自分で車の廃車は出来る?廃車に必要な費用や手続きはどうするの?

廃車のコラム
自分で廃車はできる?

「事故を起こしてしまって、破損した車の処分に困っている」「とても古い車で売ることはできないけど、乗らなくなったので処分したい」と考えていて、廃車について悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そういった場合、まず「廃車手続き」をしなくてはいけないと思いますが、初めての廃車手続きとなると、何をどうすれば廃車手続きが出来るのかもわからないですよね。特に車に詳しくない、初めての廃車という人には敷居が高く、廃車をする前から不安になってしまいそうです。今回は、そんな廃車手続きが初めての人にもわかりやすく、廃車手続きの方法や廃車に必要な費用を抑えて廃車手続きを進める方法をご紹介します。

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廃車にしたい車ってどうすればいい?どんな手続きが必要?

車を廃車したい時、どのようにすれば廃車できるのでしょうか。
自分で車の廃車を行う場合は廃車手続きが必要になります。

廃車手続きと聞くと、書類をたくさん書いたり必要な書類を揃えなくてはいけないため、難しそうで面倒なのではというイメージの方も多いかもしれませんが、廃車手続き自体は誰でも行うことができます。

まず、廃車手続きには2つの種類があります。それは「永久抹消登録手続き」と「一時抹消登録手続き」です。それぞれの廃車手続きについて説明します。

永久抹消登録手続きとは

永久抹消登録手続きとは、既に自動車の解体が済んでいる場合や、自然災害などで自動車が使えなくなってしまった場合に行う廃車手続きです。 ディーラーなどのお店に依頼する場合と、自分自身で行う場合で永久抹消登録手続きに用意する書類の数は変わります。自分で永久抹消登録の廃車手続きを行うとなると、お店に依頼するよりも準備が必要な書類の数は多くなります。

自分で永久抹消登録手続きをする時に必要な書類

  1. 自動車検査証 原本
  2. 所有者の印鑑登録証明書 取得発行から3か月以内
  3. 所有者の印鑑登録している実印
  4. 手数料納付書
  5. 永久抹消登録申請書(第3号様式の3)
  6. 解体報告記録日とリサイクル番号の控え
  7. ナンバープレート前後2枚

永久抹消登録手続きをするには前提として自動車の解体を完了しておかなければいけません。廃車の代行を行っている業者に依頼する場合は、車の解体から手続きまでの依頼が可能です。その際はお店側が委任状を用意し、依頼者は委任状に実印を押して手続きを委任することが出来ます。委任する場合は、上記の1~2の書類と委任状があれば手続きを任せることが出来るため所有者の負担は少なくなるでしょう。ただし、お店によっては代行で手続きを依頼すると解体等に別途の費用がかかる場合もあります。永久抹消登録手続きにかかる費用については次項で解説します。

一時抹消登録手続きとは

一時抹消登録手続きとは、一時的に自動車の使用を中止する場合に登録上の車の情報を抹消する廃車手続きです。こちらの廃車手続きも、ディーラーなどのお店に依頼する場合と自分自身で行う場合で用意する書類の数が変わります。自分で一時抹消登録の廃車手続きを行う場合は必要な書類の数が多くなります。

自分で一時抹消登録手続きをする時に必要な書類

  1. 自動車検査証 原本
  2. 所有者の印鑑登録証明書 取得発行から3か月以内
  3. 所有者の印鑑登録している実印
  4. 手数料納付書
  5. 一時抹消登録申請書(第3号様式の2)
  6. ナンバープレート前後2枚

一時抹消登録と永久抹消登録の廃車手続きの登録申請は、管轄の運輸支局で行います。運輸支局へ行くまでに事前にどのような書類が必要なのか、どういう準備をしておけば良いのかを確認しておきましょう。特に運輸支局が遠方でなかなか行くことが出来ない方や、運輸支局が平日のみの申請受付のため仕事を休まなくてはいけない人は準備をしっかり行い、何度も運輸支局に行かなくても良いようにしておかなくてはいけません。

廃車を専門に行っている業者の中には、廃車手続き自体を代行してやってくれるところもあります。代行手数料などは業者によって異なりますが、業者に依頼すれば自分で運輸支局に行く手間をかける必要もなくなり、用意する書類の準備も軽減します。
廃車手続きなどの書類面での手続きに負担に感じる方や時間や手間が惜しいと感じる方は、廃車買取業者や行政書士事務所など廃車を行う業者へ依頼することを検討しても良いでしょう。

自分で事業用自動車の廃車手続きをするには

自分で廃車する車が事業用登録している場合の廃車手続きも、永久抹消登録または一時抹消登録の手続きとなります。事業用自動車とは、代価を受け取って旅客や貨物を運送する事業に使用される車のことです。事業用車として使用するには新車登録または中古車新規登録の際に、運輸支局の輸送課を経由して事業用登録申請を行わなくてはいけません。事業用自動車は営業ナンバーといわれるナンバープレートが交付されるため、普通車であれば緑に白字、軽自動車であれば黒に黄色字となります。

事業用に登録されている普通自動車・軽自動車の廃車手続きを行う場合は、事業用の車を減車する旨または事業を廃止する旨の届出を行います。この事業用車の減車または事業の廃止の届出を行うには、事業用連絡書を記入し運輸支局で手数料を納付した印紙を貼り付けて提出します。受理されると輸送課の印鑑が押された事業用自動車等連絡書が発行されます。

軽自動車の事業用車の廃車は、廃車手続きに必要な書類と事業用自動車連絡書が揃うと廃車が可能です。しかし普通車の事業用車の廃車は、前述した事業用自動車等連絡書の準備の他に、注意しなければならないポイントがあります。それが、管轄をまたぐ廃車手続きを行う場合です。バスやタクシー、積載のない事業用自動車には、管轄をまたいでの移転抹消の制限が設けられています。管轄が異なる運輸支局では移転抹消が出来ないため、一旦管轄の運輸支局で白い自家用ナンバーを購入し、すぐに白い自家用ナンバーを返納して抹消手続きを行わなくてはいけません。管轄をまたぐ普通車の事業用自動車は、このように転入抹消をしなくてはいけないため自家用転抹といわれています。

廃車手続きにかかる費用の内訳

廃車手続きを完了するまでに、さまざまな廃車の費用が発生します。廃車する車の状態や種別によってかかる費用は異なります。こちらでは廃車手続きにかかる費用の内訳を解説していきます。

廃車手続きの登録にかかる費用(申請手数料)

廃車手続きを運輸支局で行うには、それぞれ以下の登録費用(申請手数料)がかかります。
(申請手数料は2022年2月時点の料金です。以前は申請書の購入に100円かかりましたが無料になりました。)

普通自動車の場合

  • 永久抹消登録による廃車手続き:手数料無料
  • 一時抹消登録による廃車手続き:手数料350円

軽自動車の場合

  • 解体返納(永久抹消)による廃車手続き:申請手数料無料
  • 一時抹消登録による廃車手続き:申請手数料350円

廃車する車両の運搬に必要な費用

車の廃車で車両本体の解体をするには、車専門の解体業者へ依頼し運ばなくてはいけません。解体業者まで車を移動する時にかかる運搬費用に関しては、自分で車を持ち込むことが出来れば費用は発生しません。
しかし廃車する自動車の状態によっては、不要車や放置車両のためエンジンが壊れていたり、故障や事故で全く動かなくなっている場合もあります。また、動く状態であったとしても車検有効期限が切れていて公道を走行できないこともあります。このように車を走行し持ち込みが出来ない場合は、移動するためのレッカーを手配して解体業者に持ち込まなくてはいけません。
レッカー車での運搬料金は基本的に移動距離によって料金が決まります。もしもレッカー車をご自身で手配するのであれば、できる限り廃車する自動車の保管場所から近い解体業者に持っていくことをおすすめします。自動車の移動距離による料金表になりますので、あくまでも目安となりますが、レッカー車の手配にかかる料金は10,000円~30,000円が相場となっています。

車検が切れていない車で自走が可能な車であれば、ご自身で解体業者に持ち込むと最も費用が抑えられるでしょう。また、車検の期間が残っていて任意の車両保険に加入しているのであれば、車を移動するレッカーが付帯サービスになっているものもあります。故障や不調などの時は、このようなサービスを利用するのも一つの手となっています。

廃車する所有者がする自動車のリサイクル料金

自動車を廃車する場合は車一台ごとに決められているリサイクル料金の支払いが必要となります。リサイクル料金は、車ごとにその自動車の製造メーカーが設定しています。また、エアバッグやエアコンがついているかどうかなど車の状態によっても違います。リサイクル料金の目安としては普通自動車であれば、およそ6,000円~18,000円ほどかかると想定しておきましょう。ただ、このリサイクル料金は2005年にリサイクル法が施行された後、基本的には自動車の新車購入時に所有者が支払う仕組みとなっていましたので、それ以前の自動車である場合を除き、すでに支払いを済ませている可能性が高く、廃車時にはリサイクル料金の費用が請求されないことが多くなっています。リサイクル法が制定される2005年以前に自動車を購入された方で、車検時にもユーザー車検等を利用していてリサイクル料金を支払っていない場合のみ、廃車時にリサイクル料金の支払いが発生することがあります。預託済ではないリサイクル料金は引取解体を行う業者から必要な金額のみ請求されますので、その際に支払うようにしましょう。

リサイクル料金の内訳=
シュレッダーダスト料金+エアバッグ類料金+フロン類料金+情報管理料金+資金管理料金

リサイクル料金をすでに支払っているかどうかは、手元にリサイクル券があるかどうかで判断が出来ます。リサイクル券は、リサイクル料金を新車購入時や車検時に預託した際に預託したお店が発行する券です。リサイクル券は紛失してしまうと基本的に再交付が出来ません。もしも紛失等で見つからない時には、自動車リサイクルシステムのウェブサイトより、自動車ユーザーの方向けにリサイクル料金の預託状況を確認することが出来るフォームが用意されていますので、車両登録番号と車台番号の下4桁を控えて入力し、リサイクル料金が預託を済ませているか確認しましょう。また、このウェブサイトで確認した自動車リサイクル料金預託状況を印刷(プリントアウト)しておくと、リサイクル券の代替書面として、引取解体業者への提出が可能です。

廃車本体を解体する費用

廃車する車を解体する際に、廃車解体業者に請求される費用が解体費用です。廃車予定の自動車を引き取った業者により、「売れる再利用が可能な部品」と「売れない廃棄が必要な部品」とに分別が行われます。その解体にかかる費用と、再利用が可能でリサイクルパーツとして売れる部品の売却費用のバランスを見て、廃車解体業者により解体費用が決定します。廃車解体費用は解体業者によって異なりますが、相場として10,000円~20,000円程度になる場合があります。ただし、解体業者やその時期の相場、車によっては無料で引き取りが出来ることや買取が出来る場合もあります。

廃車手続きにかかる費用の相場はいくら

費用の相場

廃車手続き完了までかかる廃車費用の内訳について前述しました。こちらでは、廃車手続きの種類ごとにかかる自分で廃車をした時の費用相場をまとめて費用累計金額を紹介します。

永久抹消登録の廃車手続きにかかる廃車費用の相場

永久抹消登録による廃車手続きを行う場合にかかる費用の合計は、約26,000円~68,000円です。

  • 廃車登録手続き費用:0円(申請手数料無料)
  • 引き取りのレッカー費用:約10,000円~30,000円※距離による
  • リサイクル料金:約6,000円~18,000円※未預託の場合
  • 解体費用:約10,000円~20,000円

一時抹消登録の廃車手続きにかかる廃車費用の相場

一時抹消登録による廃車手続きを行う場合にかかる費用の合計は、約11,000円~31,000円です。

  • 廃車登録手続き費用:350円(申請手数料)
  • 引き取りのレッカー費用:約10,000円~30,000円※距離による

廃車するとお金がもらえる?廃車で得するには

自分で廃車手続きする方法や廃車にかかる費用を説明しました。
実は、廃車する時の費用を削減する方法や廃車手続きをすることでお金がもらえてお得になる方法もあります。こちらで、廃車でお得になることや費用削減の方法を解説します。

永久抹消登録の廃車手続きで重量税還付が受け取れる

永久抹消登録手続きは前提として廃車を解体してから廃車手続きをします。そのため、車を使用するために新車登録や車検時に前以て納めた車検有効期間分の自動車重量税は、廃車後も引き続けて納める必要がありません。自動車重量税は車検有効期間と同期間分を前もって納めているため、廃車後の車検残存期間と同じ期間分の自動車重量税を月割り計算した後の金額が還付金として戻ってきます。永久抹消登録を申請する際に、運輸支局で同時に重量税還付申請を行うことが出来ますので、車検有効期間中に車が不要になった場合は、早急に行うことで出来るだけ多くの還付金を受け取ることが出来ます。

廃車することで自賠責保険料の返戻金がある

廃車手続きをした時に車検残存期間があれば、同期間以上に自賠責保険にも加入しているため自賠責保険が満了するまでの残存期間も同じく残っています。そのため、廃車手続きをして自賠責保険の解約を行うと、保険料の返戻金を受け取ることが出来ます。戻ってくる保険料は、保険開始日と保険期間、車種、解約日から満期日までの残り期間(未経過期間)により、全社共通の規定に基づいて決められます。

例:本土使用(沖縄県、沖縄県離島、離島を除く)2020年4月以降に始まり14カ月以上25カ月以内の場合の保険料の戻る返戻金

・普通車は残月数20か月13,670円、12ヶ月8,140円、6か月4,070円

・軽自動車は残月数20か月13,330円、12ヶ月7,930円、6か月3,970円

例:本土使用(沖縄県、沖縄県離島、離島を除く)2021年4月以降に始まり14カ月以上25カ月以内の場合の保険料の戻る返戻金

・普通車は残月数20か月12,290円、12ヶ月7,310円、6か月3,660円

・軽自動車は残月数20か月12,060円、12ヶ月7,180円、6か月3,590円

※自賠責保険料の返戻金に関しては、廃車の抹消手続きが完了した日ではなく保険の解約書類を受理した日からの計算となるため、抹消手続き後に解約手続きをおろそかにしてしまうと受け取ることが出来る返戻金が減ってしまう可能性があります。

廃車を買い取ってくれる廃車買取業者がある

こちらの記事では、ご自身で廃車する方法をご紹介しましたが、廃車手続きや廃車解体依頼などをを全て自分で行おうとすると非常に大変で面倒な部分もあります。特に不動車や事故車、故障車などの廃車となると、廃車解体や車の運搬の手配など、時間や手間だけでなく廃車費用もかさんでしまいます。ところが、不動車や事故車、故障車など廃車同然の車であっても廃車買取をしている業者もあります。廃車買取を専門に行っている廃車買取業者のカーネクストでは、不動車や事故車、故障車などの廃車すると費用がかかりそうな車も買取りが可能です。廃車の引取にかかるレッカーの手配や、廃車手続き代行もすべて無料のため、手数料がかかりそうで不安に感じている方も安心して廃車をお任せいただくことが出来ます。

車の引き取りは自分で持ち込むと費用はかからない

上記でも軽く触れましたが、廃車する自動車を自分で解体業者まで運ぶと、車の引き取りにかかる費用は発生しません。また、レッカーの移動距離によって運搬にかかる料金は変動しますので、廃車する車の保管場所から近い解体業者を選ぶことで、廃車を移動させるための引き取り費用を削減することができます。

まとめ

廃車手続きするには永久抹消登録手続きまたは一時抹消登録手続きが必要です。

  • 廃車手続きには申請手数料、車両運搬費用、リサイクル料金、解体費用がかかる
  • 永久抹消登録の廃車手続きにかかる費用相場は約26,000円~68,000円
  • 一時抹消登録の廃車手続きにかかる費用相場は約11,000円~31,000円
  • 廃車すると重量税還付、自賠責保険料の還付でお得になる
  • 廃車を買い取ってくれる廃車買取業者がある

自分で廃車をするには廃車手続きをする必要があり、その方法が二種類あることをご紹介しました。廃車手続きにかかる費用や廃車してお得になる方法も合わせて解説しましたが、個人のお客様が一人で廃車手続きを完了しようとすると時間や手間、費用がかかる上に、調べることも多く面倒に感じる方も多いでしょう。

もしも時間や手間、費用もかけずに廃車をするのであれば、専門の廃車買取業者に任せることをおすすめします。廃車を専門とする買取業者は、廃車を解体し「ワイパー」や「エアバック」など再利用できるような売れる部品を解体する際に取り出して、国内外に売却することで利益を得ることが出来るため、廃車同然の車であっても買取が出来ています。

また、廃車を専門に取り扱っている業者のため、さまざまな廃車手続きの実績があり安心して任せることができます。車の乗り換えの際に廃車を合わせて依頼していたり、下取りに出していた経験しかない方にとっては、ディーラーに引き渡す方法が最も簡単で安心と思われるかもしれません。しかし、ディーラーや自動車販売店の場合、廃車を活かす販路を持っていない可能性も多く、廃車解体をしたり、廃車手続きを外部に依頼している可能性もあるため、実は中間マージンを取っていることもあります。そうなると、廃車することでもらえるはずのお金が減ってしまったり、逆に廃車費用が増える可能性もあります。もしも廃車や廃車手続きを第三者に任せるのであれば、損しないように「廃車買取業者」に任せることをおすすめします。
廃車手続きをどうすればよいか、廃車にお悩みの方は、廃車買取を専門に行っているカーネクストまで一度ご相談ください。

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