廃車にする車には再利用可能なパーツが多く残っているとよく聞くでしょう。
では、どんなパーツに価値があるのか、パーツを取り外すのであれば、どういった点に注意すべきなのか、解説していきます。
廃車でも売れるパーツはどれ?
車を手放す場合や、買い換えをするときには、現在乗っている車を中古車買取業者に買取に出すでしょう。しかし、古い車は、中古車買取業者に買い取ってもらえないことが多いです。
一般的に車の価値は、新車登録から10年以上経過してしまうと、ゼロとみなされてしまいます。走行距離が10万キロを超えている場合も、中古車としての値段はほぼ付きません。
しかし、中古車としての価値がない車でも買い取ってくれる業者も存在します。廃車買取を謳っている業者です。そのような業者では、廃車予定の車を買い取って、パーツを再利用することで、利益を得ています。
1台の車には非常にたくさんのパーツが使われており、車として見た場合に需要がなくても、パーツ単位で見てみれば、十分に需要があるケースも多いです。特に、改造を施している車の場合には、廃車買取に出すと、意外と高く買い取ってもらえることがあります。改造を施している車には、高価なパーツを使っていることが多く、そのようなパーツも再利用しているためです。
改造などを施していない車でも、高く売れるパーツはたくさんあります。例えばカーオーディオやETC車載器、カーナビなどです。取り外しも比較的簡単にできます。
中古車として買取に出すのであれば、汎用品よりも、メーカー純正のカーオーディオやカーナビを付けている方が高く売れますが、廃車買取の場合は逆です。純正品よりも、汎用性の高いカーオーディオやカーナビの方が需要があり、高く売れます。純正品の場合には、利用可能な車種が限られてしまうため、パーツとしての需要はあまりありません。
タイヤやアルミホイールなども、高く売れるパーツのうちの1つです。タイヤやアルミホイールは、新品の値段が高いため、中古を使おうとする人も多いでしょう。特にサイズの大きなタイヤやアルミホイールは、かなり需要があります。
取り外したパーツは日本国内だけでなく、海外で使用されることも多いです。海外では、古い日本車を中古車として輸出しているので、修理などの際に、日本車で使用可能なパーツが必要になることがよくあります。タイヤやホイールなどの高価なパーツは重宝されるでしょう。
車の買い換えを検討している人の中には、事故に遭ってしまったり、車が水没してしまったりした人もいるかもしれません。比較的新しい車や、走行距離が短い車でも事故車や水没車は、中古車としての買取は難しいです。
しかし、廃車買取専門に取り扱っているカーネクストのような業者なら、事故車や水没車でも問題ありません。
事故で破損した箇所があっても、それ以外の箇所からはパーツが取り外せます。電子部品などでなければ、水に濡れても再利用可能なパーツは多いです。また、パーツとして再利用するのではなく、鉄やアルミなどの金属として再利用することもできます。そのため、本当にどんな状態の車でも、再利用可能なのです。弊社でも、廃車にする予定の車の買取を行っています。動かせなくても、レッカー車を手配するので、問題ありません。もちろん費用などはかからないので安心です。
廃車の売れるパーツでも取り外しはNG?その理由は?
廃車にする車でも、売れるパーツがたくさん使われていることを知ったら、自分でパーツを取り外して売却しようと考える人もいるでしょう。ネットオークションなどで、取り外して使えそうなパーツを出品すれば、廃車買取業者に車を売却するよりも、高く売れるのではないかと思いますよね。
車に詳しい人であれば、ボンネットの中や車の下の方に使われているパーツまで、取り外そうと考えるかもしれません。そこまでやると、解体しているのとほぼ変わらないでしょう。
確かに以前までは、そのようなことも行われることもありました。しかし、2005年1月に自動車リサイクル法が施行されてからは、無許可での解体はできません。自動車の解体を行う場合には、都道府県知事からの許可が必要です。もし、無許可で自動車の解体を行ってしまうと、罰則の対象にになってしまうため、注意が必要です。
また、どこまでが解体とみなされるのか気になる人もいるでしょう。
基本的に、オプションなどで付けたパーツや付属品などは、取り外しても解体とはみなされません。そのため、カーナビやカーオーディオなどは、買取に出す前に自分で取り外して、ネットオークションなどに出品することが可能です。中古車販売店などで展示されている中古車を見てみると、カーナビなどの付属品が取り外されていることがよくあるでしょう。
シートやバンパー、エンジンなどは、付属品ではないため、取り外した場合には、解体をしたという扱いになってしまいます。もし、パーツを取り外して売却したとしても、期待するほど高い金額では売れないことが多いです。さらに、廃車手続きをするには、解体業者に解体してもらって、解体証明書を受け取る必要があります。解体費用がパーツの売却代金を上回ることもあるでしょう。そのため、無理にパーツを取り外して売ろうとはしない方が得策です。
取り外すのであれば、カーオーディオやカーナビ、ETC車載器など、明らかに付属品と判断できるものだけにしておきましょう。
売れるパーツが付いている車は、廃車買取業者に買取に出せば、相応に高い値段で買い取ってもらえます。また、査定に出した後に、付属品を取り外すのは、契約違反になる可能性があるため、注意が必要です。もし、取り外してしまった場合には、廃車買取業者に伝えて、査定をし直してもらう必要があります。
損してる?廃車から売れるパーツを取り外すときの注意点
廃車買取業者に買取に出す前に、売れるパーツは全て取り外したいでしょう。取り外したパーツをネットオークションなどで売れば、車の売却代金の他にもお金が入り、新しい車を買う予算の足しにできます。
しかし、パーツを取り外すにあたって、注意点があります。まず、純正のカーナビが付いている場合です。純正のカーナビが付いていると、中古車として買取に出す場合に、高額査定につながります。しかし、他の車では使えないことから、パーツとしての価値は低いです。ネットオークションに出品しても、なかなか入札者が出ないかもしれません。そのため、純正のナビはわざわざ取り外さない方が無難でしょう。
また、カーオーディオやカーナビを取り外す際に、自分で取り外せないのであれば、業者に取り外しを依頼することになります。この場合に工賃がかかることを留意しておきましょう。取り外しの工賃は意外と高いです。カーオーディオやETC車載器であれば3,000円程度かかります。カーナビであれば5,000円から1万円くらいです。
【業者に取り外し依頼した場合の工賃相場】
品目 工賃相場 備考
オーディオ 3,000円~5,000円
カーナビ 5,000円~10,000円 オンダッシュタイプ、インダッシュタイプ、ポータブルタイプで費用が異なることが多い
タイヤ 2,000円~ タイヤ1本あたり500円前後
工賃を考慮すると、わざわざ取り外して売却するよりも、車に取り付けたまま廃車買取業者に売却をした方が、お得な場合もあります。
カーオーディオやカーナビなどを取り外して、ネットオークションに出品する際には、動作確認とその記録も必要です。ネットオークションでは、出品した品物が落札されて、落札者のところに届いた後に、トラブルが発生する可能性もあります。カーオーディオやカーナビの場合には、正常に動作しないなどの、クレームが予想されるでしょう。動作確認の記録があれば、トラブル発生時でも、無難に対応可能です。動作確認の記録は、取り外し前に写真を撮影する方法がいいでしょう。ネットオークションで出品する際に、正常に動作している様子の写真を掲載すれば、正常に動く品物だというアピールにもつながります。
また、ネットオークションは、今まで利用したことにない人にとってはやや敷居が高く感じられるかもしれません。出品手続きが面倒に感じる人もいるでしょう。その場合は、取り外したパーツをパーツの買取業者に売却する方法もあります。ネットオークションよりも簡単に売れるでしょう。そして、パーツの買取業者でも、動作確認の記録が必要になることがあります。そのため、動作確認の記録は必ず取っておかなければなりません。パーツを取り付けたまま、廃車買取業者に買取に出すのであれば、動作確認の記録は不要です。面倒だと感じる場合には、パーツを全て付けたまま、車ごと廃車買取業者に買取に出した方がいいかもしれません。
まとめ
廃車にする車からは売れるパーツがたくさん取れますが、自分で取り外して売れるものは限られています。解体と見なされてしまうような取り外しを行ったり、取り外したことで車の査定価値が大きく下がってしまうこともあるため、どのパーツが売れるパーツで、取り外しても大丈夫かどうか確認を怠ると損をしてしまうかもしれません。また個人で売買する場合は、動作確認の記録を取ったり、ネットオークションに出品したりするなど、やや面倒で手間暇がかかることもあります。また、取り外すのに工賃がかかることもあります。簡単に取り外せるもの以外は、そのままの状態で買取に出してくが無難でしょう。
廃車から取り外して売れるパーツに関する質問
廃車から取り外して売れるパーツとはどんなものがあるのか?など、車の廃車買取を予定しているが売れるパーツは外したいといったお客様から、よくいただくご質問にお答えします。
Q.足回りで売れるパーツにはどんなものがある?
A.足回りの売れるパーツというと、タイヤやタイヤホイールなどです。特にタイヤのホイールは素材やブランドで販売価格が高額なものも多く、タイヤとセットでドレスアップされている場合はセットで買取に出すと高く売れる可能性があります。特にデザインにこだわることが出来るアルミホイールならメッシュホイールが人気を集めています。
Q.レカロシートを取り外したいが、外した後の車の買取は可能?
A.レカロシートはスポーツカースタイルへとカスタマイズを行うドライバーから人気のあるシートです。車の乗り換えの際に、次の車に同じレカロシートをつけたいという方も多いでしょう。このような場合は、レカロシートから純正シートに戻してであれば買取対応をすることが可能です。ただし、すでに純正シートを処分してしまっている場合はシートがない車は車としての査定が出来ません。解体をしている車となってしまうため、査定額は大きく下がってしまうでしょう。
Q.オーディオを後付けしていたので取り外しと車の買取をしてほしい
A.後付けのカーオーディオの場合、取り外すことを前もって申告されていれば問題なく買取査定が可能です。ただし、買取業者にカーオーディオの取り外し依頼すると、取り外し工賃がかかります。買取業者次第では工賃が高額になったり、当日ではなく後日発送でパーツ返却の場合は発送費の負担がかかることもあります。
Q.売れるパーツだと思ったのに査定時にマイナスになるパーツもあるの?
A.スポーツカスタムをされている車によっては、実は車検に通らない社外パーツがつけられていることがあり、中古車販売店などでは買取が出来なかったり、査定額が下がってしまうことがあるのです。車検が通らないカスタムを例えると、前後4席の車でフルバケットシートを前の2席に装着している場合、道路運送車両法の保安基準に適合しないため車検が通らない可能性が高くなります。車検に通すために修理やシート交換を行う費用を考えると、中古車販売店では買取が厳しくなる理由もわかります。このような場合、査定前に純正シートに戻しておくことをおすすめします。