トヨタのヴォクシーは、ミドルサイズの5人乗りまたは8人乗りのミニバンです。ヴォクシー(VOXY)は、英語のVOX(言葉・声)からの造語と、BOXY(箱型)という意味を連想させる若々しい響きの語感から命名されました。アルファードやヴェルファイアと比べると、ボディは一回り小さく感じますがミニサイズというわけではなく、室内空間も十分な車です。初代モデルから20年目に入り、現行モデルも8年目ということでそろそろフルモデルチェンジがあるのではと噂になっています。
こちらでは、ヴォクシーとはどんなミニバンで人気の理由とは何か、またヴォクシーを廃車する時に高く廃車買取に出すコツなど、ヴォクシーについて解説していきます。
ヴォクシー(トヨタ)は国内で9番目に売れたクルマ
日本自動車販売協会連合会の統計による乗用車ブランド通称名別順位を確認したところ、2020年度ブランド通称名別販売台数において、トヨタのヴォクシーは年間9位となっています。また統計を見ると、上位をトヨタ自動車の車が多数占めていました。トヨタ車のみを抜粋した年間販売登録台数の表が下記になります。
順位 | ブランド通称名 | 4月~3月台数 | ボディタイプ |
1 | ヤリス | 202,652 | コンパクト |
2 | ライズ | 120,988 | SUV |
3 | カローラ | 112,777 | セダン |
4 | アルファード | 106,579 | ミニバン |
5 | ルーミー | 103,064 | コンパクト |
7 | ハリアー | 86,843 | SUV |
9 | ヴォクシー | 71,903 | ミニバン |
こちらの統計からもわかるように、昨年度ミニバンにおいてアルファードの次に、年間で売れたミニバンがヴォクシーということになります。
ノア3兄弟のヴォクシーの位置づけは
ヴォクシーが発売されたのは、2001年11月です。当初はトヨタがチャネル制度を取っていたため、トヨタカローラ店からノアが、ネッツ店からヴォクシーが同時に発売されました。3代目モデルが販売されたタイミングで、トヨタ・トヨペット店からエスクァイアが登場し、ノア3兄弟車がそろいました。トヨタでは、同じようにチャネルごとに同車種を販売していたことが幾度かあり、その際姉妹車種のことを兄弟と呼んでいたため、ヴォクシーもノア三兄弟と言われていました。
ノアとヴォクシーとエスクァイアはもともと同じ車体ではあるものの販売チャネル同士がライバルとなるように、シンプルなデザインでファミリー向けのノアと、ドレスアップ要素が強いヴォクシー、上質感や高級感を持たせたエスクァイアと、ターゲット層が異なるように製造・販売されています。
ただし、この販売チャネル制度は2020年4月に廃止されており、現在は東京都内の全販売店で3兄弟車すべてが取り扱い対象となっていて、タイプ別に選ぶことが出来るようになっています。
ヴォクシーが3兄弟車の中で一番売れているのは何故?
ヴォクシーは発売当初はドレスアップが好きな方からの人気が高いミニバンで、ファミリー層というよりはカスタムベースとしての人気が高い傾向でした。現在のように、幅広い世代層に人気が高くなったポイントは、2014年に行われた3代目モデルへのフルモデルチェンジです。フルモデルチェンジに合わせて低床フラットフロアになりステップがなくても乗降が出来るようになったことや、シートアレンジによってウォークスルー出来るようになったことも、ファミリー層からの評価が高くなった要因でターゲット層が拡大しました。ミニバンに広さと性能を求める人にとって、購入時の車両本体価格が抑えられていることも販売台数が伸びた要因と言えるでしょう。
ヴォクシーの特別仕様車「煌」が人気の理由
ヴォクシーの特別仕様車「煌」シリーズは、初代ヴォクシー発売の翌年から登場し、以降現行モデルの3代目まで、Z煌、Z煌2、ZS煌、ZS煌2などが登場しました。
煌という特別仕様車は、元はカスタムベースとして人気の高かったトヨタbBに用意されていましたが、bBの販売終了後、引き継ぐような形でヴォクシーの特別仕様車「煌」が販売されました。ヴォクシーの煌の特徴の一つとして、専用メッキ(黒艶塗装)が施された内外装は目を引くデザインで、ファンも多いため人気も高く、リセールバリューも高くなっています。
2021年5月現在で販売中の特別仕様車ZS煌3は、ヴォクシーのエアログレードであるZSに、さらに煌仕様となっています。下記の表では、ZSグレードと、ZS煌仕様を比較してみました。
ZS煌3 2WD | ZS 2WD | |
車両本体価格(税込) | 2,940,300円 | 2,844,600円 |
インパネ・シート | ブランノーブ・合成皮革 | ファブリック |
フロント外観 | フードモール、 ロアグリル黒艶塗装 | メッキ加飾付 フロント大型バンパー |
リヤ外観 | リヤ大型バンパー、 バックドア装飾パネル (ダークスモーク塗装) | リヤ大型バンパー、 リヤスポイラー |
デュアルパワースライドドア | 助手席側のみ | 両側 |
ヴォクシーの廃車買取で高い査定額を出すコツは?
ヴォクシーは初代モデル登場が、2001年11月です。2021年でちょうど20年目を迎えることになります。初代モデルを大事に乗ってこられた方も多いでしょう。ただし、年式が経過すると13年目、18年目と維持するために必要な自動車の税金が段々と値上がりしてしまいます。また、どうしても年式が古い車となると燃料消費率が悪い傾向にあり、燃費が気になってもくるでしょう。このように、年式が古い車や沢山乗った多走行車の場合、中古車としての査定は難しくなります。廃車前提となる車の場合、中古車買取ではなく廃車買取がおすすめです。廃車前提のヴォクシーを、賢く廃車買取に出すコツをご紹介します。
ヴォクシーの廃車前提の車ならこんな業者を選ぶべき!
ヴォクシーの低年式車や多走行車、車検切れの車で廃車前提ではあるものの、問題なく走行が出来るクルマであれば、海外への輸出販路を持つ廃車買取業者を選ばれることをおすすめします。なぜ海外への販路をもつ廃車買取業者がおすすめかというと、海外では年式が古い車や多走行車であっても、中古車として売却出来る可能性が高いためです。日本国内では、10年経過・10万km超過の車は中古車としての価値が大きく下がってしまい再販も難しくなります。ところが海外では、国土が広く総移動距離が長いことや定期車検制度がないことで、10万km以上の走行車や年式10年以上経過している車でも、まだまだ車として利用出来る判断されることが多いのです。輸出販路を持つ廃車買取業者の中には、一旦解体した車両を輸出してから海外で再度組み立てて中古車として販売することもあり、外装に劣化がある低年式車でも買取をつけやすくなっています。
ヴォクシーの事故車・故障車も廃車買取可能な業者は
ヴォクシーの廃車を希望する方の中には、事故や故障によりクルマが修理不可や完全不動になってしまったためという方もいるでしょう。このように事故車や故障車であっても、廃車をするだけでなく廃車買取出来る業者もいます。
特に、事故車や故障車など車の一部に損傷がある車の場合、中古車としての再販は費用がかかったり難しいことが多く、中古車買取をする業者ではデメリットが多いため買取を断るところもあります。しかし、部品ごとに取り出して、リサイクルパーツとしての売却が出来たり、そもそもの車の素材である鉄や非鉄金属をスクラップとして売却する販路がある廃車買取業者では、買取をつけるまたは無料で引き取ることが可能です。廃車をするとなると、費用がかかりそうと不安になる方もいると思いますが、業者次第では費用をかけず、買取をしてもらうことで次の車の購入費用に充てることも出来ます。
廃車売却のタイミングは早めがおすすめ
実はヴォクシーには2022年春にフルモデルチェンジがあるのではと噂があります。2014年に現行モデルが販売されてから8年が経ち、いつモデルチェンジがあってもおかしくないタイミングであることや、トヨタのチャネル制度が廃止されたことで、チャネル店舗ごとの通称名だった販売形態からモデルチェンジをきっかけに車名を統合し、販売を行う可能性もあります。モデルチェンジがあると、先代モデルの価値は下がってしまいます。不要車であったり、車検が切れる直前という方で手放しを検討中であれば、できるだけ早めの廃車買取のタイミングをおすすめします。
ヴォクシーのカーネクスト廃車買取実績を紹介
2020年の一年間で、実際にカーネクストで廃車買取させていただいたヴォクシー(トヨタ)の買取実績をこちらでご紹介します。
事故によりフロント破損のヴォクシーの買取実績は?
- 年式:H25
- 走行距離:90,000km
- 総排気量:2000cc
- 買取金額:120,000円
走行中に他車と衝突し、フロントが破損した状態のお車でした。エンジンの始動は可能ではあるものの、ボンネットが歪んで浮いている状態になっていました。エンジンルームやリアに関しては破損などの影響もなく、再利用可能なパーツも多いことや、人気のボディカラーであったことからこちらの金額で買取させていただきました。
走行距離10万km以上のヴォクシーの買取実績は?
- 年式:H23
- 走行距離:140,000km
- 総排気量:2000cc
- 買取金額:160,000円
経過年数9年目のお車だったこともあり、10年目を超える前にということでお手放しのご相談をいただきました。目立って大きな傷やヘコミはありませんが、ボディカラーがブラックだったこともあり紫外線による影響を受けていて、ボンネットやルーフには色褪せがありました。走行には問題なく動くお車でしたので、こちらの金額で買取させていただきました。
ヴォクシー煌2事故修復歴ありの買取実績は?
- 年式:H24
- 走行距離:87,000km
- 総排気量:2000cc
- 買取金額:230,000円
フロント方向での物損事故により、フレームに損傷を受けて修復はされているものの、事故修復歴ありのクルマとなっていました。現在は修復後で走行が問題なく出来る状態であったことや、人気グレードであるZS煌2だったこともあり、こちらの金額で買取させていただきました。
まとめ
こちらでは、ヴォクシーとはどんなミニバンで、なぜこんなに人気が高くなっているのかについて詳しく解説しました。特に人気の高いエアロカスタムかつ特別仕様車のZS煌シリーズは、3年後のリセールバリューも、ベースグレードと比べると20~30万程度違うと言われています。リセールバリューを考えて車を購入するのであれば、特別仕様車の「煌」も検討すると良いでしょう。また、もしも廃車前提のヴォクシーを所有していて廃車を悩んでいるなら、タイミングは早めがおすすめです。特にフルモデルチェンジがあった場合買取が下がる可能性もありますので、まずは見積もりからとってみることをおすすめします。