テールランプでひっかからないために。車検に通るための基準とは?

テールランプの車検 自動車の基礎知識

車好きの人にとっては、テールランプもオリジナリティを発揮する大事なパーツです。スモークを貼るなどドレスアップして楽しむことも。

そこで心配になるのが車検に通るかどうかということ。せっかくお金と時間をかけたカスタムも、車検に通らないから取り外しとなってしまうのはさみしすぎますよね。

ドレスアップ車には興味がない人でも、テールランプの状態には注意をしておかないと、予想外にも車検不合格、ということになりかねません。

今回は、車検に通るためのテールランプの基準をお伝えいたします。

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車検に通るテールランプの基準とは

車検では、道路運送車両法の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の内容に沿って検査が行われます。

テールランプの保安基準に基づいているか

テールランプについては「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第37条に以下のように定められています。これが車検が通るかどうかの基準となります。

  • 色は赤色で、光源は5W以上
  • 夜間に後方300mの距離から点灯が確認できること
  • 照明部分の大きさは15cm以上、位置は車両の最外側から40cm以内、高さは地上35cm以上、150cm以下
  • 損傷していないこと

これによって車両の安全が確保されることになりますので、ここから大きく逸脱したカスタムは認められません

LEDのテールランプを使用している場合

最近はLEDのテールランプが主流になってきました。電球の寿命が長いと言われていますが、もちろん切れないわけではありません。

通常、10数個のLEDライトを組み合わせた形になっていますが、そのうち一部の電球が切れていたということでも車検は通らないようです。ひとつふたつの電球切れは気付きにくいので、日頃から注意しておきましょう。

電球が切れやすい車種もあるようですので、情報を集めて自分の車はどうか確認しておくとよいでしょう。

また、白熱球は寿命がくるとすぐに消えてしまうのに比べて、LEDは徐々に光量が少なくなります。ということは、知らないうちに光が弱くなり基準を下回ることもあるということです。

そして、特に気をつけたいのが、テールランプを自作した場合です。自分だけのオリジナルパーツを作るのは楽しいものですが、技術が足りないと、部分的な不点灯や光量不足を起こしがちなので、入念なチェックが必要です。

車検に通らないテールランプの特徴

次にどんなテールランプが車検を通らない可能性があるか見ていきましょう。

整備不良であること

整備不良とは、そのままでは公道を走ることができない状態の車のことです。道路交通法では、警察官が整備不良車両を見つけたときには、車を止めさせて車検証や必要書類の提示を求めたり、車両の検査をすることができると定められています。問題があれば必要な応急処置を命じ、それに応じなければ運転を禁止させることもできます。

起こりがちなのが、片方のテールランプの電球が切れてしまうことです。道路を走っていて、テールランプが片方だけついていない車を見かけたことはありませんか?テールランプはヘッドライトと違い、ドライバーからは見えないため気が付きにくいものです。電球が切れていることに気が付かずに何日も運転していた、ということも十分あり得ます。

また、テールランプの損傷もよく見受けられます。どこかにぶつけてしまい、割れてしまったテールランプを放置していたり、その場しのぎでテープなどで補修したままにしたりというのもいけません。

保安基準を満たしていないと罰則を課されてしまう

上でご説明したような整備不良は、車両の保安基準を満たしていないことになり、道路運送車両法により罰せられます。交通違反点数が取られ、罰則金も支払うことになります。

テールランプの整備不良の場合、普通自動車だと、反則点数1点、反則金7000円が課せられます。大したことはないだろうと甘くみてはいけません。

もし必要な整備をしない、期間内に反則金を収めない、などの行為があれば、さらに罰金が上がったり、ひどい場合には懲役刑が科されることもありますので、充分注意しましょう。

このような整備不良は、派手な改造車が取り締まられるものじゃないの、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。テールランプの電球切れや破損は、誰にでも起こりうることです。車を所有しているなら自分にも起こるかも、と認識して、日頃から自分の車の状態には気を配りましょう

こんなテールランプは車検に通る?通らない?

次に、車のカスタムでは根強い人気のクリアテールランプとスモークテールランプが車検に通るのかどうか、説明いたします。

クリアテールランプの場合

透明なクリアテールランプも人気がありますが、上記でも説明したとおり、「テールランプの色は赤」と規定されていますので、色が付いていないものは取り付けてはいけません。

また、保安基準である赤以外の取り付けも禁止です。赤い色が褪せて、朱色のように薄くなってしまったものも、車検が通らないケースがあるようなので、あえてクリアテールにしている人でなくても気を付ける必要があるでしょう。

やっぱりクリアテールランプがよい、という場合は反射板(リフレクター)をつけることで車検を通すことは可能です。

ただし、正規ディーラー車検などでは、万が一の事態には信用問題に関わるということで、車検を通さないということもあるようです。カーショップなどで、「車検対応!」と明記して販売されているランプでも、正規ディーラーでは純正品以外は不合格とする場合もあるので、注意したほうがよいでしょう。

スモークテールランプの場合

スモークテールランプの場合はどうでしょうか。スモークフィルムなどを貼ってランプを暗めに演出したものですが、これ事態は違法ではありません。しかし、保安基準外であれば当然車検には通りません。

問題となるのは、反射板が夜間に後方150mから確認できるかどうかです。同時に反射板の色は赤でないといけません。真っ黒なスモークをかけてしまうと、反射板が確認できず、車検に通らない可能性が高くなります。近くで見ても反射板が見えなかったり、反射光を発しなかったりすると、確実にアウトと言えるでしょう。

自分で確認して大丈夫だと思っても、車検の検査官が不合格と判断する場合があるので、あまりに濃いスモーク加工にするのはおすすめできません。

まとめ

テールランプは事故を防ぐために非常に重要な役割を果たしています。運転中にドライバー自身からは見えないため意識が薄くなってしまいますが、後方車両に存在を知らせるためには欠かせない存在なのです。

事故を防ぐために、テールランプをカスタムする時には安全面に充分注意し、安全が確実に確保できる範囲内で楽しみましょう。最近は多くの車検業者が、安全面を考慮して車検の基準を厳しめに判断する傾向があるようです。そもそも車検は車両の安全性を確認するための制度ですから、そのことを念頭にカーライフを楽しんでくださいね。

もし、どうしても車検に通らないレベルになってしまっている場合は、車の買い替えを行うことになりますが、車検に通らない車は中古車としては買取を拒否されてしまいます。

なので、その場合は鉄資源やパーツ単位で査定額の算出が出来る廃車買取のカーネクストに申し込みすることで、少しでも多くのお金を残すことが可能となります。

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