ライフスタイルが変われば、自ずと車についても見直す必要が出てきます。その一つが「ダウンサイジング」です。
車をダウンサイジングするとどのような影響が出るのか、漠然としてではなく明確に理解しておく必要があります。そこで、車をダウンサイジングすることのメリット・デメリットについて解説します。
車をダウンサイジングしたくなる理由は?
車をダウンサイジングすることは、基本的に「車を乗り換える」ことです。環境の変化や経済的な理由など、車を乗り換える際にはさまざまな理由があるものです。ダウンサイジングすることによって燃費や税金などの面において利便性が高まります。
そもそも車を乗り換えたくなるときって?
車を乗り換えたくなる理由としては、例えば以下の内容が挙げられます。
- 車にトラブル(事故・故障など)が発生した
- 結婚や離婚、子供の誕生や自立など家族構成が大きく変化した
- 転勤や移住などをきっかけに
- 新しいモデルの発売やマイナーチェンジが実施された
- メーカーを変えたい
- 営業スタッフなどを変えたい
- 車のローンを完済するのを機に
- 税金等の負担が大きくなったため
大きく分けると「車の問題」「経済的な理由」「生活環境の変化」「心理的な理由」の4つに分けられます。このうち、ダウンサイジングを選択しやすいのは「経済的な理由」と「生活環境の変化」でしょう。
そうした事情がある場合、普通車からコンパクトカー、軽自動車へのダウンサイジングが進んでいます。
車をダウンサイジングするメリット
まず「燃費」や「税金」などの、維持費・コストが安くなるというメリットです。大型自動車は重量の分だけ燃費が悪くなるので、運用するにあたってはガソリン代が高くなります。ガソリンの価格が上昇するたびにため息をつくことでしょう。
ダウンサイジングすれば必然的に車体重量が軽くなるので、燃費が改善されます。また、車に関わる税金も、普通自動車よりも軽自動車のほうが負担が少なくて済みます。長く車を保有することを考慮すれば、これらのランニングコストが安くなるに越したことはありません。
次に、車がコンパクトになれば「取り回しが楽になる」というメリットがあります。特に一番良く使うシーンであろう「街乗り」においては、大型車よりもコンパクトな車のほうが利便性が高いです。
今まで普通自動車に乗っていた人は、最初はサイズの違いに戸惑うかもしれませんが、慣れてくればその取り回しの良さ、使い勝手の良さを堪能できることでしょう。このように、ダウンサイジングすることによって車の経済性と利便性が向上します。
後悔しないダウンサイジングをするには?
コストと使い勝手の面でメリットのある車のダウンサイジングですが、デメリットもあります。ダウンサイジングで発生するであろうデメリットを把握しておかないと、ダウンサイジングしたことで後悔する人も少なくありません。
車のダウンサイジングはデメリットが多い?
まず「加速がもたつく」ことです。ダウンサイジングにあたっては排気量が小さくなるので、加速性能が低下します。とくに買い替え当初の頃はその加速性能の違いに戸惑ってしまうかもしれません。
次に高速道路の走行時に振動が大きいという点です。車体重量が普通自動車よりも軽いためです。
高速道路のようにスピードを出せる場所だと振動が大きくなるでしょう。仕事などで、高速道路を多用するのであれば、このデメリットが大きくなる可能性が高いです。
また軽自動車は車内が狭いというデメリットもあります。サイズが小さくなるということは必然的に車内も狭くなるということであり、軽自動車は4人までしか乗れません。家族構成を考慮したとしても、いざという時に乗車できる人数が少なくなるのはデメリットとなります。また、エンジンも小型になっているので車体のパワー不足も考えられます。
他にも軽自動車は安全性に不安があるといわれています。軽くて小さいことが特徴なので、耐久力に不安が残ります。事故が起きた際の車体へのダメージや搭乗者の怪我のリスクを抱えながら運転することを心がけましょう。
このように、ダウンサイジングすることによってさまざまなデメリットが発生します。これらのデメリットの発生を考慮した上でダウンサイジングを行わないと、後で使用感が悪くなり、後悔してしまうでしょう。
ダウンサイジングするときのコツ
デメリットも多い車のダウンサイジングですが、コツを掴めば賢くダウンサイジングさせることもできます。まずは「満足度を下げない範囲でダウンサイジングする」ことです。
何のためにダウンサイジングを必要とするのかは人によって事情が異なりますが、メリットあってのダウンサイジングのはずです。ダウンサイジングによって発生するデメリットがメリットよりも小さければ、満足度を下げることにはなりません。
そのためには「自分の用途を考えて最適な車を選ぶ」ことが必要です。発生するデメリットは、人によってはデメリットと感じない項目もあります。
結局の所、自分が使用するシーンにおいてデメリットが多く発生するようであれば、ダウンサイジングには失敗したといえるでしょう。自分の用途に合った車を選べば、必然的に発生するデメリットも少なくなります。
以上のことからダウングレードにならないよう注意しましょう。ダウンサイジングとダウングレードは、まったくの別物です。車のサイズがそのまま車のグレードに直結するわけではないからです。
しかし、ダウンサイジングにおける車の選び方次第では、グレードを落とすことになります。そうなれば満足度が下がって車を運転する際に不満を感じ、ダウンサイジングしなければよかったと後悔してしまいます。利用シーンなどを総合的に考慮して、自分にとってダウングレードにならない車選びを心がけてください。
ダウンサイジングターボで維持費を節約できる?
ダウンサイジングのデメリットとして「パワー不足」を挙げていますが、これを補う方法として「ダウンサイジングターボ」を利用するという選択肢があります。
「ダウンサイジングターボ」って何?
「ダウンサイジングターボ」とは、エンジンを小型にして、小型化したことによるパワーの不足分をターボによって補う方法です。この方法はパワーの上乗せではなく、あくまでも「補助」という位置づけとなります。この方法だとパワー不足を補いつつ、排気量が少ないので税金や燃費を節約できるというメリットがあります。
日本にダウンサイジングターボは不向き?
しかしながら、日本ではダウンサイジングターボは、あまり向いていないと考えることもできるのです。日本で車を運転する場合に信号などで、止まっては走るというストップ&ゴーが多いため、実燃費が悪くなりやすい側面があります。なので、日本では「ハイブリッド車」のほうが燃費が良いのです。車両本体価格がNA車よりも割高なのもネックとなります。
ダウンサイジングターボは、あくまでもエンジンの効率を改善するユニットであるため、エンジンの使用頻度を下げるハイブリッド車と比べると燃費の上昇率はあまり高くないのです。
加えて、メーカーのカタログに記載されている燃費はJC08モードで測定されているのですが、実際に走行するとこのデータとの乖離が大きいという指摘があります。
まとめ
車をダウンサイジングすることにはメリットがある一方で、利便性の面においてさまざまなデメリットがあることを考慮しなければなりません。
さて、そんなデメリットを考慮した上でダウンサイジングするとなれば、今まで乗っていたサイズの大きな車は不要になるはずです。
カーネクストであれば廃車でも買い取り、あるいは無料引き取りができますので、査定を依頼してみてはいかがでしょうか。