテン、アルパインの5社です。それぞれのカーナビの性能や特色を紹介しましょう。
パイオニア
「カロッツェリア」のブランド名で知られており、その中でもハイエンドモデルの「サイバーナビ」と、エントリーモデルの「楽ナビ」に分かれます。性能のバランスが良く、比較的万人ウケしやすいブランドといえるでしょう。
位置を特定する捕捉衛星の数が多く、位置表示が正確なのはもちろん、車の速度に合わせて的確な案内をしてくれるのが強みです。最近ではサイバーナビで防犯機能やドライブレコーダー機能に力を入れています。
パナソニック
ハイエンドモデルの「ストラーダ」とポータブル型で価格が安い「ゴリラ」という2つのブランドを展開しているメーカーです。
ストラーダはブルーレイの再生が可能で、ディスプレイの美しさにも定評があります。
9インチになるとディスプレイが外側にフローティングするため、車種を選ばずに取り付けられるのが大きなメリットです。道案内よりもテレビや映画を観る使い方に長けています。
ケンウッド
「彩速」というブランド名のとおり、処理の速さと操作性の良さが魅力です。音響メーカーでもあるので、オーディオ機能が充実しています。スマートフォンとの連動も抜群です。エントリーモデルでも機能に遜色がないところも見逃せません。地図データも無料で1年、さらにお手頃価格で5年間更新できます。
デンソーテン
かつては富士通テンのブランドだった「エクリプス」を継承しているメーカーです。
自動車部品のメーカー「デンソー」の子会社にあたります。近年では機種を絞り込んでおり、2018年の最新モデルは2種類だけです。ハイエンドモデルにはドライブレコーダーの機能が搭載されています。Wi-Fi経由で地図を更新できるのも注目したいところです。
アルパイン
アルプス電気の子会社で、いち早くカーナビの大画面化に対応したメーカーでもあります。最近ではパイオニアでも9インチ以上の大画面ナビが増えていますが、アルパインは対応車種の多さで圧倒的に優れています。さらに、車種ごとにカメラのガイド表示や、燃費を考慮したルート案内ができるようになっています。
その他
カーショップに行くと、ここまで紹介したメーカー以外のカーナビを目にするでしょう。クラリオンやユピテルはコスパの良さに優れており、三菱のダイアトーンは音質に力を入れています。
ポータブル型は海外や中小企業のものが多く、7型でも1万円前後という破格の値段が魅力です。一方で不具合があったり、壊れやすかったりするので、保証やサポートの有無を確認しましょう。できれば実際に店頭で試したいところですがインターネット上の口コミも参考になりますよ。
まとめ
カーナビを選ぶときは、設置方法や記録方法、ディスプレイのサイズなど、何を重視するか絞り込めば、最適な機種が見つかるでしょう。最近ではディスプレイの大型化やブルーレイの対応、ドライブレコーダーと併用できる点に力を入れています。
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